ドイツ一人旅_穴場の路線_12_01【海外旅行】
1999年冬 12日目 シュトゥットガルト ~ウルム~ドナウエッシンゲン
目が覚めると幾分気分が晴れていた。
熟睡できたのが良かったのかもしれない。朝食を済ませると早速旅立った。
今日の移動距離は長い。まずウルムまで行き、そこで列車を乗り換えて、ドナウ川の源泉があるドナウエッシンゲンに行く。そのあとシュバルツバルドの黒い森を抜けて、環境先進都市であるフライブルグに向う予定だ。
今日は一日中ほとんど列車の中にいることになるが、体力的に疲れていたので丁度良かった。
ウルム中央駅に着くと乗り換え時間が30分程あったので、駅の周りを散策した。この街にもドナウ川が流れているのだが、駅からドナウ川までは距離があり往復するには時間が足りなかった。
あっという間に時間が過ぎて ドナウエッシンゲンに向う列車に乗った。ずっと車窓を眺めていた。
実はこの路線は旅の準備で何度となく通った『地球の歩き方』の新宿デスクのスタッフだった『兄貴』に教えてもらった、知る人ぞ知る穴場的路線なのだ。
だいぶ川幅が狭くなったドナウ川が原生林の中を蛇行して流れており、それを突き刺すように列車が走っていた。ただそれだけの風景が続くのだが、心を引きつける何かがあった。
僕は飽きもせずその風景をただただ眺めていた。
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