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ドイツ一人旅_チャオ!_12_08【海外旅行】

前の話  プロローグ  12日目01

1999年冬 12日目 フライブルク

気分もすこしずつ晴れてきていたので、ユースホステルで知り合うであろう日本人と一緒に夕食にでも行きたかった。

ここまで来ると同じ部屋に日本人がいるのは偶然ではない。あえて同じ国籍の人をまとめているのだ。国籍が違えば文化も習慣も異なる。それはトラブルの原因になるだろう。トラブルを避けるためにそういった対応をしているのだと思う。

チェックインの手続きを済ませ、部屋の扉を開けた。

誰もいない…

しばらくベットで横になってぼうっとしていたが、誰もやってくる様子はない。どうやら今日は僕一人のようだ。お腹が空いてきたので外に出かけた。

小さな川に沿って市街地に向かって歩いた。せせらぎが心地よい。色々と店を迷ったあげくイタリアンを選んだ。

「チャオ!」

陽気な店主が現れた。ドイツの南部は陽気な人が多いのだろうか?

そういえば日本のレストランではその国の言葉で挨拶することがある。例えばマクドナルドでは「サンキュー」とか、イタリアンでは「グラッツェ」とかいうのだが、マニュアル通りの棒読みで気持ちがこもっていない。

もっと自然にできないものかと思うのだが、異国の言葉を話すと照れてしまうのが日本人であるのかもしれない。



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