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「土用」を侮ってはダメだわねぇ、と思った話

「土用」と言われると、すぐに思い出すのは「土用丑の日のウナギ」ですよね。あの時だけは日本全国津々浦々の日本人が土用を意識する(笑)

あれは夏土用の中の特定の一日の話。

土用は18日間あります。季節の変わり目の期間のことです。
夏の終わりから立秋までが「夏土用」。
秋の終わりから立冬までが「秋土用」。

今年の立冬は11月7日なので、実は今、まさに秋土用の真っ最中なのです。
 

身体の調子で季節に気づいた 

週末に、なんか身体が重いな、ヤケに眠いなと思って、暦を確認したら、20日が土用の入り。ああ、だからね、と納得しました。

土用の時期は、身体が重たい。気分もちょっと重たい。
次の季節に移るための準備期間なんですね。
今年は特に夏の暑さがきつかったから、強く出ているのかもしれません。
 

ところで、ここで言っている季節、夏だとか、秋だとか、冬だとか、は、東洋の古い暦の上での季節のことです。
わたしたちの生活感とはちょっとズレます。
でも、太陽の運行や自然界の変化を土台にして古い時代に作られ、ずっと使い続けられているものなので、侮れないのですよ。
 

薬膳の智恵で身体を守る

食養生とか薬膳の考え方の土台にもなっています。

『和食薬膳のすすめ~旬を食べる』という本が私のバイブルです。

それによりますと――
秋土用は、乾燥によって肺が弱る。
それによって肺と関わりのある大腸や肌に影響が出る。

具体的には――
咳や喘息、気管支炎、鼻炎が起きやすい。
便秘や下痢が起きやすい。
皮膚や髪がかさつく。
口が渇き、乾燥によって鼻や気管の機能が低下し、細菌やウィルスに感染しやすくなる。

つまり秋土用はインフルエンザが流行り始めるタイミングでもあるということ。もちろんあのウィルスによる感染症も、ですよね。

なので、秋土用の食養生としては、身体を温め、冬に向けて免疫力を上げることを大事にします。

ちなみに、ウナギがいいのは夏土用。その他の季節の土用にはそれぞれにふさわしい食べ物があります。
混同しないように、ご注意くださいね (^^;)
(秋土用の記事にウナギの写真を上げていた記事を見かけてしまったので)
 

食べ物で身体を調える

では、どんなものを摂るとよいのかというと――

ポイントは「辛味」だそうです。

  • ネギ、しょうが、ワサビなどの薬味や七味唐辛子などの香辛料

  • 大根、玉ねぎ、しそ、ニラ

  • ビール以外のアルコール類(日本酒、焼酎、ウィスキー、ワインなど)

身体を温めたり、発汗作用がある食物です。
消化促進の働きもありますね。

体内の水分や気の滞りを解消するのだそうです。

さらに「酸味」の食べ物を加えるとバランスが良くなります。
鍋料理にポン酢とか、酢の物とか、いいですよね。
焼きサンマには大根おろしとスダチかな。
 

和食には先人の智恵が込められている

そうやって考えてみると、昔ながらの和食って、バランスの取れたお料理だなあと思います。
食文化は気候風土に合わせて生み出されてきたもの。
伝統食を取り入れることは、わたしたちの身体を健やかに保つために、一番簡単で美味しい方法だと言えそうです。

土用に影響を受けやすいわたし……なのか?
いやいや、天然自然の理にシンクロして生きているのだと思いたい (;'∀')

気温の変化が大きいこの頃。
どうぞご自愛くださいませ。


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画像はnegoroookuraさんの写真をお借りしました。
プロのカメラマンさん?すごくきれいな写真ですよねえ。
無性に栗ご飯が食べたくなりました(笑)

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