マガジンのカバー画像

好き

71
運営しているクリエイター

2018年12月の記事一覧

【文章編】 旅に出ているあいだ、みなさんからの質問にお答えします。

【文章編】 旅に出ているあいだ、みなさんからの質問にお答えします。

はじめての国に行くのは、わくわくするなあ。

今週はネパールへの取材旅行に出ているため、ネット環境に不安のありげな現地からの更新がかなわなかった場合にそなえ、事前に「質問箱」までお寄せいただいた質問にお答えしていく note を予約投稿しております。

「文章編」「プライベート編」「仕事編」「人生編」「その他いろいろ編」と続きますので、どうぞよろしく読んでやってください。

それではまず、文章編と

もっとみる
プロでもうれしいこと

プロでもうれしいこと

ずっと仕事の原稿に埋もれてると息してない気がしてくる。

書籍の場合7万字とか10万字のテキストを掘り起こすように書く。なんていうか一人でヘッドランプを頼りにほの暗い坑道に入り、テキストの鉱山の奥深くに潜って、鉱脈を見つけてはコツコツと掘っていく感じ。

そうして採掘されたテキストをトロッコに積んで運び出し、構成して編集して本になり誰かの心の火を灯すことだけを考えて黙々と書く。

それなりに長くこ

もっとみる
「本当にやる。やると云ったらやる。今夜は寝る。」

「本当にやる。やると云ったらやる。今夜は寝る。」

夏目漱石から松本清張、村上春樹、そして西加奈子まで90人の書き手による悶絶と歓喜の〆切話(エッセイ、日記、手紙など)94篇を収録したアンソロジー『〆切本』、続く『〆切本2』から、文豪の作品を13篇、お届けします。
師走の忙しさを一時忘れさせる、泣けて笑えてためになる(?)〆切エンターテイメントをお楽しみください。(イラスト:堀道広)

「愛妻日記 昭和五年」  山本周五郎

❖ 五月十五日

金が

もっとみる
玉虫色でいいから

玉虫色でいいから

玉虫色の決着という言葉が好きだ。

なんだろう。儚い感じがいい。行き先はあるのに、どこにもたどり着かない感じとか。

日本語を覚え始めた外国人にも「こんにちは」「ありがとうございます」の次ぐらいに「玉虫色の決着」を教えてあげたい。

ただひとつ残念なのは「玉虫色の決着」はニュースではたまに見聞きするけれど、実際の目撃情報が少ないのだ。

どこに行ったら見られるのだろうと、いつも密かに探しているのだ

もっとみる
愛しさとせつなさと猫の言葉と

愛しさとせつなさと猫の言葉と

土曜日はほとんど誰も通らない日なので、戯言を。

ここ何日か、ものすごく圧の高い(いい意味で)言葉にいろんなところで触れて、討たれてる。

共通してるのは、みんな「自分の言葉」なのだ。強い言葉も優しい言葉も。尖った言葉も柔らかい言葉も、すごいスピードで去っていく言葉も、まどろむような言葉もすべて。

そういう言葉に触れると、ちゃんとその人がそこにいるのを感じる。そして誤解を恐れずに言えば、それがど

もっとみる