左右社

2005年設立の、人文書・文芸書を中心に刊行する出版社です。左右社という社名は書家の石川九楊先生に付けていただきました。亀のかめ吉を飼っています。

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    • 浅生鴨の短編三〇〇

      2021年10月1日にスタートした期間限定のマガジンです。週に二本(ひと月に八本)の短編を掲載します。一篇ずつ購入できますが、マガジンをご購読いただくと、ほんの少しだけ割引になります。あと、コメントは励みになります。誤字脱字の指摘も喜んで!!(あまり喜ばない)

    • 『#サーチして短歌ツイートすぐできる枡野浩一全短歌集』

      • 315本

      このマガジンの記事は『#サーチして短歌ツイートすぐできる枡野浩一全短歌集』一本のみです。あとの記事はおまけで、増えたり減ったりします。

    • はじまりとつながりのベトナムラオス

      リングにあがった人類学者、樫永真佐夫さんの連載です。「はじまり」と「つながり」をキーワードに、ベトナム〜ラオス回想紀行!

    • それぜんぶ企画になる。

      8月末刊行長﨑周成『それぜんぶ企画になる。』(左右社)のなかみを一部公開しています。

    • ドナウ 小さな水の旅

      セルビア、ベオグラード在住の詩人・翻訳家、山崎佳代子さんの新連載がはじまります。歴史や詩、山崎さんの出会う人々とともに、ドナウの支流をたどる小さな旅。およそ12回、各地の写真を添えて、お届けします。

      • 浅生鴨の短編三〇〇

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    #14 「はじまり」のナノイ村

    ひょうたんからなにが出る? むかしむかし、地上に人はいなかった。  天帝は女神バウドゥクに人をつくらせ、巨大なひょうたんのなかに詰めて  天から地上へと降ろした。  3ヶ月後、天帝は地上のようすを見に臣下のクアン・コンをつかわした。  クアン・コンが地上に降りてみると、巨大ひょうたんのなかでたくさんの  人が銅鑼太鼓をたたき、歌って踊って盛りあがっているようす。烈火であ  ぶった鉄の棒先でひょうたんの皮を焼いて穴をあけてやると、穴のへりの  焦げススで頭も体も黒くして、30の

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      • 『毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである 枡野浩一全短歌集』枡野祭り開催店舗一覧

        『毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである 枡野浩一全短歌集』の刊行にともない、枡野浩一祭りを開催してくださる店舗情報・サイン本情報をまとめました。 ※追加・変更がありましたら随時更新いたします(2022/9/21) 【枡野浩一祭り 開催店舗一覧】枡野浩一祭り開催店舗様では、 ・枡野浩一短歌パネル展示 のほか、 ・「ますます枡野浩一」(枡野浩一自己紹介リーフレット) ・「枡野浩一と私」(枡野浩一書き下ろしエッセイ+短歌、書店員のみなさまから枡野さんへのお手紙を収

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        • 【無料公開】はじめに/藤岡みなみ『パンダのうんこはいい匂い』より

          衝撃的なタイトルと、そこからは想像できない他者への愛とユーモアあふれる眼差し。発売から約1ヶ月経ってなおSNSを中心に話題を読び、さっそく「パンうん」の愛称で親しまれている本書。ダ・ヴィンチWebでのインタビュー公開に合わせて、著者・藤岡みなみさんの本書への思いを広く伝えるため、「はじめに」を無料公開します。 はじめに「本のタイトル、『パンダのうんこはいい匂い』ではどうでしょうか」  本書の完成が近づいた頃、出版社からそう言われた。うんこ。まさか自分の本のタイトルにうんこが

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          • #13 【コラム6】ハチミツ−巣も、みつも、子も頂戴します

            ホンモノとニセモノ 2004年3月、というちょっと昔の話だが、ギアロの市場に隣接した路地をとおりかかると、一軒の乾物屋に女主人の姿が見えた。お団子のように結った髷を頭のてっぺんにのせているところから黒タイだとわかったので、彼女にハチミツはないか、黒タイ語で尋ねてみた。  黒タイ語で、というのがミソで、それが当時の西北部における生活の知恵だった。キン族の商人相手にベトナム語で話しかけ、だまされることを警戒してのことだ。  彼女は「ない」と、即答した。  立ち去りかけたとき、彼女

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          • 浅生鴨の短編三〇〇
            浅生鴨 他
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          • 『#サーチして短歌ツイートすぐできる枡野浩一全短歌集』
            枡野浩一 Koichi MASUNO 他
            ¥1,000
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            【無料公開】はじめに/長﨑周成『それぜんぶ企画になる。 うしろだてのない放送作家が新しいエンタメで世を沸かす20の方法』より

            はじめに 「フワちゃんの人」  これが僕のことを知っている人の印象だと思います。YouTubeではカメラで撮りながらフワちゃんと喋っていて、「しゅうせい」と呼ばれている人。フワちゃんのマブ、デカい、何者なのかはわからない、デカい、かといって、謎の存在というわけでもない、とにかくデカい。  こんなイメージだと思います。ほとんど正解です。  身長186センチで体重は90キロあります。  電車に乗ると中吊り広告がのれんみたいに、ファサッと顔の位置にきます。  外見こそ少し日本人離れ

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            #12 東セルビアを訪ねて【後編】

             夏の光が眩しい。東セルビアのクラドボ市、朝の石畳にパンが香る。シーマは小さな店でチーズパイとヨーグルトを求め、私たちに配る。さあ、出発。まるで修学旅行ね、とスターナ。真っ青なドナウ河に沿って走ると、煉瓦の壁の4階建ての集合住宅が現れ、じきに集落が消える。車をとめて緩やかな坂道を水際まで辿る。対岸はルーマニアのドロベタ=トルノ=セベリン、赤煉瓦とコンクリート、社会主義時代の団地群が見える。ドナウ河の荒波を、白い船が力強く進む。  ここが軍営都市ポンテスの跡だ。ドナウ河にトラヤ

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            わたしのおとうさんのりゅう 〔第5回〕

            ドリトル先生アフリカゆき2 ひみつ、そしてネコ肉屋  ひみつを解く鍵は、ダブダブ、そしてオシツオサレツの声にありました。  ダブダブが、先生に向かってこういいました。横に英語の原文を並べてみますね。 「そんなことはございません」Yes, you do. 「先生、おぼえていらっしゃらないんですか」Don't you remember....?「まあ、すこしはっきりなさってください」Oh, do be sensible!    英語の原文はどれも、普通に、だれもがだれもに、話

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            丸山文隆『ハイデッガーの超越論的な思索の研究:『存在と時間』から無の形而上学へ』刊行記念フェア・ブックリスト

            2022年7月6日から8月11日まで、ブックファースト新宿店様にて、丸山文隆先生(東京大学)初の単著『ハイデッガーの超越論的な思索の研究:『存在と時間』から無の形而上学へ』の刊行記念ブックフェアが開催されました。このフェアにおいて並べられていた、丸山先生のコメント付き選書30冊のリストを公開いたします。 Ⅰ 入門書類(『ハイデッガーの超越論的な思索の研究』の全体に関する参考書) 『ハイデッガーの超越論的な思索の研究』をいきなり読むのは難しそう、と思う読者には、まずこれらの

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            イルムガルト・コイン『この夜を越えて』刊行に寄せて、担当編集コメント

            このたび左右社は、ドイツの重要女性作家イルムガルト・コインによる小説『この夜を越えて』を刊行いたしました!  ナチスが台頭する瞬間のフランクフルトを活写した、魅力的な群像劇です。 担当編集によるおすすめコメントを公開いたします。    ザナは私 「この人は私だ」と思う登場人物が、ときどき小説の中に現れる。ヴァイマール時代を闊歩したドイツのフラッパー代表にして、「反体制作家」としてナチスに迫害を受けたベストセラー女性作家、イルムガルト・コインが書いた中篇『この夜を越えて』

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            #12 山地での「つながり」

            * ベトナムの朝は早い。  一番鶏が鳴き、あたりが白み、家畜小屋がなかからざわつきはじめるころには人も活動をはじめている。6時にフォーを食べに出た。  食後、朝靄のなかをそぞろ歩いていて、鳥の声に「おや!」と、橋のうえから細い谷川に目をやった。湿った渓石のうえに、せわしないようすで褐色の小鳥が一羽。ミソサザイだ。  この日の行程は、トゥアンザオを経てディエンビエンフーまでと距離も長い。7時にわれわれはゲストハウスをチェックアウトして出発した。  通りすがりのモンの村に寄った。

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            #11 【コラム5】ツバメ−季節になれば田のうえをカネが舞う

             ツバメがザルにてんこ盛り ギアロ付近では黒タイ、ムオン、ザオなどの人たちがツバメをとらえて食べている。時期は7月から10月くらいだろうか、市場に行くと、ツバメがてんこ盛りのザルを並べて売る女性たちの姿も見かける。2015年で1羽15円程度だった。  毛をむしり、下処理に内臓を取り出す。それを火であぶって焼き鳥にしたり、俎のうえで骨ごと細かく切って砕いてから野菜と炒めたりして食べる。伏見稲荷の参道の名物、スズメの丸焼きをおいしく召し上がれる人ならツバメも大丈夫だ。  新幹線な

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            うたいおどる言葉、黄金のベンガルで#5 (映像作家・佐々木美佳)

            映画『タゴール・ソングス』監督であり、「ベンガル文化」「タゴール・ソングス」などをテーマに撮影、執筆、翻訳などを幅広く手がける佐々木美佳さんによる新連載「うたいおどる言葉、黄金のベンガルで」。ベンガル語や文化をとりまく、愉快で美しくて奥深いことがらを綴るエッセイです。第5回は、佐々木さんが初めてバングラデシュへ渡航したときに体験した「食べさせられ放題」について。 #5 やさしくてしあわせな「食べさせられ放題」 「アミ・トマケ・カワテ・チャイ(私はあなたを食べさせたい)」

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            わたしのおとうさんのりゅう 〔第4回〕

             ドリトル先生アフリカゆき1  私の父は縁側の籐の寝椅子に横になり、私はその足元に座りました。父が手にしていたのは新書版サイズの「ドリトル先生アフリカゆき」で、父は、私に、それを読みはじめました。  それはあずき色で、細かい井桁模様がちりばめられた表紙だったという記憶があります。岩波少年文庫の古い版ではなかったかと思います。新書版だったと思っていましたが、その古い版の少年文庫を持っている人に聞いてみましたら、今の岩波新書より縦横数ミリずつ大きいそうです。箱に入っていたはずと

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            ふたつの事実/町田康

            バックナンバー▶https://note.com/sayusha/m/mb61e1acbd714  興津川の北岸、名代の大親分、津向の文吉と対峙した次郞長は、その口から三馬政という名前を聞いて、すぐにピーンときた。 「あの野郎、三馬政ってぇやがった」  と思う次郞長の頭に浮かんでいたのは、次郞長が江尻の紺久方に入って行ったとき、「やるしかねぇだろう」と叫んで周囲を煽っていた男の顔である。  こらあ、あの野郎の仕業にちげぇねぇ。  次郞長は津向の文吉に言った。 「津向の親分さ

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            次郎長、危機一髪/町田康

             次郞長は槍一条を携え、興津川にかかる橋の南詰にいた。対岸に篝火が燃え、川面が紅く染まっていた。真っ暗ななかに人影が蠢くのが見えた。 「百人はいやがるな」  次郞長はそう見当を付けた。 「こっちはたったのひとり。下手すりゃあ、殺される。へっ、おもしれえ」  と次郞長は口に出して言ってみたが、それとは裏腹に睾丸は縮み上がり、陰茎も小さく固まって冷え切っていた。 「この俺が話をつけてくる。すまねぇが叔父貴、槍を一条貸してくんねぇ」と威勢よく、ここまでやってきたものの、いよいよ大立

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            死んでもやりたい大博奕/町田康

             弘化二年三月。殺したと思っていた佐平が生きていた。ならいっぺん清水へ帰ろうかな。そうだ、帰ろう、清水へ。って訳で、次郞長は長く草鞋を脱いだ、寺津の治助の家を出て清水へと帰還した。清水を出たのが、天保十三年の六月だから実に三年ぶりの帰還であった。  だけど、なんだかんだ言って、やくざなどというものは、勢力を張っておってナンボで、元の甲田屋は姉夫婦に譲ってしまって帰る家もなく、治助にもらった道中の小遣いは途中でみんな遣ってしまって一文無しで戻った次郞長を温かく迎える者はなかった

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