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【ジョハリの窓】君は挫折を挫折だと認識していなんじゃないかな?と言われてハッとする。

人生で1回目の転職をしようと決めて、すぐに会社を探した。ある人材系ベンチャー企業を受け、3次面接まで進み、残すは最終面接。社長面接だったが、すんなり受かった。

「あの、私は大学除籍なんですが大丈夫なんですかね?」

「うちはそんなこと気にしないから大丈夫だよ」

「あ、そうなんですね」


受かった。

前職は新聞広告のドブ板営業だったが、これでオサラバだ。ようやく自分の能力を使って社会に貢献するような仕事が出来そうだ。私はウキウキしていた。内定のメールが届いたときには自分の部屋でタップダンスをしそうな勢いだった。

▶新聞広告のドブ板営業時代に関してはこちら


その会社は関東にある会社で、北海道に新規で支社を作るために、現地採用の一人目として私は入社することになった。採用面接の時、本社のマネージャーの柔和な男性がSkypeで面接をしてくれた。

面接では過去の挫折体験を聞かれた。王道の質問だろう。この質問の意図は、挫折体験をどのように工夫してどう乗り越えたか、そのプロセスと結果を聞いて人間性を判断するものだと思う。なのだが、私はその質問をされた時、しばらく悩んでこう答えた。



「う~ん、挫折ですか…」

「そう、挫折」

「…ないですねぇ」


普通なら不採用だ。
私ならこんな奴は落とす。


その柔和なマネージャーとは何度か面接で話をしていたので、私の幼少期から大学除籍、家出をして友人宅に居候していたこと、新聞広告のドブ板営業をどうやっていたかなど、一通りの経験は伝えていた。

▶大学除籍などの経緯はこちら




▶︎大学除籍の時に考えてたことはコチラ


男性マネージャーは笑いながら、

「ないかぁ。大学除籍になったときはどうしていたんだっけ?」とか「新聞広告の営業って大変じゃない?」など質問をしてくれたから、経験を話した。いま思えば当時の私はトンマだったと思う。


入社後しばらくしてから、横浜でその男性マネージャと食事をする機会があった。とても目をかけてくれて恩師の一人だと言えるマネージャーだ。


「〇〇君はさ、挫折を挫折だって認識してないよね」

「えっ」

「普通の人なら、大学除籍とか、ドブ板営業とか絶対ツラくて人生に影を落とすレベルのことだよ」

「たしかに」

「僕が面接で『挫折体験はありますか?』って聞いたとき、きょとんとした顔で『ない』って答えた君を見て思ったんだ」

「なんですか?」

「この子は、いい意味で鈍感だ。普通の人が挫折だと思うことを挫折だと認識していないんだから。不思議だ」

「確かにそうですね」

「きっと悩みながら、目の前のことを一生懸命にやってきたんだね」


ハッとした。

それまで客観的に自分を分析される経験がなかったから。そっか、俺って鈍感なんだ。ニブいのかぁ俺は、と思った。



何が言いたいか。


自分がどんな人間なのかを知りたいなら、第3者に「ねぇ、私ってどんな人間?」と聞いてみるといい。なかなかそんな機会はないから。ジョハリの窓でいう「盲点の窓」だ。

ジョハリの窓イメージ

自分では気づいていないけど、他人は知っている自分。それが盲点の窓。


盲点の窓を知るのはハッとするし、自分を客観的に見られるものだから、オススメだよ。


「ねえ、私ってどんな人間に見えてる?」


この質問をそれとなくしてみよう。



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