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「起業=青春?」~神山まるごと高専・全国CARAVAN②

前回のコラムに続き、「神山まるごと高専」の全国CARAVANの様子をお伝えします。

自己紹介のワークショップが終わると、次に本物の起業家が登壇して、「起業家とは何か」についての講義が行われました。

登壇したのは株式会社サインコサインという、企業のブランディングなどを手がける会社の代表、加来幸樹さん。

新商品のネーミングやキャッチフレーズ、ロゴのデザイン、会社の経営理念やスローガンなどを作ることで、クライアント企業の成長を支えています。

そんな加来さんが講義で話してくれたのは、自分が起業する上で大切にしてきた考え方。中学生たちにも非常にわかりやすい言葉で話されていました。その中で、印象に残った内容を3つご紹介します。

個人と会社は対等になる

これからの社会を生きていく上で加来さんが大切にしているのが、「個人で価値を生み出す力」です。

「良い企業に就職すれば安心」というのは昔の話。変化の速い今の時代、会社の形もどう変わるかわかりません。そこで、こんな2つのメッセージを語ってくれました。

★良い企業に勤めていても、個人で価値を生み出す力がないと生きていけない。
★良い企業でも、個人の能力を生かすことができないと人材が集まらない。

さらに、IT技術が発達した今、個人でお金を稼ぐ手段も数多くあります。だから、努力次第では「個人と会社が対等になれる時代」とも語ってくれました。

起業をめざすならもちろんですが、起業せずに就職するとしても大切な考え方ですね。

「それって本当?」を問い続ける

加来さんが仕事をする上で大切にしているのが、「常識」と思われがちなことに疑問の目を向けることです。

ビジネスには過去の経験などから「常識」といわれる考え方や手法がたくさんあります。しかし、それに縛られていては新しいアイデアも出にくく、かつ時代の変化に対応できない可能性もあります。

そうならないために重要なのが、どんなことに対しても「それって本当?」と疑う姿勢なのです。

皆さんも周りの大人から「常識」のように言われていることはないでしょうか。

●勉強や学歴は大事
●毎日、学校に行くのが当たり前
●規則だから守らないとダメ
●人に迷惑をかけちゃダメ
●男らしくしなさい/女らしくしなさい
●そんなの社会に出たら通用しない

他にもいろいろあると思いますし、中には自分もそれが「正しい」と信じていることもあるでしょう。

でも、一度「それって本当?」と疑ってみてはいかがでしょうか。思わぬ発見があるかもしれません。

起業家は「青春」している人

最後に「起業家とはどんな人か」というテーマについて語ってくれました。

ひと言で「起業家」といっても、起業した動機や経緯、モチベーションなどは人それぞれです。人によってめざす未来も千差万別です。

そんな中で加来さんが考える起業家は次のような人だそうです。

「希望を持ち、理想に憧れ続ける人」

そして、会場の中学生たちにこんな質問を投げかけました。
「この『希望を持ち、理想に憧れる』ことを何と言うか知ってますか?」

その答えは・・・

「青春」です。

Googleで「青春」と調べると、この意味が出てくるそうで、確かに起業家精神につながる言葉です。そして加来さんは次のようなメッセージで講演を締めくくりました。

「起業する・しないに関わらず、また年齢も関係なく、何歳になっても青春しましょう!」

子どもたちも本物の起業家からの熱いメッセージに奮い立たされたようで

●仕事をしていて楽しい瞬間?
●人と良い関係を続けていくには?
●今の仕事を、どのように進化させていきたいですか?
●アイデアが出ない、などの苦労をどう乗り越えていますか?
●プレゼンの参考にしている人は?
●どうすれば「やりたい」と思うことを見つけられますか?

など、活発に質問が飛び交っていました!


次回(最後)は、ビジネスアイデアを考えるグループワークで出た社会課題についてお伝えします。

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