Re:MIND①
noteの投稿で大切なことの一つに「読み手に配慮した文章」を書くことが挙げられると思います。
これは、誰かを傷つけないことや、間違った知識を与えないこと、何かを強要しないこと、言葉遣い、個人情報を流出させないこと…といった様々な要素を意識しましょうというモノ。
多くの方が暗黙知をして、これらに留意していることで、他のSNSに比べ治安が安定しているのだと感じています。
ですが一方で、このような制約により物事の本質を歪めざるを得ないこともあるように思います。
例えば、「ネガティブにならないようにしよう」といった言葉は、ストレートな解釈をしてしまうと、「ネガティブを排除し、常にポジティブであれ」となってしまうこともあるでしょう。
しかし、本質としては「セルフ・コントロールをすることで、自己否定で思考を完結させることなく、生産的で論理的に物事を解決する思考を手に入れよう」ということを述べているのだと思います。
そもそもネガティブ感情がなければ、相対的に、何がポジティブ感情なのか分かりません。
このように、手厚い配慮によって、モノの本質が見えにくくなってしまっていることは、言い換えれば「間違った知識を与えかねない」と思うのです。
ということで、不定期ながら「Re:MIND(忘れてはいけないこと)」と銘打って読んでくださる方々とともに、いろいろな事象の色眼鏡無しの姿を考えて行こうと思います。
最後までお付き合いいただけると幸いです。
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「うっせぇわ」にみる訴求力
普段、音楽を聴かない私ですら知っている現代を代表する楽曲となった「うっせぇわ」。
とても丁寧とは言えない言葉を散りばめながらも、これほどまでに多くの人の心に響いたのは何故でしょう?
それは、誰もが抱く心の声を、力強い歌声で世の中にブチ撒けてくれた、その爽快感が要因の一つではないでしょうか。
個人的に考えたいのは、言葉だけとらえれば罵詈雑言のように聴こえてしまう歌詞を、「心の代弁者」として歌い上げることで、歌詞中の「あなた」を第三者として完全に「自分以外の誰か」という虚像に置き換えていることだと思います。
つまり、「うっせぇわ」を聴いて、「自分が”うっせぇわ”と言われている」のではなく、「自分が(虚像に)”うっせぇわ”と叫んでいる」と誰もが共通認識できているからこそ、共感され、評価されているのではないでしょうか?
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すべての人が、心の隅まで善人でいられるのか?
動物のぬいぐるみを殴る行為に罪悪感を抱く人はいても、サンドバッグを殴る行為に罪悪感を抱く人はいないでしょう。
むしろ、自分の全力をぶつけられることに爽快感を覚える人の方が多いのではないでしょうか?
「サンドバッグ=殴っていいもの」という前提条件を認知することで、人によっては脳内で連想が起こり、殴りたい対象をサンドバッグに投影することで、よりストレスを発散できる方もいるのではないでしょうか?
「あの上司、人を見下しやがって‼」
「なんでアイツに、あそこまで言われなきゃいけないんだ‼」
…世の中は理不尽で不合理です。
幸せを思い描いていれば、幸せがやってくる…。
個人的には「幸せしかない人生」ていうのは恐ろしいと思っています。
幸せは、歯を食いしばって努力する原動力としては、熱量が足りません。
不幸せこそが、幸せの原動力だと思いますし、「うっせぇわ」のような名曲は、ネガティブな要素があるからこそ、エネルギッシュで心の底から湧き上がる渇望を歌に変換できているのだと思うのです。
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今回のまとめ
noteを含め、リアルな社会はさまざまな物事をオブラートに包み過ぎて、本質が見えにくくなっていることもあると思っています。
それは、ときにあなたを守ることもありますが、あなたという個性を表現できない枷となることもあります。
私には「負けず嫌い」という性質があります。
みじめに負けて、泣き叫び、泥水をすするような経験があるからこそ、「勝てずとも、負けたくない」と思うのです。
最初は「誰かという虚像」を相手に負けたくないと思っていましたが、いつしか「自分に負けたくない」と思うようになってきました。
「誰かに負けたくない」という感情は、言い方を変えれば「相手よりも優位でありたい」という欲求も内包していると思いますが、「自分に負けたくない」は「向上心」と評価されることも多いです。
負の感情は、抱えれば抱えるだけ成長の糧となる、という側面も否定できない事象ではないでしょうか?
ただ、自分が抱えることのできる容量は把握することが必要ですが…。
今回は最初だったので、少し概要的な話となりましたが、次回はもう少し、一つの事象に踏み込んで書いてみたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の投稿は以上です。
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