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アクロポリスの麓にて

アテネ。

誰しもがその都市に何かしらのイメージを持ってると思います。

パルテノン神殿をはじめとする遺跡の数々、ギリシャ神話、古代ギリシャの哲学者、オリンピック…

古くから栄え、現在に続く学問の基礎をつくりあげました。

今僕たちが当たり前のように感じているあらゆることはアテネから始まったといっても過言ではないと思っています。

そんな歴史に魅せられ、世界中の多くの人たちが今でもこの地を訪れています。

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僕が哲学に興味を持ったのは、だいたい7年くらい前のこと。大学を卒業して、社会人になりたてだった僕は、目の前の仕事がつらすぎて悩んでいました。

そんな時、苦しみの正体を解き明かし、真理を突いてくれる哲学に出会いました。

それ以来、僕にとって哲学とは生きる上での支えのような存在になっています。

そんな哲学は、ここギリシャのアテネから起こったと言われています。

古代ギリシャの中心地の一つであったアテネには、哲学が発展する土壌がありました。アテネには、ソクラテス、プラトン、アリストテレスをはじめとする多くの哲学者が暮らし、活動していました。

アテネは、人々が思想や政治、芸術に熱心に取り組み、自由な考えを持つことを奨励しました。政治に参加することが重要視され、市民たちは民主的な政治制度を築くために努力しました。このような独自の文化的背景の中で、哲学が独自の展開を遂げたと言えます。

アテネと哲学の関係は、アテネの文化や哲学者たちの思想が世界的に有名になるきっかけとなったことから、非常に重要なものであったと言えます。

ChatGPTより(一部改)

多くの哲学者を輩出し、哲学発祥の地として知られているアテネ。

由緒ただしきこの場所に、ついにやって来ることができました。

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昨日の早朝、アテネに到着しました。

アルバニアから13時間もバスに乗っていたこともあって、くたくた。おまけに時刻は早朝5時。身体にムチを打ってなんとか近くのレストランに向かいました。

正直なところ憧れの地に着いた興奮はなく、疲労、そして少しの体調不良で、少し気持ちは下がった状態でした。

太陽が高く昇った頃、アテネの街中を歩いてみました。落書きが多かったり、道路がボコボコしていたり、経済破綻の影響は今にも通じる部分がありました。

しかし、街には若者も多く、活気を感じました。

世界中から人々が訪れるアテネは、観光地としての機能も強く、観光客相手の商売も多く見られます。

ギリシャ文字を使った看板に異国感を強く感じたり、スブラキを売っている露店から漂う美味しそうな匂いに食への興味を感じたり、歩いていくうちに観光地としてのアテネに対する楽しさも感じ始めます。

体調が万全になってから行くと決め、今日はアクロポリスへの訪問は断念しました。

しかし、パルテノン神殿を一目でも見たいと思い、ひと通り街を歩いてから市内北東に位置するリカビトスの丘に向かいました。

公園として整備されている小高い丘は、緑豊かで鳥も多く、ギリシャの原風景が残されていると感じました。

この丘に登ると、アテネ市内を見渡すことができます。

どこまでも続く家々、遠い先に見えるエーゲ海、そして平野の真ん中にそびえるアクロポリスの丘。

そのアクロポリスの丘の上には、パルテノン神殿が立っていました。

徐々に西に傾く太陽の光が降り注ぎ、まるで後光が差したような神殿。

これだ。

僕の中に尊いひとつの気持ちを感じた瞬間でした。

多くの国々を巡ると、異国感を感じてもそれを当たり前のものとして見てしまいます。だから、アテネの街を歩いても、数週間前に訪れたテッサロニキに似た感覚を抱いていました。

しかし、このパルテノン神殿を見た瞬間、ここがあのアテネであるということを強く感じました。

あの哲学の聖地に僕はいる。

そんな気持ちを抱き、僕は嬉しくなりました。

リカビトスの丘から見たアクロポリス

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2009年の経済破綻に始まり、治安の悪化、最近では大規模鉄道事故など、ギリシャには暗い話題も多くあります。

しかし、それでも人々がこの国を訪れるのは、その独特の文化、島や山の風光明媚な景色、そして太古の人々がつくりだした栄光の歴史からでしょう。

その中心地・アテネに僕は来ました。

アクロポリスの麓にて、この気持ちをまとめています。それは他の国、他の都市には得られない独特なものでした。

この紫冠の都で、哲学を感じながら短い滞在を楽しんでいこうと思います。




旅の様子はこちらにまとめています。

僕のことは以下の記事で紹介しています。

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それでは、また明日お会いしましょう!

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