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ふつう

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ふつうや当たり前などをテーマにしたマガジンです。
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美しい世界

美しい世界

今日の空は美しかった。

毎日美しいと思える光景に出会うことは少ない。

というよりも、ただ美しいと感じるための視覚が育っていないだけかもしれない。それならば話は変わってくる。

美しいとは何か。

どういう状態なのか。

ただ心が満たされていく。
安心する。

人によって様々だと思う。
けれど、僕の“美しい”は安心に近い。

ありのままで、できる限り自然な状態でその物事が存在していること。それが

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みんなで生きる。

みんなで生きる。

「自分は何者でもない。」

と、認めたくない人は多いと思う。

自分が“ふつう”であるということに遅かれ早かれ気づく人は多いのではないかと思う。

少なくとも僕は、僕のことを“ふつう”の人間だと思っている。特に誇れる部分もなければ、世に名を残すほどの才能もない

でもこれは悲観でも諦めでもない。ただ自分を許し、認めてあげるということ。

そんな風に考えるようになってから、自ずと世界は拓けていき、こ

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”ふつうなこと”ってなんだろう。

”ふつうなこと”ってなんだろう。

昨日「みんなにとっての”ふつう”ってなんだろう」と気になって、ストーリーで質問したので、その回答の中から面白いなと思ったものを、自分なりに考察していこうと思います。

①”常識的に正しいこと”ふつうというのは、色んな言い換えができるわけですが、この”常識的”というのも非常によく使われる”ふつう”ですね。

「ふつう、カレーはスプーンで食べるでしょ。」とか、「ふつうに考えて、崖から飛び降りようとは思

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空は広いと知っていた。

空は広いと知っていた。

「すでに空は広いと知っていたんだ。」と気づいたのは、実家に帰って、小学校の頃から仲がいい幼なじみと2、3時間ほど思い出話をした、帰り道のことだった。

17時より少し前の、日が落ちていくのがはっきりとわかる時間。建物の間から時折姿を見せる太陽。どこか懐かしさを感じた。

中学の帰り道。まっすぐ家に帰らずに、当時仲が良かった友達の家を経由して帰っていた頃の思い出が、頭をよぎる。

沈む太陽に照らされ

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”ふつう”を大切に。

”ふつう”を大切に。

ふつうでいい。人生24年も生きていると、一人や二人くらいは「天才」と呼ばれる人に出会います。それは先天的なものばかりとは限りません。ある時、自分は特別じゃなくて”普通”の人間だと気づかされました。「特別になるには」「他人と同じにならないようにするにはどうすればいいか」ということばかり考えていたあの日々のなかで、「自分は普通の人間なんだから、思いっきり普通でいいんじゃないか」と、逆に開き直ることにし

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”そよ風”という概念

”そよ風”という概念

”そよ風”という言葉は、とても豊かな表現だと思います。

その言葉自体は、風の強弱を表していますが、この言葉にはそれが指し示す”風以外の要素”がたくさん含まれています。

言葉の輪郭が曖昧なのです。

そよ風は吹くものではなく、感じるもの。そこに心地よさや郷愁が混ざり合うことで、初めて”そよ風”になるのです。

非常に人間的な“窓”。

非常に人間的な“窓”。

人は、誰かと一緒でないと生きていくことはできません。

一生を自分の内側にこもって生きていくことはできません。

外の世界から自分が孤立していないかいつも不安で、夢の世界から帰ってくると、窓の外を見渡して何も変わっていないことに安堵する。

窓は、内と外を隔てる役割をしていながら、透明なのです。

窓は、開けることができるのです。

窓は、非常に人間的なものなのです。

デザインとしての絵しりとり

デザインとしての絵しりとり

お互いの”ふつう”子どもの頃に一度はやったことがあるであろう”絵しりとり”は、誰でもやったことのある究極のデザイン行為なのではないかと思います。

デザインの四原則である、「整列」「反復」「近接」「対比」をとてもシンプルに体現していて、尚且つ原則の5つ目と言ってもいいくらい大切な「相手を思い、考える気持ち」というものが揃って成り立っている遊びだからです。

相手と自分の中にある”ふつう”の確認作業

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"間"という美しい言葉。

"間"という美しい言葉。

日本語には美しい言葉がたくさんあると思います。その中でも僕が特に好きなのが、”間”という漢字一文字で表される言葉。

間は、感覚的には数字で言う0に似ていると思います。

間も0も、”無い”と言うことを表しているという共通点があるからです。

しかし、同じように無を表す”間”と”0”には決定的な違いがあります。

0はその一点しか表すことができません。

他の一点に挟まれた「無い」という通過点、も

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