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【乱立する主張と理論🔖】「The Effects of Japanese Foreign ExchangeIntervention: GARCH Estimation and Change PointDetection」:先行研究解説 No.4🌟 2023/09/18


Introduction:卒業論文は早めに仕上げたい💛

私もいよいよ卒業論文の執筆に
取りかかる時期がやって参りました👍

何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました

これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍

論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
卒業論文の進捗は滞ってしまうと思います

だからこそ、この「note」をフル活用して
卒業論文を1%でも
完成に向けて進めていきたいと思います

私の卒論執筆への軌跡を
どうぞご愛読ください📖

今回の参考文献🔥

今回、読み進めていく論文は
こちらのURLになります👍

『The Effects of Japanese Foreign Exchange Intervention: GARCH Estimation and Change Point Detection』

Eric Hillebrand Gunther Schnabl Discussion
Paper No.6 October 2003

読み終えた先行研究📚

『日本の為替介入の分析』 伊藤隆敏・著
経済研究 Vol.54 No.2 Apr. 2003

『Effects of the Bank of Japan’s intervention on yen/dollar exchange rate volatility』21 November 2004

Toshiaki Watanabe (a), Kimie Harada
(b)

前回のお復習い🔖

The Effects of Japanese Foreign Exchange Intervention: GARCH Estimation and Change Point Detection

Eric Hillebrand Department of Economics, Louisiana State University

Gunther Schnabl Department of Economics and Business Administration, Tuebingen

2. Theoretical and Empirical Background②

The impact of foreign exchange intervention on volatility in foreign exchange markets has also been discussed.
Assuming rational expectations Dominguez (1998) suggests that fully credible and unambiguous sterilized foreign exchange intervention can reduce volatility in efficient foreign exchange markets.

Based on a stochastic model with chartists and fundamentalists, De Grauwe and Grimaldi (2003) show that systematic sterilized intervention can be effective by reducing noise generated by chartist forecast rules.

Jeanne and Rose (2002) assume endogenous noise trading and argue that it is possible to reduce exchange rate volatility without sacrificing monetary autonomy.

先行研究より

外国為替介入が、外国為替市場のボラティリティに及ぼす影響についてもさまざまな議論がされています📝

合理的な期待を仮定すると、Dominguez (1998) は、完全に信頼でき、はっきりと不胎化された外国為替介入であれば、効率的な外国為替市場のボラティリティを低減できることを示唆しています👀

De GrauweとGrimaldi (2003)は、チャーティスト派とファンダメンタルズ派による確率モデルに基づけば、チャートの予測ルールによって生成されるノイズを低減することにより、体系的な不胎化介入が為替レートに対して有効であることを示しています👍

また、Jeanne and Rose (2002) は、内生的なノイズ取引を想定した上で、通貨の自律性を犠牲にすることなく、為替レートのボラティリティを下げることが可能であると主張しています✨

In contrast, Schwartz (1996) contends that foreign exchange intervention is an “exercise in futility” which is likely to increase uncertainty and volatility.

Bonser-Neal and Tanner (1996) support Schwartz’s analysis using implied volatilities of currency option prices, with which they find that Japanese foreign exchange intervention increased the volatility in the yen/dollar foreign exchange markets during the period from 1987 to 1991.

Galati and Melick (1999) contend for the period from 1993 to 1996 that Japanese foreign exchange intervention has increased foreign exchange traders’ uncertainty regarding future exchange rate movements.

Watanabe and Harada (2001) apply a component GARCH model to Japan’s foreign exchange intervention between 1990 to 2000 and find a significant effect on short-term but not on long-term yen/dollar volatility.

先行研究より

これまでの理論とは対照的に、Schwartz (1996) は、以下のような主張をしています
為替介入は不確実性とボラティリティを増大させる可能性が高い「無益な行為」であると結論づけています

Bonser-Neal と Tanner (1996) は、通貨オプション価格の暗黙のボラティリティを使用したシュワルツの分析を支持しており、この分析により、日本の外国為替介入が1987年から1991年の期間に円/ドル外国為替市場のボラティリティを増大させたことを発見しました👍

またGalatiとMelick (1999) は、1993年から1996年までの期間、日本の外国為替介入により将来の為替レートの変動に関する外国為替トレーダーの不確実性が増大したと主張しています

そして、渡辺と原田(2001)は、コンポーネントGARCHモデルを 1990 年から2000 年までの日本の外国為替介入に適用し、以下の研究成果をまとめました

すなわち、為替介入政策が短期的な円/ドルのボラティリティには大きな影響を与えた一方で、長期的な円/ドルのボラティリティには大きな影響を与えなかったこと、を発見したのです

All in all, although Sarno and Taylor (2001: 862) argue that the recent literature gives more evidence in favor of effectiveness—the theoretical and empirical evidence for the effects of foreign exchange intervention on the level and volatility of the yen/dollar exchange rate remains mixed.

The stylized facts about Japanese foreign exchange intervention give evidence for both sides. The frequent intervention of the Japanese Ministry of Finance in the yen/dollar market might be taken as an indicator of success since repeated failure would discourage intervention.

Also recently financial press reports might indicate a growing trust in the success of Japanese interventions.
But the persistence of Japanese foreign exchange intervention also indicates that the effect was not lasting.

先行研究より

全体として、SarnoとTaylor (2001: 862) は、最近の文献は有効性を支持するより多くの証拠、つまり円/ドル為替レートのレベルとボラティリティに対する外国為替介入の影響についての理論的および経験的証拠を提供していると主張していますが、経済学的なコンセンサスは依然として混合したままであるという状態になります

日本の為替介入に関する定型化された事実は、双方に証拠を与えています

日本の財務省が、円/ドル市場に頻繁に介入することは、成功の指標とみなされるかもしれません
なぜならば、失敗が繰り返されると、今後の介入が妨げられるからです

また、当時の経済報道によれば、日本の介入の成功に対する信頼が高まっていることを示している可能性があると言われていました

しかし、日本の為替介入政策がもたらす為替レートへのインパクトは、あまり持続しなかったことも示しているのです📝

本日の解説は、ここまでとします
このような歴史や先行研究をしっかり理解した上で、卒業論文執筆に取り組んでいきたいです

今回、私が卒業論文執筆において取り上げる
24年ぶりの「円安是正」介入は本当にレアな経済政策
ということを再認識できたような気がします💖

私の研究テーマについて🔖

私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝

日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)

経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します

だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています

決して学部生が楽して執筆できる
簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています

ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥

本日の解説は、以上とします📝

今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように
努めてまいりますので
今後とも宜しくお願いします🥺

マガジンのご紹介🔔

こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので何卒よろしくお願い申し上げます📚

最後までご愛読いただき誠に有難うございました!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

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今後とも何卒よろしくお願いいたします!

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