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〜敷延、専通とは⁉︎〜間口2mの土地は売れない?

今回は、不動産会社へ土地売却の相談した際に「売却が難しい」「相場より価格が下がる」と言われやすい、いわゆる「間口2m」の土地売却について書いてみたいと思う。

私もよく受ける相談事例の一つなのだが、相談に行った不動産会社担当者の対応や担当者(会社)によって話しが違う??など、「納得」しきれず、、といった感情を持たれる所有者の方も少なくないように感じています。


~そもそも、間口2mとは??~
目の前の道路に面した部分の「接道幅が2m」の土地という意味です。※参考画像
会話の中で「2m間口の土地」といえば、業界の人同士では一言でイメージがつく話しでもありますが、改めて書いてみたいと思います。

~主に、以下のような言い方をします~
⚫︎旗竿地(はたざおち)
※業界の人はあまり使わないかもしれない
⚫︎敷延(しきえん)※敷地延長の略
⚫︎専通(せんつう)※専用通路の略

~なぜ、noteに書こうと思ったのか~
40年~50年ほど前の分譲(区割り)では、一般的だったこともあり、今後このような相続不動産の売却を依頼する方も増えていくように感じているからです。
どのような利用(活用)方法があるのかで「土地の価値・価格」は大きく変わってくるのだが、これがまた「昔の当たり前」と「今の当たり前」の説明をすることについて、現場営業の頭を悩ましているようにも思うのです。

結論を言うと、、、
媒介(売却依頼)を欲しいとの理由から、一部の不動産会社が所有者(相続人など)に対して過度な期待を持たせてしまうことで、結果的に余計な労力をお互いに負ってしまう傾向がいまだに強いと感じている。

特に、60代以降でYahoo!ニュースを読んだり(コメントも書き込む)、YouTubeなどを観ている方も多いと思う半面、情報を誰でも簡単に取れる時代においても「大手だから高値で売れるのでは?」との見方をしている人も少なくないのではないでしょうか。
お気持ちは分かるが、しっかり説明をしてくれる担当者を見つけて信頼することが大事です。

例えば、、
いまや「不動産売却一括サイト」に登録している不動産会社の大半が活用している査定書作成のツール。
道路付け・方位・間口や地形など、数値を入力していくと「査定価格」が算出される仕組みなのだが、こと「間口が2m」の不動産に限っては、立地条件などがとても重要であり、現状では参考にしにくい部分もある。

購入層である若い世代は車を持たないという傾向は強いし、燃費の良い小型車や軽自動車を好む方も増えていることは事実だろう。
しかし、車の出し入れに気を遣わないとならないなど、その分「安さ」や「コスパ」で判断される(見抜く)力も長けている。

~なぜ、間口が2mの土地だと売却が難しいと言われるのか~
⚫︎普通自動車が入らない(車両サイズや既存の塀などにより)、または出入りが困難
⚫︎総敷地面積の内、専用通路(路地状)部分の面積割合が大きい
⚫︎建築が出来る有効な宅地面積に余裕がないなど、設計上の制限を受けやすい
⚫︎日照権や通気性など、不利な条件であることが多い
⚫︎プロである「新築建売業者」も手を出しにくい(大手は手を出さない)
⚫︎共同住宅のような特殊(特定)建築物には適さない土地の為、買手が限られる ※各自治体にて確認

~まとめ~
不動産を売却する際は、出口を見据えること。
すなわち、買手側のニーズも不動産会社との間で、しっかりと共有することが必要です。

⚫︎依頼者(おたくに任せるのだから高値で売ってよ)
⚫︎不動産会社(間口が2mでは買手をみつけるのは難しいな、、でも媒介を締結しないと上司に何を言われるか分からないしな、、)

⚫︎依頼者(なかなか売れずにインターネット上では、売れ残り物件のレッテルを貼られてしまう)
⚫︎不動産会社(こうなるだろうと予測していたにも関わらず、値下げを納得してもらう為の打ち合わせを繰り返し、労力ばかりかかってしまう)
このような関係性ではなく、一緒になって「出口戦略」を共有できるような、そんな業界の当たり前になっていければ良いと思っています。

実は、このような難しい条件の土地でも「設計事務所」「注文住宅専門」の会社では、「設計士の腕の見せ所」「オプション費用を総額内で吸収しやすい」などのメリットもあります。

「不動産会社から売却が難しいと言われた」「希望価格よりも叩かれた」という方は、設計事務所や注文住宅専門の建築会社に聞いてみてはいかがでしょうか。
注)この場合には、不動産の知識(宅建士など)がある担当者を見つけるべきでしょう

実情としては「土地無しのお客様」に苦労されている可能性も高いので、相談してみるのも一つの手かもしれません。

引き続き、住宅業界の現場視点で書いていきたいと思います♪

~~ 企業情報 ~~
社名:株式会社bluebird
住所:東京都立川市若葉町1-17-1
メール: susaki@bluebird-akiya.com

築56年の空き家・空き店舗を職人と一緒になって作り上げたオフィス兼アトリエ。
画家の妻と夫婦でシェアをしています。

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⚫︎古家・土地の査定
⚫︎介護保険を利用したバリアフリー工事の相談/住宅改修工事
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