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潜在的な課題

サービスデザインについて、自分の考えを交えながら書き留めます。




顧客に近いところへ

私は現在「顧客に対して直接的・短期的に価値提供する」ということに重心を置いています。

顧客が何をされたら嬉しいだろうか。「潜在的な課題」を顧客よりも先に掴み、解決手法を考えること。

この「潜在的課題」を探索する行為は、デザインリサーチの手法であり、サービスデザインの一部です。


目に見えない「経験」という価値

なぜ、潜在的な課題に目を向けるのか。それはサービスデザインが「経験」を重要視している点にあります。

機能によって差別化することも大切ですが、「なぜその製品を使うのか」という便益の先「意味による差別化」を意識する必要があるのです。

例えば、なぜ他サービスではなくnoteというプラットフォームで記事を書き続けるのでしょうか。機能という便益に加え「経験・体験・意味」が、確かに存在していると思います。


自覚できていない潜在的課題

人は無自覚のうちに、存在している問題を受け入れている。そしてそれを、敢えて解決しようとは考えない。または、深く考える余裕が無い状態ともいえます。

そのような人間の特徴を理解し、顧客自身が自覚できていないニーズを探索していく必要があります。この潜在的課題探索におけるリサーチ手法は、「行動観察」が適切です。

実際の状況、ユーザーの行動、無意識を含む顧客の経験。現場へ足を運び、これらを観察・体感します。


行動観察 -デザインリサーチ-

行動観察で最も重要なことは「ただ単に、見ること」です。解釈をせず、目の前で起きていることをありのままに受け入れます。

誰が、どこで、何をしているのか。現場の状況や環境は。現場の人、その周りの人はどうか。観察します。

気付きをリアルに理解し実感するためには、「現場の空気」を見て、聞いて、経験すること。現場で起きている事実と、そのコンテクストを体感することで、高解像度の推論へと自身を導きます。


仮説思考との接点

デザインリサーチは、仮説思考と交わる部分があります。デザインリサーチによって得た事実から推論することも、仮説立案のための手法でしょう。

いずれにしても重要なのは、事実を文脈とともに取得すること。情景を見て、体感して、経験そのものを設計していくことです。

不確実で正解が分からない状況だからこそ、潜在的課題を探索する力、問いを立てる力、仮説を立てる力が必要となります。


まとめ

必要なのは知識ではなく「意思」です。強い意思による行動・思考があれば、課題起点・目的思考によって、各手法と同様のプロセスを辿ることが可能だと考えます。

あらゆる問いに対し、自分軸によって熟考を繰り返していけば、自ずと辿り着くべき答えに導かれるのだと思います。

どのような知識・理論・思考を活用するのかは重要ではなく、ただ真摯に課題・目的に向き合い続けていくことです。自分で考え抜いた道のりで、自分の可能性を広げていきましょう。




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