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新型コロナ対策支援にいち早く動いたスニーカーブランドたち

以前、「環境問題から考えるスニーカーブランドのサステナビリティについて」という文章を書いたときに気づいたことがあります。

それは「これは環境問題について取り上げてはいるけれども、もっというと社会に対してのブランド自身の姿勢のこと」なんだな、ということでした。

以降、周知のとおり世界中で大変な事態になっているわけですが、こういったタイミングでもやはりいち早く動いたスニーカーブランドたちがいました。

ブランドの業務環境をどう整えればいいのか?
そしてどのように仕事を回していけばいいのか?
ブランド内外の対してどのように対応を促せばいいだろうか?

刻々と変わりゆく状況と錯綜する情報のなかでブランド自身の内部対応に苦慮するような状況においてすら

「こんな状況においてでもスニーカーブランドは社会に対してどんなことができるだろう?」

と考えたスニーカーブランドたちがいたのです。 そのブランドたちとその活動についてご紹介させてください。


チェスターカウンティーにいるすべての医師と看護師に靴を寄付しはじめたダンスコ


希望するすべての医療従事者たちに靴を寄付しはじめたクロックス


ローカルの病院に1200足の靴を寄付したメレル


近隣の病院に1000足の靴を寄付したウーフォス


医療従事者に対して$500,000分の靴を寄付すると共にbuy-one-give-one(一足買ったら一足寄付)できるシステムを拡大したオールバーズ


医療従事者やボランティアなどの現場で靴が必要なひとに100,000足の靴を無償提供したキーン


$2,000,000の寄付を行ったアンダーアーマー


$15,000,000の寄付すると共に医療従事者に向けてフェイスシールドを開発しはじめたナイキ


$2,000,000の寄付すると共に靴工場でマスク生産しはじめたニューバランス


現在ぞくぞくとほかのブランドもさまざまな対応を開始しはじめていますが、真っ先の動いたのは上記のブランドたちでした(※北米のケース)。


特殊な状況というのは、それ自体がリトマス試験紙になり得ます。 平常時には見えなかった本当のことが見えたりします。 大変なときにこそそのひとが取り繕っていたものが剥がれ落ち、むき出しの本心が見て取れたりするものです。 それはブランドもおなじことです。

ただ誤解いただきたくないのは、これらの動いた企業を取り上げることによって動かなかった企業を批判したりしているわけではないのです。 実際にはさまざまな活動をしているかもしれないし、それを言わないだけだったりすることあるでしょう。 もちろん、真逆のことをして、それを言わないということもあるかもしれません。

わたしがしたいのはそんな難しい状況下においてでもブランド自身が考え行動したこと、それが社会の役に実際に立って、それをちゃんと言うことでほかのブランドに対しても行動を促す、ということをさまざまな意見に晒されながらも「実際に行った」事実をちゃんと記録しておきたいのです。

そしていつの日かこの混乱がある程度収まり、再び外に出るその時にはあらためてそれらのブランドの行いを想い、ちゃんとそういった企業が回るようにしていきたいとおもうのです。

それによってきっと世界はよりよい状態に向かえるはずだから。

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足下研/スニーカー文化研究家
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