マガジンのカバー画像

素敵なクリエーターさん達の作品をお勧めしたいマガジン

61
私の心が素直に動いた、他の方の素敵なお勧めしたい作品の掲載。 最近は、作者の方にきちんと許可を得て掲載してます。
運営しているクリエイター

記事一覧

詩「崩壊」

腹筋は崩壊しないし 涙腺も崩壊しない 感情が震えれば仰々しくなく笑い 縺れることなく泣く 建物は崩壊するかもしれないし 家族も崩壊するかもしれない でも世界は崩壊しないだろうし 不安は煽られないだろう お好み焼きをひっくり返すように 言葉をひっくり返してみればいい 崩壊しそうになったら 感情を解放してみればいい

五線譜 《詩》

「五線譜」 理不尽を優しく抱きしめて  キスで閉じ込めた君の言い訳 胸の奥にある  其のたくらみを育て歓ぶ君が居る  裏腹な態度 知っているよ 其処にあるのは 熱と匂いと甘美な色彩 答えられない質問を  君は微笑みながら僕に投げかける 閉じた瞳 触れ合っている肌と肌 何も喋らないで  薄く開いた唇  微かに漏れる熱い吐息が物語を綴る 君の身体の五線譜に 指先で音符を並べた 味わう様に舌先で舐め取ってゆく  欲望に似た甘い蜜  うねる様に絡みつく粘

【詩】旅に出る

鳴く鳥の 声に誘われ開けた窓 日陰の風がひんやりと 半袖をすり抜ける ありふれた毎日に 心が小さくなっていく 見慣れた景色しか 見えない心になっていく 暖かさの余白さえ いつの間にか気付けずに やさしさの延長さえ いつの間にか気付かずに 大切なものを失くす前に もっと私を広げたい 今日をただ待つのではなく 今日を感じる旅に出る

写真詩「訃報」

それはいつでも唐突にもたらされる 代り映えのない日常を裂くように 平凡であることを見下していた 普通であることを嫌悪していた 個性的であることに憧れていた そんな子供じみた私に あなたは教えてくれた 平凡であることのしたたかさを 普通であることの強靭さを 個性とは無理に生み出すものではなく 自然と滲み出るものだと 紫陽花の季節に あなたは逝ってしまった あなたの遺影に寄り添うように BEATLESが流れていた あなたらしいお別れだった

【詩】ほんの一歩

ほんの一歩が大きくて 飲み込んでしまう言葉の行方 交われない気持ちには 寂しさが纏わりつく 思ったままに笑えなくて いつしか静かな笑顔に慣れて 気付けば隣人がとても遠い 人の中に沈むほどに 一人になって 守る心も孤独では 何を守ると言うのだろう ほんの一歩が遠すぎて 一人歩きばかりが上手くなる

【詩】どうしようもなく螺旋の渦

これは静止した世界で起こる 何時でも側にいてくれる人なんていない あなたがどうなんて言葉は出てこない 孤独で 孤独で 孤独で でも孤独で死んでしまう事もない 只生きてるだけの屍になる 空中に浮かぶ霧のようになり 誰かの息になるなんてことはない それが世界中でいちばんの孤独だなんて いったい誰がわかるだろう すぐに見渡してみて 周りにある堤防が決壊しそうで 怖くなる 唇から出る黒いものは何? それは澱のようなもの 孤独という名の澱のようなもの

生き方

芽生える場所が選べるなら 私はどこに でもその場所が永遠でないなら 私はどこに 芽生える場所が選べないなら 私はどこに 選ぶことに意味はあるの 選ぶことで安泰なの それはわからない だって 変化するものだから 良い選択に思えても それが良い選択かは 未来にしか知れない であるなら 芽生えてしまった場所で生きる 芽生えた場所で花を咲かせる それもひとつの生き方 それが正しいかどうか それが良いかどうかなんて もちろんわからないけれど 選べないことが悪いこと そう決めつ

(詩)雨音

雨に濡れた街を歩く時 会いたいと思う人が 本当に会いたい人 ひとりとぼとぼ 誰もいない雨の街を歩く時 会いたいと思う人の足音は いつも 雨の音に似ている 傘にあたる 雨の音に似ている、気がする

10文字ホラー「笑み」

No. 1 No.2 No.3 No.4 No.5  No.6 No.7 No.8 No.9 No.10

【詩】くらげ

世間を泳ぐ 何度か波に沈みながらも 本当は ぷかぷか浮かぶ くらげみたいに ただ身を任せて 漂いたい #詩 #自由詩 #詩歌 #創作 #短編 #スキしてみて #眠れない夜に

ねぇ、、、もっと、、、

ふわふわ 酔いに任せて ゆらゆら 溶けてしまいたい 海月のように、、、 ここにいるよ その瞳には映らないけど もう少しだけ見せて欲しい キミの寂しさを、、、 もう少しだけ欲して欲しい ボクのココロを、、、

題名 「見えない影」

皆が持つ心 そして抱えているもの。 表面には見えない 数々の思いが影を作りだす。 揺れる影を曇らせ 心の中で深く彷徨い 生きる理由を問う。 内へと秘め込み 追いつかない影を さらに追いかけて 誰も居ない砦に迷い込む。 そして外を映す鏡は幻のように 煌めき揺らめいている。 本当の真実が何も見えないまま 微熱の日々は続き 自分を責めて 誰かを攻めて すべてを拒絶する。 否定の日々が心を走り抜け さらに自分は傷を負う。 その姿に震えが止まらず もう充分だろうと囁きが聴こえる。 自分

「もう一人の自分の奴隷になるな」

口づけをしていても ウィンクをしていても 君はいつもクライシスと隣合わせ 逆転劇の日々で 多数決は混乱している 否定されたくないから 先に否定する 睡眠中でも 療養中でも 君はいつもマネジメントと隣合わせ 自分の生き方を探す前に 命令通りに動くシステムを探している 地球にあるものでディナーの盛り合わせはできるのに 自然にあるのもので多くの命はつなげるのに 意図的ではないとしても 鏡を見るように もう一人の自分の奴隷になるな 無意識だとしても 目隠しをされたまま

思いやり

人の心の傷なんて見えないけど 心の光り方や色具合で なんとなく感じるような瞬間がある 僕の心の物差しが 正しいかわからないし 思い過ごしかもしれないけど その傷を意識できると自然と いい相性が作れるような気がする 言葉にしなくても 小さな気付きが お互いの思いやりに育つと想う…