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秦の商鞅(しょうおう)から学ぶ『法』のチカラ。その3=分析と提案

前回の続きです。
今日は今回の本題である『現状位置把握と提案』についてです。

『法』についてお話しようかと思いましたが、辿り着けませんでした。

こんにちは。
ケイジ4世のターンです。

▼前回はプレゼンについてお話しました。


✅観点

現状把握
その頃の秦国といえば、『西の外れにある夷狄(いてき)の国』とみられていました。
というのは風習も夷狄に近く、例えば『妻の共有』というのが挙げられます。遊牧民族である夷狄は一人の妻を共有することが普通とされていました。
そういった風習を禁止し、魏や趙など中原と呼ばれる先進地帯の国々の風習や考え方を取り入れていかないと、『辺境の国』から抜け出せない。
と、商鞅は考えていました。

▶️提案
孝公が国法の変革について話したところ、重臣たちからはもちろん反対意見が連発します。

「法は慣習となり人民も役人も馴染んでおり、法を変えずとも臣民を従わせるのは徳によってなされるべきです。道具は利が十倍なければ変えぬもの。法ともなれば百倍なければ。」

と。これまでの慣例を強調します。。。
正論と言えば正論でしょう。

そこで商鞅の切り返しはこう。

「夏・殷・周はいずれも異なる法で王となり、五覇の法も異なります。古来より賢者が法を定め、愚者はただそれに従うものです。国に利無くば慣習に従う必要はありません。殷の湯王・周の武王は慣習に従わず王者となり、夏の桀・殷の紂王は変えず滅びました。法とは慣習に従うから良い、反するから悪いとするものではありません。」

と。古代の滅亡した国々を例に挙げて変革の重要性を説きます。
これにより孝公は決心して商鞅に任せて『国法の変革』に乗り出します。

ただ、ここではまだ後退していた部分を周りに合わせに寄せて行く。
といった程度で、1段階目に着手したに過ぎません。

観点
何かを変えようとすると必ず反対する人が出てきます。
基本的に『今まで通り』が楽だからです。
そういう人は先を見通すチカラが乏しいと言わざるを得ませんね。
もちろん必ずしも新しいのもや奇抜なものがいいわけではないですが、『現状の問題点を把握』できているのか?という観点で見れているか。


▶️まとめ

現状把握をする時に、『普通』『当たり前』といった『メガネ』で見ると、見えるものも曇って見えてしまうことがあります。
なので『メガネ』を外して、フチのそもまで見えるように広い視野の中で見る必要があります。

それらが周りと何が違うのか?

現在のレベルと周りの位置を把握する。
▶️これは前回にお話しした孫子の兵法にも通ずる内容です。
▼こちらも参考に見てみてください。


目指すものに対して弊害がどこにあるのか?を考えてそのための手法を考える。

そして、セクションごとに考えて段階的に提案して行く。
ストーリーを作る。


ということが大切だということを学べます。

▼関連する歴史に関する記事一覧です。



次回は『変革』についてお話ししたいと思います。今度こそ。


ではまた。

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