けい

日々の気持ちと読書日記。発信の練習中。 福祉畑で働いています。趣味はお酒と献血です。

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最近の記事

恋は落ちるもの。どうしようもない自分と向き合い、自分の限界を超えていくもの。江國香織『東京タワー』

恋をして、相手を傷つけちゃったかな、というアラサーの方に。 「そうですね。恋は”する”ものじゃなくて、”落ちる”ものだと言いますからね。相手も自分も傷つくこともありますよね。」と言ったら。 「何それ!うける!」と笑われて、ちょっとショックを受ける。 そうか、江國香織さんの『東京タワー』って、そんなに昔だったか、と。 小説の出版は、2001年。 映画の公開は、2005年。 20年も前だったか。それは確かに、ジェネレーションギャップ。 でも今も、「恋はするものじゃなくて、落ちる

    • 婦人科検診は苦しい。 自分が侵食される、自分の領域に土足で踏み込まれる感じが、いつまでも残って、自分が自分でなくなったような気がする。 自分が侵食される、自分が土足で踏みつけられる。 こういう気持ちは、きっと性別は関係ないのだろう。 この感覚を忘れずに覚えておこう、といつも思う。

      • 結婚は、人生で一番難しい契約だと思う。

        会社の同僚から、2年前に退職した後輩が、結婚して、結婚相談所を立ち上げたという話を聞く。 そして、同僚同士の話をぼんやり聞きながら、思い浮かんだ言葉。 「結婚は、人生で一番難しい契約かもしれないなぁ。」 婚姻届が契約書だとしても、仕様書はないし、契約更新もない。 『部屋とワイシャツと私』の歌詞ではないけれど。 「飲み過ぎて帰っても、三日酔いまでは許す」とか。 「浮気をしたら家での食事に気をつけて(毒入りスープを出すつもりだから)」とか(よく考えるとコワイ)。 「冒険の人生を

        • 花が咲かない余生を、自分を大事にして生きる。宮本輝『花の降る午後』

          人生の「大変」は、世の中に本当にあふれるくらいたくさんある。 毎日、数え切れない人が「大変」に巻き込まれて、「大変」の中に生きている。尊敬する。 そして時々、「本当に大変ですよね」と切なく思い、何もできないけれど、少しでも辛くないように、と願ったりする。願うだけしかできないから。 他の人の「大変」と比べて、自分の人生に起こった「大変」は、世の中にある「大変」ランキング(?)では、本当に最下位の最下位だと思う。 それでもやっぱり、自分の「大変」はいち大事で。 「大変」の後の人

        恋は落ちるもの。どうしようもない自分と向き合い、自分の限界を超えていくもの。江國香織『東京タワー』

        • 婦人科検診は苦しい。 自分が侵食される、自分の領域に土足で踏み込まれる感じが、いつまでも残って、自分が自分でなくなったような気がする。 自分が侵食される、自分が土足で踏みつけられる。 こういう気持ちは、きっと性別は関係ないのだろう。 この感覚を忘れずに覚えておこう、といつも思う。

        • 結婚は、人生で一番難しい契約だと思う。

        • 花が咲かない余生を、自分を大事にして生きる。宮本輝『花の降る午後』

          自分と向き合い、それぞれのつながり方で。でも確かにつながっていく。三浦しをん「風が強く吹いている」

          運動は得意ではない。 こどものころから、決して機敏ではない自分を自覚していた。 でも、だからこそ、なのだろうか。 学生時代、果敢に運動部を選択したのは。 小学生の時は、運動部を選んで、夏はミニバスケットボール、冬は陸上。 ゲーム中、ボールを持つと固まるため、試合は出られず。 100m走はいつもビリ。 中学生の時は、ソフトボール部。 びっくりするくらい球を取れず、球を打てず。万年補欠。 高校生の時は、半分帰宅部な水泳部。 子どもの頃、スイミングスクールに通って、溺れない程度に

          自分と向き合い、それぞれのつながり方で。でも確かにつながっていく。三浦しをん「風が強く吹いている」

          川が隔てる別れと出逢い。吉本ばなな「ムーンライト・シャドウ」

          どなたかに本を紹介する。 テーマに沿って、「どの本にしようかな?」とあれこれ考える。 他の方は、どんな本を紹介してくださるのかな?とわくわくする。 たぶんずっと心の中で、求めていたしあわせな時間。 あまりに長く、そんな時間を求めていたからだろうか。 最終的に紹介しようと思う本は、なぜか随分昔に読んだ本だったりする。 「ムーンライト・シャドウ」は「キッチン」に収録されている。 吉本ばななさんが、大学の卒業制作として提出し、日大芸術学部長賞を受賞した短編作品だそう(今回調べて

          川が隔てる別れと出逢い。吉本ばなな「ムーンライト・シャドウ」

          大丈夫、ちゃんと血は止まる。言葉の力を信じて前を向く。

          わりと真面目で。 わりと責任感が強くて。 人に頼むことがとても苦手だ。 働き始めてから、24時間の交代勤務が長かったので、自分のこの特性を意識することが少なかった。 介護の仕事は24時間365日。必然的にひとりで担うことはできないから。 誰かと協力せずには、仕事が成り立たないし、「頼む」も仕組みとしてできていたから、何とかやれた。 福祉の仕事とは言え、日中働く仕事になって、自身のこの特性が、ものすごくマイナスに働くことを知った。 誰かに迷惑をかけてはいけない、と思うから。

          大丈夫、ちゃんと血は止まる。言葉の力を信じて前を向く。

          手をつないでも、世界で一番この人が遠い。「恋人」に求めるもの。

          わたしが「恋人」という関係に求めるのは何だろう? noteで見かけた一文。 うむうむ、これはとてもその人の価値観と人生観が出る、おもしろい問いだなぁ、と心に残る。 私が「好きなひと」「恋人」に求めるのは何だろう? 一緒にごはんを食べる? それは確かに大事。 「好きなひと」と食べるごはんは、ひとりで食べるごはんより、数倍美味しくて楽しい。 でも、「好きなひと」は、恋人に限らない。 家族にも、友達にも、職場の人にも、一緒にごはんを食べてしあわせ、を感じる人はいる。 有難くて、

          手をつないでも、世界で一番この人が遠い。「恋人」に求めるもの。

          一冊の本は、世界につながる新しい扉

          あなたの「人生を変えたこの一冊」と言えば? 思い浮かぶ本はいくつかある。 でも、思い浮かばなくても、私の人生を変えた本は、たくさんあると思う。 思い起こせば、いつでも本はそばにあって、たくさんの本に囲まれると血が騒いだ。 まだ手に取ったことのない、読んだことのない本がいっぱいある!という事実に、わくわくして、どきどきして、胸がいっぱいになった。 大人になって、その興奮度合いは、さすがに低下したけれど。 今でも、本がたくさんあるところ(本屋さんや図書館など)は、わくわくそわ

          一冊の本は、世界につながる新しい扉

          履歴書は、物語る。

          今よりずっと若かった学生時代は。 「履歴書の学歴でしか判断できないなんて、企業の人は、その人をちゃんと見る目がないってことだな。」と思っていた。 今振り返って、あまりの生意気ぶりにめまいがして、恥ずかしさで居たたまれなくなるけれど。 その頃の「目の前の人を、他の一切の情報なしに、自分で判断できることが正しい大人だ」と思っていた気持ちは、大事にしたいと今も思う。 でも、大人になって、学生時代には見えなかったことも、見えるようになった。 学歴も職歴も、その人の全てを映し出すわけ

          履歴書は、物語る。

          「精一杯」の容量を増やす。

          こどもの頃から。 働いて、自分の稼ぎでごはんを食べられるようになりたい。 自分の稼ぎでごはんを食べられることは、自由になることだ、と思っていた。 今、それは間違いでもないけど正しくもない、と思うけれど(自由になるために、稼ぐことが必須ではないと考える)。 こどもの頃願ったように、働けて、自分の稼ぎでごはんを食べられている。 そして、働くことで、少しだけれど、誰かの役に立てていると感じられて。 そう実感しながら働くことで、自分も支えられている。 そのことを有り難く思っている。

          「精一杯」の容量を増やす。

          マイペースは大事。不穏は不穏を呼ぶ。

          職場で。 私「ミファエルさんというユーチューバーさんがいるんですね。」 同僚「ユーチューブとか見ないんですか?」 私「うん。テレビも見ないし、ユーチューブも見ないなぁ。」 同僚「えぇ!暇だなぁ、って思うことないんですか?」 私「あんまりないなぁ。たぶん人よりいろんなことに時間がかかるから、そんなに暇にならないんだと思います。」 同僚「あぁ、なんかわかる~。」 確かに、そんなに暇だと思う時間はない。 動き出すまでに時間がかかるし。 そんなに動きも早くない。 頭の回転も、ゆっく

          マイペースは大事。不穏は不穏を呼ぶ。

          「死に向かって生きる」という実感を手にした1冊 ノルウェイの森

          学校を卒業して初めての職場は、特別養護老人ホーム。 いわゆる老人ホームで、100人の高齢者が住み暮らしていた。 新卒者は必ず介護職からキャリアをスタートさせるのが、法人の方針だったので、24時間365日のシフト勤務で介護職として働き始めた。 「福祉」の勉強はしてきたが、「介護」の勉強はほぼしてこなかったので、あわあわ、右往左往しながら、一から高齢者、先輩、上司に教えてもらった。振り返って、色々な意味で、自分の基盤だと思う年月。 老人ホームなので、自分がお世話をした高齢者が亡

          「死に向かって生きる」という実感を手にした1冊 ノルウェイの森

          甘え方を学ぶ読書日記2

          「ダーリンは70歳」西原理恵子 2016年1月25日初版 株式会社小学館 「ダーリンは71歳」2017年1月24日初版 「ダーリンは72歳」2018年1月24日初版 「ダーリンは73歳」2019年1月27日初版 前の本が難しすぎたので、やわらかめを選択。 昔から、西原理恵子さんの作品が好きです。 人生を全力で生きて、自分を客観視して、笑いを忘れない姿勢に心惹かれるのだろうと思う。 そして、こちらの作品。 50歳の西原理恵子さんと、70歳の高須克弥さんの恋愛漫画。 人はいくつ

          甘え方を学ぶ読書日記2

          甘え方を学ぶ読書日記1

          甘えるには「男心」を学ばねばならない、ということで。 「男心を理解する」「本」で検索をかけてみる。 長く読まれる本には、時代を超えた普遍的な何かがあるはず、と思っているので、古い本を選択してみる。 「愛するということ 新訳版」 エーリッヒ・フロム著  鈴木晶訳 著者のエーリッヒ・フロム氏は1890年ドイツ生まれ。精神分析学を学び、1933年アメリカに渡り、帰化。1980年没。いわゆる「新フロイト派」の代表的な存在とされた。 この本の旧訳が日本で出版されたのは1959年。新訳

          甘え方を学ぶ読書日記1

          全力で甘え方を学ぶ日記

          甘えるのが下手だ。 甘えることは負けだと思って生きてきたから。 でも最近、甘えるられる能力は生きる力だ、と痛感する。 たぶん、ひとりで生きねば、と思ったから。 「上手に頼る」は「甘える」とイコールなのかもしれない、とほろ苦く思ったから。 でも、甘えることは負けだと、たぶんずっと思う自分だから。 そんなふうに思い始めた頃、「甘え下手の特徴」という記事をネットで読む。 驚くほど自分にあてはまり、愕然とする。 〇「お姉ちゃんなんだから、しっかりしないと。」と言われて育つ。 →ま

          全力で甘え方を学ぶ日記