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ニッチな人材をめざそうというお話(結論編)・英語×筋肉は最強のソリューションである(次回予告)

ニッチ戦略は、ふつうの人にとって、かなり有効だというお話をしました。まず簡単におさらいします。
 
一般的に多くの企業には、多くの営業担当者がいます。そのような環境で“営業力”一本で勝負していくのは容易ではありません。
しかし残念ながら、某弊社をはじめ、英語人材が不足している日系企業はいまだに多く、このような企業においては、“営業力”に“英語力”を掛け合わせると、それだけでニッチな人材になり、重宝されることが多いのです。
 
何と何を組み合わせていくのか、選択肢はいくらでもあるのです。“営業”ד英語”でも良いですし、“営業”דIT”、“営業”ד品質管理”、さらに2つ、3つと組み合わせることで、よりニッチな存在になれるかも知れません。可能性は広がるばかりです。
 
ただニッチ戦略にも落とし穴があるのです。今回はニッチ戦略(特に企業内のニッチ戦略)を立てるうえで気を付けるべき点をお話します。
 
私のはなし

前回、お話したように、私自身は、“金融”ד法人営業”というベーシックスキルに対して、“英語”、“海外経験”を身に着けるべく、会社の海外派遣制度を目指し、TOEICに取り組みました(結果は920)。念願かない米国駐在が決まり、“金融”ד法人営業”ד英語”ד海外経験”となりました。その後、中間管理職としての中国派遣の話が浮上し、現在、中国人の上司、部下に囲まれ、奮闘(だいたい悪戦苦闘)しています。
結果として、現在、“金融”ד法人営業”ד英語”ד海外経験”ד中国語”דミドルマネジメント”となっており、ニッチ度だけは高くなってきました(転職エージェントの方、ご連絡お待ちしています!)。
 
ただ、一方で「本当にニッチと言えるのか?」というモヤモヤに遭遇し、最近このモヤモヤの正体が分かってきました。ニッチ戦略には注意すべき点があるのです。
 
個々のスキル、経験が、十分なレベルに到達しているのか。

ニッチ戦略のポイントは、複数の能力が「足し算」ではなく「掛け算」で発揮される点です。
例えば、“営業”、“英語”のスキル・経験値を10とした場合、10×10=100になる可能性を秘めています。その一方で、どちらかが0の場合、10×0=0になります。
個々のレベルが低いと、ニッチの効果を十分に得ることができないのです。それぞれの領域の専門性、熟達度があって、はじめてニッチになれるのです。
 
ある会社におけるニッチ=労働市場における高価値人材、とは限らない

自社内では「ニッチな人材」と認識されたとしても、労働市場、転職マーケットに出たときに、「ニッチな人材」と認識されない可能性もあります。企業毎に、求められるスキル、経験は異なりますので、ある会社では重要なスキル、経験値も、他の会社では特に求められない可能性もあります。特に将来的に転職を考えている人は、この点をよく考えなくてはなりません。
その点“英語”は万能だとおもいます。
 
余談ですが、いま中国(上海)では、コンプラ意識の高まりにより、“法務”ד外資系企業経験”人材の需要が急速に高まり、賃金の相場が急上昇しています。日系企業を含む、外資系企業は各社苦労していると聞きます。こんな事態になるとは想像していませんでした。いつ、どんな能力にスポットがあたるか、わからないものですね。
 
「〇〇人材」というブランディングとレッテル

「〇〇人材」になるというのは、ブランディング、レッテル貼りでもあります。一旦イメージが付くと、それを覆すことは容易ではありません。例えば、「営業×中国」という評価になると、会社からは中国関連事業を任される可能性が高くなるでしょうし、「経理×アメリカ」と評価が定着すると、米国関連の経理業務を任されることが増えるでしょう。
ニッチを極めるということは、他の人が辿ったことのない道を歩くことでもあります。ロールモデルとなる人がいない場合、自ら切り開いていくしかありません。何者になるかは、自分自身で決めるしかありません。
 
ニッチ戦略は有効な戦略だけど、簡単ではない。

結論、そして私のモヤモヤの正体はこれです。ニッチ戦略というのは、有効な戦略ではあるものの、それぞれの能力を高めないとただの器用貧乏になり、中途半端なアウトプットしか出せません。また、「本当にその能力は必要とされているのか?」、「珍しいだけではないのか?」ということを考え続けなくてはなりません。
 
地に足をつけて、まずは基本となる強くて太い幹の部分を作っていき、そして新たなスキルを身に着けたいのであれば、それ相応の努力、訓練を積み重ねていくことが重要で、ニッチ戦略は決して「楽」な戦略ではないということです。自戒を込めて。
 
一緒にがんばっていきましょう!
 

筋肉×英語についても書いていましたが、あまりにも長くなるので、また次回にします。めずらしくマジメなことしか書いていませんね。人材エージェントの方、良いオファーお待ちしています!(2回目)
 
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ではでは。


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