若尾和紀

大阪大学経済学部卒/教育プログラムデザイナー/英語で教養を学ぶ実践英語講座『REALプ…

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大阪大学経済学部卒/教育プログラムデザイナー/英語で教養を学ぶ実践英語講座『REALプログラム』 「英語で教養を学ぶ」学習コンテンツを無料公開しています↓ https://www.ripple-realprogram.com/

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固定された記事

私たちの”普通”は戻ってこない

 「この1、2ヶ月の辛抱だ」  「緊急事態宣言が解けたら、街に出て、いま我慢しているあれやこれを思う存分楽しもう」  こう思っている人には、耳の痛い話をしなけれ…

若尾和紀
4年前
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英語学習の非効率を脱する3つの考え方

「英語ができるようになりたい!」と思っても、日々のあれこれで忙しい中で時間を割くのは大変です。時間や労力は限られているので、できる限り効率的に学習を進めていく必…

若尾和紀
2年前
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知っているだけで学習効果倍増!REALプログラム授業設計の秘密

筆者は大学生・社会人に向けた「英語で教養を学ぶ」実践英語講座・REALプログラムを運営しています。 今回は、REALプログラムの授業設計の背景や意図をみなさんに紹介しま…

若尾和紀
2年前
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なぜ英語が聞き取れないのか。リスニングのメカニズムと効果的な学習法

英語を学習する日本人にとって、リスニングは最も大きな壁の一つです。英語力と言うと英会話やスピーキング能力のことを思い浮かべる方が多いですが、スピーキング以前に、…

若尾和紀
2年前
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あなたの英語学習法は間違っていませんか? 言語学習の科学にもとづく学習法

「英語を勉強しよう!」 と思い立ったとき、どんな勉強方法を思いつくでしょうか。 ・英会話レッスン ・ポッドキャストやTEDを聴く ・TOEICの問題集に取り組む ・語学留学…

若尾和紀
2年前

英語学習はもうこれで迷わない!具体的かつ効果的な学習方法

具体的な学習のしかた では、ここからは、第二言語習得論の知見にもとづいた効果的な英語の自主学習のしかたを紹介します。
ここで紹介するのは、リスニング力とスピーキ…

若尾和紀
2年前

大学生はもう「英語を学ぶ」のはやめよう。「英語”で”学ぶ」に切り替えるべき理由2つ

多くの方は、中学・高校で英語を「教科として」学んできたと思います。英語を学習対象として、英語力を伸ばすことを目的に学んで来たと思います。 しかし、大学生や社会人…

若尾和紀
2年前
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知っているだけで10倍効率が変わる英語の音読練習法

英語力を伸ばすためには、英会話レッスンなどをいくらこなしても埒が明きません。こつこつと継続的に自主学習する習慣がなければ絶対に伸びません。 そして、自主学習の効…

若尾和紀
2年前
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英語に触れなかった日は±0ではなくマイナス。毎日継続して学習するためのコツ

私は4歳から高校卒業までピアノを習っていたのですが、練習に関して先生からよく言われた言葉があります。 「一日サボると、取り返すのに3日かかるよ」 ひどい脅し文句…

若尾和紀
2年前
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みずから学び成長できない社会人になってしまうと詰みます

1週間の中で、誰にも強制されずに自分でやっている学びや自己投資はありますか? 自主的に生涯学び続ける力は、21世紀を幸せに生きていく上で不可欠な素養です。 「大学…

若尾和紀
2年前
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社会人になっても自力で学び成長できる人に求められる4つの素養

1週間の中で、誰にも強制されずに自分でやっている学びや自己投資はありますか? 学びは学生の間だけのものではありません。高校・大学を卒業し、社会人になってからも自…

若尾和紀
2年前
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英語学習の優先順位を下げているとガチで後悔するという話

英語学習は必要になってからでは遅い私は大学在学中に英語教育事業を起業し、学生たちの英語指導に10年近く関わってきました。立場上、学生の方たちから英語学習に関する様…

若尾和紀
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学習効率が5倍UPする高校生の英語の学び方

勉強に努力は付きものです。 努力はもちろん大切ですが、同じくらい大切なのが、努力のしかたです。 努力の方法を間違えてしまえば、せっかくの努力がまったく意味のない…

若尾和紀
3年前
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【心を鍛える】全人類が正月に熊野古道を歩くべき理由

1/2、1/3のお休みで、友人と熊野古道を歩いてきました。 紀伊田辺から那智までの中辺路(なかへち)約70kmの道のりを2日かけて*歩きました。 新しい年をかなりクレイジー…

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3年前
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留学・英会話は無駄!?第二言語習得論に基づく英語の効果的な学び方

  英語力を伸ばそうと思ったとき、多くの方が「留学」や「英会話教室」といった方法を選びます。しかし、驚かれるかもしれませんが、純粋な語学力の向上という観点からい…

若尾和紀
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留学に行くはずだった。それでも英語を諦めたくないあなたに。

 「語学留学に行くつもりだったんですけど、コロナで行けなくなってしまいました。でも英語は絶対に諦めたくないんです…。」  こんな相談を今年だけで何回受けたことで…

若尾和紀
3年前
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私たちの”普通”は戻ってこない

 「この1、2ヶ月の辛抱だ」  「緊急事態宣言が解けたら、街に出て、いま我慢しているあれやこれを思う存分楽しもう」  こう思っている人には、耳の痛い話をしなければなりません。  まず、いま私たちが経験しているこの未曾有のパンデミックは、1、2ヶ月で終息するものではありません。早くても1年、長く見て2、3年はかかるでしょう。  そして、その長い異常事態を抜けたあと、世界の景色は大きく変化しているでしょう。私たちがこれまで当たり前にしてきた生活のあらゆる側面 ―働き方、学び方、

英語学習の非効率を脱する3つの考え方

「英語ができるようになりたい!」と思っても、日々のあれこれで忙しい中で時間を割くのは大変です。時間や労力は限られているので、できる限り効率的に学習を進めていく必要があります。 これまでたくさんの受講者の方を教えてきた中で、多くの人がやってしまいがちな「学習が非効率になってしまうパターン」が見えてきました。 今回は、そんな失敗パターンを3点にまとめてお伝えします。みなさんが英語学習をより合理的、効果的に進めるための参考になれば幸いです。ではさっそく1つ目から行きましょう。

知っているだけで学習効果倍増!REALプログラム授業設計の秘密

筆者は大学生・社会人に向けた「英語で教養を学ぶ」実践英語講座・REALプログラムを運営しています。 今回は、REALプログラムの授業設計の背景や意図をみなさんに紹介します。 この授業は、外国語学習の科学(第二言語習得論)などに基づいて、みなさんが最も効果的に英語を習得できるよう設計しています。 「あ〜なるほど〜!そういう意図でこの活動があるんだ〜!」 「こういう意識でこの活動に取り組めばいいんだ〜!」 と、全体の流れや各コンテンツの設計のねらいを知っていただくことで、みな

なぜ英語が聞き取れないのか。リスニングのメカニズムと効果的な学習法

英語を学習する日本人にとって、リスニングは最も大きな壁の一つです。英語力と言うと英会話やスピーキング能力のことを思い浮かべる方が多いですが、スピーキング以前に、相手の話が聞き取れなければそもそも会話は成り立ちません。 10年近くたくさんの受講生の方に接してきましたが、経験上、リスニングでつまづく学習者が最も多いです。 しかし、一口に「リスニングが苦手」と言っても、その具体的な原因は様々です。聞き取りのメカニズムや個別の課題を把握しないまま闇雲にリスニング学習に取り組んでも

あなたの英語学習法は間違っていませんか? 言語学習の科学にもとづく学習法

「英語を勉強しよう!」 と思い立ったとき、どんな勉強方法を思いつくでしょうか。 ・英会話レッスン ・ポッドキャストやTEDを聴く ・TOEICの問題集に取り組む ・語学留学 …. 実は、よくあるこうした学習法は効果的ではありません。ムダではありませんが、非常に効率の悪い学習法です。たとえば、英会話レッスンだけで仕事で使える英語力を身に付けようと思えば、10年くらいかかると思っていたほうがいいです。徒歩で大阪から東京に行くようなものです。方法を間違えれば、いくら努力しても習

英語学習はもうこれで迷わない!具体的かつ効果的な学習方法

具体的な学習のしかた では、ここからは、第二言語習得論の知見にもとづいた効果的な英語の自主学習のしかたを紹介します。
ここで紹介するのは、リスニング力とスピーキング力の基礎を伸ばすための学習法です。 教材選びの基準まずは適切な教材の選び方をお伝えしていきます。 教材を選ぶ際は、自分の英語力の水準に合わせて、下の3点を満たす教材を探すと良いでしょう。 ①現状の英語力±1の幅(知らない単語は〜5%程度が適切) 外国語学習の科学では、意味が理解できるレベルの教材のインプット学

大学生はもう「英語を学ぶ」のはやめよう。「英語”で”学ぶ」に切り替えるべき理由2つ

多くの方は、中学・高校で英語を「教科として」学んできたと思います。英語を学習対象として、英語力を伸ばすことを目的に学んで来たと思います。 しかし、大学生や社会人の英語学習者のみなさんは「英語を学ぶ」では不十分です。英語を学習目的にするのではなく、「英語で興味のあることを学ぶ」にシフトしていくことをオススメします。理科や社会を「日本語で」学んでいたように、英語を学習や議論の単なるツールにしてしまうのです。 この記事では、「英語で学ぶ」にシフトすべき理由を、科学的な見地も交え

知っているだけで10倍効率が変わる英語の音読練習法

英語力を伸ばすためには、英会話レッスンなどをいくらこなしても埒が明きません。こつこつと継続的に自主学習する習慣がなければ絶対に伸びません。 そして、自主学習の効率を高める上でもっとも重要なのが、音読練習法です。適切で効果的な音読練習を続けることができれば、学習の効果が飛躍的に高まります。 真剣に学習に取り組んでいる人ほど、 「本当にこの勉強法で伸びるんだろうか…?」 という不安に襲われるものです。 この記事では、みなさんのそんな不安を払拭して自信を持って学習に取り組めるよ

英語に触れなかった日は±0ではなくマイナス。毎日継続して学習するためのコツ

私は4歳から高校卒業までピアノを習っていたのですが、練習に関して先生からよく言われた言葉があります。 「一日サボると、取り返すのに3日かかるよ」 ひどい脅し文句に聞こえるかもしれませんが、体感ほんとにその通りなのです。泊まりの旅行に行って1日、2日ピアノを触らなかっただけで、運指のキレがガクッと落ちているのを感じます。 そして、私の経験上、英語も同じです。 中学1年から15年近く英語を勉強し続けてきましたが、ピアノと同様、継続的な努力をサボると一気に落ちるのを体感してき

みずから学び成長できない社会人になってしまうと詰みます

1週間の中で、誰にも強制されずに自分でやっている学びや自己投資はありますか? 自主的に生涯学び続ける力は、21世紀を幸せに生きていく上で不可欠な素養です。 「大学で学んでるから自分で何かを学ぶ必要はない」と思った人ほど読んでいただきたいと思って書きました。学生のころに自力で学ぶ習慣や能力を身につけておかないと、社会人になってから痛い目を見るからです。 学生の間は、学校や先生たちがみなさんに(良くも悪くも)学ぶことを強いてくれます。また、「何を学ぶか」も学校側が用意してくれ

社会人になっても自力で学び成長できる人に求められる4つの素養

1週間の中で、誰にも強制されずに自分でやっている学びや自己投資はありますか? 学びは学生の間だけのものではありません。高校・大学を卒業し、社会人になってからも自主的に生涯学び続ける力は、21世紀を幸せに生きていく上で不可欠な素養です。 この記事では、具体的にどんな能力や素養を身につけておけば、社会人になってからも主体的に効果的に学んでいくことができるのかをお話します。 社会人の学びに大切だと私が思う要素は次の4つです。 学び・成長にワクワクできること 読書習慣 批判的

英語学習の優先順位を下げているとガチで後悔するという話

英語学習は必要になってからでは遅い私は大学在学中に英語教育事業を起業し、学生たちの英語指導に10年近く関わってきました。立場上、学生の方たちから英語学習に関する様々な相談をいただくのですが、中には次のようなものも少なくありません。 相談を聞いたときの私の正直な気持ちは、 「ごめん!!それは!!さすがにッ!!!無理ッッ!!!!!!」 です。 本人の努力や学習方法の効率性以前の問題で、そもそも脳の構造上、短期間で一気に伸ばせるような仕組みになっていないのです。 「無理です」

学習効率が5倍UPする高校生の英語の学び方

勉強に努力は付きものです。 努力はもちろん大切ですが、同じくらい大切なのが、努力のしかたです。 努力の方法を間違えてしまえば、せっかくの努力がまったく意味のないものになってしまうこともあります。 同じ1時間の英語の勉強でも、10の力しか身につかない勉強の方法でするより、50の力が身につく勉強の方法で効率よく努力したいですよね。 ありがたいことに、 「人はどうやって学べば外国語を効率的に習得できるのか」 を科学的に追求する『第二言語習得論』という学問分野があります。 この

【心を鍛える】全人類が正月に熊野古道を歩くべき理由

1/2、1/3のお休みで、友人と熊野古道を歩いてきました。 紀伊田辺から那智までの中辺路(なかへち)約70kmの道のりを2日かけて*歩きました。 新しい年をかなりクレイジーな修行でスタートしてしまいましたが、ガチで全人類にオススメしたいと思って筆を執りました。 オススメする端的な理由は、 「感情のコントロールが上手になって、より幸せに、生産的に生きられるようになるから」です。 このnoteでは、  1. そもそも感情とは何か  2. 感情と苦しみの関係性 についてお話し

留学・英会話は無駄!?第二言語習得論に基づく英語の効果的な学び方

  英語力を伸ばそうと思ったとき、多くの方が「留学」や「英会話教室」といった方法を選びます。しかし、驚かれるかもしれませんが、純粋な語学力の向上という観点からいうと、留学や英会話は非常に効率の悪い方法です。  スポーツの上達にたとえましょう。
  サッカーの初心者が、基礎が身についていないうちに試合に出続けても一向に上手くならないというのは直感的に理解できると思います。
 ボールの蹴りかた、止めかた、ドリブルのしかた、下半身や体幹の筋力など、基礎となる1つ1つの技術を磨いた

留学に行くはずだった。それでも英語を諦めたくないあなたに。

 「語学留学に行くつもりだったんですけど、コロナで行けなくなってしまいました。でも英語は絶対に諦めたくないんです…。」  こんな相談を今年だけで何回受けたことでしょうか。  あなたもパンデミックによって留学を断念した一人かもしれません。  コロナは今までの「当たり前」を奪い去り、私たちの生活の多くを変えてしまいましたが、留学もその1つです。留学に行って英語を伸ばして、海外旅行を楽しみ、キャリアに花を咲かせる。そんな大学生たちの夢をパンデミックは壊していきました。  でも