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英語学習はもうこれで迷わない!具体的かつ効果的な学習方法

具体的な学習のしかた
では、ここからは、第二言語習得論の知見にもとづいた効果的な英語の自主学習のしかたを紹介します。
ここで紹介するのは、リスニング力とスピーキング力の基礎を伸ばすための学習法です。

教材選びの基準

まずは適切な教材の選び方をお伝えしていきます。
教材を選ぶ際は、自分の英語力の水準に合わせて、下の3点を満たす教材を探すと良いでしょう。

①現状の英語力±1の幅(知らない単語は〜5%程度が適切)

外国語学習の科学では、意味が理解できるレベルの教材のインプット学習に取り組むことがもっとも重要とされています。ポイントは「いかに知っている語彙を使える語彙にしていくか」です。「知ってる単語ばかりだから意味ない」と安直に決めつけず、「瞬時に意味を思い起こせる単語」や「話すときにスムーズに引き出せる単語」を増やしていく意識で取り組んでください。

②音源が付属している

インテンシブなリスニングや音読練習をしていくので、音源は必須です。音読練習の際は、音源を聞きながら合わせて声に出す方法がもっとも効果的です。

また、教材の1ユニットは30秒〜90秒程度のものを選びましょう。習得のために必要なのは反復学習です。1ユニットが5分も10分もあると、10回反復するだけで1時間近くかかってしまいます。毎日、短い学習時間で何度も反復できるよう、教材1単位が短めのものがおすすめです。

③スクリプトと日本語訳が付いている

現状の英語力で聞き取れない部分は、何度繰り返し聞いても聞き取れるようになりません。ある程度リスニングをしてもわからない部分は、さっとスクリプトを見て確認するほうが学習効率は高まります。

また、意味がわからない部分をすぐに確認できるよう、日本語訳が付いているとなお良いです。文法と語彙をガチャガチャと分析するのはあまり意味がありません。「この文構造でこういう意味になる」というパターンを反復学習で脳に記憶させることの方が重要なので、意味が汲み取れない部分はあまり悩まずにすぐに日本語訳で確認し、復習に時間を割くようにしましょう。

おすすめ教材


音源とそのスクリプトが用意された教材であればなんでも構いません。音源の長さが1分以内の教材を選ぶと取り組みやすいです。オススメの教材を3つ上げておきます

①CNNニュース・リスニング(朝日出版社)
【中級〜上級】
米国ニュース放送局の30秒のニュースをリスニング教材にしたものです。きれいなナレーションではなくリアルなニュースなので実践的で、内容も面白く興味を持ちやすいです。

②英会話ぜったい音読(講談社)
【初級】
中学英語の基礎からやり直したいという方にオススメ。平易で短い音読用教材で使いやすいです。

③アルゴリズム音読(IBCパブリッシング)【初級〜中級】
①②に比べると1つ1つのパッセージが少し長めな分、根気がいる一方で、やりごたえもあります。

学習の4ステップ

ここまで、教材の選び方についてお伝えしました。
教材が用意できたら、以下の4ステップに取り組みましょう(30分前後)
各ステップの目的や細かいポイントは表にまとめていますので、より詳しく知りたい方はそちらをご確認ください。

STEP1:リスニング
スクリプトを見ずに音源を2、3回通しで聞き、話の内容を聞き取る。
聞いた後に内容のまとめを口頭で話したり紙に書き出ししてみる(はじめのうちは日本語でOK)

STEP2:ディクテーション
音源を何度も繰り返し聞きながら、聞こえた英語を紙に英語で書き出していく。
”I have a pen”と聞こえたら、紙にも”I have a pen”と書き出すといった感じ。
途中で止めたり、難しい箇所を繰り返し聞いたりすると効果的。

STEP3:スクリプト確認・内容理解
音源のテキストにはじめて目を通し、理解できなかった内容や、聞き取れなかった1つ1つの単語を確認する。
日本語訳や語注がある場合はそれらも参考にしながら文意を理解する。

STEP4:音読練習(オーバーラッピング)
オーバーラッピングは、音源を聞きながら、テキストを見ながら音読する学習法。
できるだけ発音や緩急、抑揚を真似して音読するのがポイント。
いきなり音源のスピードについていくのが難しい場合は、音源を流さずにゆっくり音読して口をほぐしていくとよい。

4ステップを表にまとめました!

継続的に復習しよう!

上の4ステップを休日などに行いつつ、忙しい平日は、上の4ステップをこなした教材を毎日すこしずつ復習していきましょう。
一日その教材に取り組んだだけでは、間違いなく忘れていきますが、毎日10〜20分程度でも、1週間から2週間同じ教材に触れ続けていれば、自然と記憶に定着していきます。

こうしたインプット学習の反復を通じて、語彙力やリスニング力などの英語力の基礎が築かれていきます。
基礎がない状態で英会話などの実践の場に臨んでもなかなか効果は上がりません。今回紹介した学習法を習慣的にコツコツ続けながら実践の機会を持つことで、もっとも効率よく英語力を伸ばしていくことができます。

英語習得に苦労している方の大半は、能力やセンスの問題ではなく、単に学習法が間違っているだけです。正しい方法を知って学習を習慣化することで、誰でも身に付けることができます。

最後まで読んでくださりありがとうございました。
みなさんの人生が可能性と充実にあふれた素敵な日々の連続になりますように。

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