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学習効率が5倍UPする高校生の英語の学び方

勉強に努力は付きものです。

努力はもちろん大切ですが、同じくらい大切なのが、努力のしかたです。
努力の方法を間違えてしまえば、せっかくの努力がまったく意味のないものになってしまうこともあります。
同じ1時間の英語の勉強でも、10の力しか身につかない勉強の方法でするより、50の力が身につく勉強の方法で効率よく努力したいですよね。

ありがたいことに、
「人はどうやって学べば外国語を効率的に習得できるのか」
を科学的に追求する『第二言語習得論』という学問分野があります。

このnoteでは、第二言語習得論の研究成果に基づき、高校生に最適な英語学習法を紹介します。ぜひ最後まで読んで今日からの英語学習に活かしてください!

授業より自習が大事

サッカーのルールブックを読んだだけで、いきなり上手にプレーできる人はいません。平泳ぎの身体の動かし方を頭で理解しただけで、いきなり速く泳げる人もいません。上達するためには十分な練習が必要不可欠です。

このことは英語にも当てはまります。

ルールや単語を「知っている」「理解している」ことと、実際に「聞いて意味が汲み取れる」「すらすら読んで理解できる」ことの間には大きな差があります。

英語は技能・スキルなので、理科や社会科などの勉強科目というよりかは、スポーツや楽器の上達に近いものだと思ったほうが良いかもしれません。上達には必ず練習が必要です。

つまり、英語の成績を上げたり、英語が使えるようになるためには、学校や塾の授業を聴いて理解する時間より、英文を何度も繰り返し黙読したり音読したりするような自習の時間がはるかに重要なのです。

カギは音読と多読

ここまで「授業を聞いて理解する時間」より「自習の時間」の方が大切だという話をしました。
ここからは、具体的にどういった自習に取り組めば効率よく英語力を伸ばせるのかという話をしていきます。

英語上達のカギは、英文の音読多読です。
音読は、文字どおり英文を声に出して読む練習です。
多読は、英文を何回もくり返し黙読することです。

意味が理解できる英文を教材にして、音読と多読を"正しい方法"で”何回も繰り返す”ことが、英語上達への最短経路です。ここはとても大事なポイントなので、くどいですが見やすくして繰り返します。

・意味が理解できる英語の文章を
・正しい方法で
・何回も繰り返し音読・黙読する

これが、第二言語習得論の研究で判明しているもっとも効率のよい学習法です。

何にいつ取り組めばいいの?

音読・多読は、授業後の復習として取り組むのが最も効果が期待できます。

リーディングの授業などで先生がテキストを解説してくれたら、その単元をその日のうちに家に帰って音読・黙読に取り組みましょう。

授業で解説を聞いたばかりなので、本文の意味や細かい文法的な理解も記憶に残っていると思います。記憶に残っているうちに音読や黙読を何回か繰り返すことで、記憶に定着しやすくなります。

また、先ほど、英語の練習は”意味の理解できる英語の文章で”取り組むことが大切だとお伝えしました。授業後の復習として取り組むことで、その英文が何を言っているのかをしっかり把握した状態で音読・多読をすることができます。

具体的な音読練習の取り組み方

ここまで
「学校の授業を聞いて理解したら、その単元をその日のうちに音読・多読で復習しましょう」
ということをお伝えしました。

多読に関しては、意味を頭の中で再生できる速度で黙読を繰り返すだけなのでシンプルで取り組みやすいですが、音読に関しては取り組み方にすこし工夫が必要です。
ということで、次は、正しい音読学習の取り組み方についてお伝えします。

音読練習には、主に次の3つの方法があります。
 ①オーバーラッピング
 ②ファスト&スロー
 ③シャドーイング

それぞれの特徴と取り組み方を紹介していきます。

①オーバーラッピング

オーバーラッピングは最もオーソドックスで効果のある学習法です。
音源を聞きながら、テキストを見ながら音読します。できるだけ発音や緩急、抑揚をマネして音読しましょう。いきなり音源のスピードについていくのが難しい場合は、音源を流さずにゆっくり音読して口をほぐしていきましょう。

②ファスト&スロー

これはオーバーラッピングが難しい場合のトレーニングです。いきなり音源のスピードについていくのが難しい場合は、音源を流さずにゆっくり音読して口をほぐしていきましょう。ゆっくりで間違えずに発音できるようになってきたら、少しずつスピードを上げていきましょう。

③シャドーイング

シャドーイングは、テキストを見ていない状態で音源を聞き、耳だけを頼りに1テンポ遅れて音読する学習法です。脳内での情報処理に大きな負荷がかかり、リスニングの非常に良い訓練になります。オーバーラッピングに慣れてきたらシャドーイングに切り替えて、さらにレベルアップを図りましょう。

音読練習の詳しい取り組み方は↓の動画でも解説しています。

見出し:音読・多読を習慣化する

ここまで、

- 英語の上達には「授業を聞いて理解すること」だけでなく「音読・多読の練習を繰り返すこと」が大切
- 音読・多読は授業後の復習として取り組むのが効果的
- 音読練習には主に3つの手法がある

ということをお話してきました。

最後に、もっとも大切なことをお伝えします。
それは、「音読・多読を毎日の習慣にすること」です。

英語の習得は、スポーツや楽器の上達と同じです。
毎日コツコツと練習を繰り返すことが、長い目で見ればもっとも効率よく最短経路で英語の成績を伸ばすことにつながります。

たとえば、学校の定期考査の区切りごとに、次の定期考査の試験範囲になる単元を毎日2〜3回ずつ音読・黙読を続けていきましょう。
教科書のLesson 3Aの授業を聞いたら、Lesson 3Aの音読を1週間くり返します。翌週にLesson 3Bの解説を聞いたら、普段の音読にLesson 3Bを追加して、Lesson 3Aと3Bを毎日音読している状態にします。Lesson 3Cの授業を聞いたら、さらに3Cの音読も追加します。

こんな感じで、Lesson 3が試験範囲の定期考査が終わるまで、毎日少しずつ音読練習をくり返します。
毎週観ているドラマやアニメの主題歌を、憶えようとしていないのに気づいたら憶えてしまっているという経験はありませんか?

同じように、毎日音読や多読を少しずつでもくり返していると、憶えようとしなくても自然と勝手に憶えてしまいます。
テスト前にストレスを感じながら詰め込んで記憶するより、はるかに楽に記憶に定着させることができるのです。

まとめ

最後に今回のお話をまとめます。

・意味がわかる英文を何度もくり返し音読・黙読することで上達する
・音読や黙読は、授業を聞いた後の復習として取り組むと効果的
・音読練習には①オーバーラッピング、②ファスト&スロー、③シャドーイングの3種類がある。基本的には最もオーソドックスな①オーバーラッピングを繰り返す
・定期試験で期間を区切りながら、音読や多読を毎日コツコツ繰り返す

英語に関しては、受験も、実際のコミュニケーションも、この勉強法を着実に繰り返していれば何の心配もいりません。

努力は大切ですが、それ以上に「正しい努力の仕方」で取り組むことが大切です。
このnoteで紹介した勉強法をみなさんが実践し、より効率的に英語力を伸ばしていかれることを願っています。

最後まで読んでくださりありがとうございました!
英語学習についてより詳しく知りたい方は、下記WEBサイトのお問い合わせからお気軽にお尋ねください。


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