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留学に行くはずだった。それでも英語を諦めたくないあなたに。

 「語学留学に行くつもりだったんですけど、コロナで行けなくなってしまいました。でも英語は絶対に諦めたくないんです…。」

 こんな相談を今年だけで何回受けたことでしょうか。

 あなたもパンデミックによって留学を断念した一人かもしれません。
 コロナは今までの「当たり前」を奪い去り、私たちの生活の多くを変えてしまいましたが、留学もその1つです。留学に行って英語を伸ばして、海外旅行を楽しみ、キャリアに花を咲かせる。そんな大学生たちの夢をパンデミックは壊していきました。

 でも、留学に行けなくても英語を諦める必要はありません。いや、むしろ、効率的にコスパよく英語力を伸ばすためのチャンスかもしれない。
なぜなら、留学で語学力を伸ばすのは実は非効率なやり方だからです。

「英語を本気で伸ばしたい!」
「留学には行けなかったけど英語は諦めたくない!」
そんなみなさんに情報を届けたいと思って書きました。ぜひ最後までお読みください。

実は非効率!?留学で英語が伸びるという幻想

 驚かれるかもしれませんが、純粋な語学力の向上という観点からいうと、留学は非常に効率の悪い方法です。

 スポーツの上達にたとえましょう。
 サッカーの初心者が、基礎もままならないうちにいきなり試合に出続けても一向に上手くならないというのは直感的に理解できると思います。
 ボールの蹴りかた、止めかた、ドリブルのしかた、下半身や体幹の筋力など、基礎となる1つ1つの技術を磨いた上で試合に出ることで、はじめて効率的に上達します。逆に、こうした基礎が備わってない状態で試合に出ても、試合の中でほとんど何もできないまま終わってしまい、試合の中で成長することも望めません。

 同様に、留学というのは、いきなり実践の場に放り込まれて英語でやりとりすることを強いられる環境です。パスやドリブルもまともにできない状態でサッカーの試合に放り込まれるのと同じで、まともに聞けない・話せない状態で実践の場に行っても、ただ「何もできなかった…」と絶望する間に貴重な時間が過ぎ去っていきます。同じ理屈で、英会話学校やオンライン英会話なども非効率です。

 英語を伸ばすために本当に必要なのは、留学や英会話のような実践の場ではなく、英語力の基礎を効率的に築くための「効果的な自主学習」なのです。

具体的な学習のしかた

では、ここからは、第二言語習得論の知見にもとづいた効果的な英語の自主学習のしかたを紹介します。
ここで紹介するのは、リスニング力とスピーキング力の基礎を伸ばすための学習法です。

(1) 教材選び


 音源とそのスクリプトが用意された教材であればなんでも構いません。音源の長さが1分以内の教材を選ぶと取り組みやすいです。オススメの教材を3つ上げておきます

①CNNニュース・リスニング(朝日出版社)
【中級〜上級】
 米国ニュース放送局の30秒のニュースをリスニング教材にしたものです。きれいなナレーションではなくリアルなニュースなので実践的で、内容も面白く興味を持ちやすいです。

②英会話ぜったい音読(講談社)
【初級】
 中学英語の基礎からやり直したいという方にオススメ。平易で短い音読用教材で使いやすいです。

③アルゴリズム音読(IBCパブリッシング)【初級〜中級】
 ①②に比べると1つ1つのパッセージが少し長めな分、根気がいる一方で、やりごたえもあります。



(2) 学習の4ステップ

 教材が用意できたら、以下の4ステップに取り組みましょう(30〜60分)
各ステップの目的や細かいポイントは表にまとめていますので、より詳しく知りたい方はそちらをご確認ください。

⬜ STEP1:リスニング
音源を2、3回通しで聞き、話の内容を聞き取る。
聞いた後に内容のまとめを口頭で話したり紙に書き出ししてみる(はじめのうちは日本語でOK)
⬜ STEP2:ディクテーション
音源を何度も繰り返し聞きながら、聞こえた英語を紙に英語で書き出していく。
”I have a pen”と聞こえたら、紙にも”I have a pen”と書き出すといった感じ。
途中で止めたり、難しい箇所を繰り返し聞いたりすると効果的。
⬜ STEP3:スクリプト確認・内容理解
音源のテキストにはじめて目を通し、理解できなかった内容や、聞き取れなかった1つ1つの単語を確認する。
日本語訳や語注がある場合はそれらも参考にしながら文意を理解する。
⬜ STEP4:音読練習(オーバーラッピング)
オーバーラッピングは、音源を聞きながら、テキストを見ながら音読する学習法。
できるだけ発音や緩急、抑揚を真似して音読するのがポイント。
いきなり音源のスピードについていくのが難しい場合は、
音源を流さずにゆっくり音読して口をほぐしていくとよい。

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(3) 音読練習を習慣化する

 ここが一番重要です。上記4ステップをこなした教材をたくさんストックして、毎日継続的に音読練習を続けましょう。1つの教材の音読を毎日2〜3週間ほど続けていると、気づいたらそのテキストを暗唱してしまっていると思います。暗唱したフレーズは自分で話す際に引き出せる表現のストックにもなるので、スピーキング力の向上につながります。


 (2)の4ステップを毎日こなすのは、忙しい方には難しいかもしれません。そういった方には、4ステップを休日などまとまったに行い、忙しい平日は毎日20分ほど(3)をこなす、といった習慣が続けやすくオススメです。 人は触れていないものをどんどん忘れていく生き物なので、英語に触れなかった日はプラマイゼロではなくマイナスです。毎日英語に触れ続けられるよう、工夫して習慣化してみてください。

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 第二言語習得論にもとづいた効果的な英語学習法を身につけ、留学や英会話に頼らず自力で英語を向上・維持できるようになるための5日間短期集中のプログラムがあります。このnoteではリスニング、スピーキングを伸ばすための学習法をざっくりと紹介しましたが、

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 ということで、最後まで読んでくださりありがとうございます。
 みなさんが科学的に正しい学習法を知り、効率よく英語力を伸ばし、可能性を拡げて充実した人生を生きられることを祈っています。

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