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【私の仕事】 忘備録(14)横須賀米軍担当営業マン

◆この記事の内容:

中国人主婦層を狙う『ネット詐欺』の話からのつづきではなく、過去に「横須賀米軍」へ営業マンとしてクレーム処理をした事を書いています。

相手に通じないストレス

話したことを相手に「理解してもらえない。」これは誰でもストレスを感じることだと思う。

自分の場合は、相手が英語圏の人のため英語で話したときに「理解してもらえない。」これが自分にとっては最も大きいストレスだ。

というのは、これは自分の語学能力にも原因があるからだ。自分に対して腹が立つ。このとき自分のことなので、すぐに自分で対処できない。

ある特定の人だけにストレスを感じると、その人とは会わないようにする、その人を縁を切ることもできる。また、何か楽しいことをして忘れることもできる。自分自身の能力の無さに対してのストレスはなかなか解消できない。

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横須賀米軍

「言ったことが相手に通じない」ことについて過去に思い出がある。仕事上、これは中国語ではなく、英語だが、新入社員のとき、最初の仕事が、横須賀の米軍へクレーム処理のため、M自動車で部品を受け取りそれを持ち込んで、協力会社のエンジニアに修理させて顧客に謝罪し、原因と今後の対策について説明するために、横須賀米軍へ出張したことがある。

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顧客は横須賀米軍で、その件について直接やり取りをするのは車両整備担当のアメリカ人です。で、この件、最初から問題があった。

製品の不具合が発生したとき、当時、僕が働いていた会社へ米軍の担当者からクレームの連絡あった。常識で考えて、そのような連絡があった場合、企業なら顧客にまず、最初に謝った方がいい。そんなとこで頑張ってはいけない。

もちろん、賠償金の話はしない。その後でよく調査し、原因究明したらいい。まずは、商品を購入してくれたユーザーが自社の製品で困っているだ。まず、その不便をかけていることに対して「謝る」姿勢を示すことが大切。

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当時、米軍担当は僕ではなく、僕の先輩が担当だった。その先輩は、謝ることをせず、クレームを連絡してきた米軍の担当官に「形あるものはいずれ壊れるものだ。」と言ってしまった。相手はお客さんなのにそんなことを言うなんて信じられない。

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当然ながら、相手は怒る。相手と先輩は電話で長時間、口喧嘩にようになり。この件は社内部署でも大問題になっていたのだ。


英語能力

当時まだ若かった僕は、先輩や電話で相手と口喧嘩のような言い合いをしているのを聞いて、英語でケンカできるってすごい英語能力だ。

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と、変なところに感心していた。まさか、この件を僕が処理してくるよう会社から命令されるとは想像もしてなかった。僕は元来、横柄ではない。誰に対しても低姿勢だ。トラブルを嫌う。その分、ストレスをためやすい。

社会人になって初めての出張だ。緊張する。しかも、米軍に入るのも生まれて初めてだ。パスポートが必要なので持っていった。実際は、パスポートでなんくても、写真付きで公的に身分を証明できるものがあればいいが、やはり、パスポートの方は入る手続きはスムーズ。

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さて、新幹線と京浜急行を使って横須賀米軍へ向かう。京浜急行も初めてだ。そのスピードに驚く。そのとき23歳。初めて神奈川県に行く。東京には行ったことがあったが、横須賀は初めてだ。

他部署の先輩は「大阪弁はまったく通じなからね。標準でしゃべるんだよ」と緊張をさらに追加してくれた。向かう新幹線の中、名古屋を過ぎると標準語に戻さないと。。と緊張が高まっていた。でもよく考えると、相手は米軍だ。日本語を使うことはないはずだ。


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英語には自信があった。今回の仕事の役目は、とにかく相手の怒りを静めることだ。


携帯電話

横浜駅に着いたとき、東京支社の先輩から携帯電話に連絡があがった。当時の携帯はお弁当箱のように重くて大きい。「携帯を持っている」会社員ということで優越感があった時代だ。

実際には「携帯」とは言わず、「移動電話」と呼んでいた。今では考えれないが、僕は車を運転しながら普通に使っていた。

また、通話料金も今と比べると信じられないほど高額。従って、かけてくる方は自然と早口になる。

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携帯にかけてきた先輩は「あいつ(米軍の担当者を怒らせた先輩)は、ホントにバカだよ。お客様によくあんなこと言ったよ。」と変に関心している。

「それにしてもあいつ、ケンカできるんだから英語力すごいね。さすが外大だね。お前はとにかく本件を鎮めることだよ。それ済んだら東京支社まで来いよ。何か美味しもの食べさせてやるよ。終わったら俺の携帯の方に電話ちょーだい。」と、超早口で僕に話した。5秒くらいに思えた。

このときの気分としては、新入社員のはじめて出張で仕事がうまくいかなくてショックを受けている。上司に報告しなければならない。横須賀から東京の支社までわざわざ行く気持ちになれなかった。

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謙虚に謝罪

当時、僕も英語には自信があった。まず、謙虚に謝罪の言葉を述べた。それと交換のための部品とそれを修理するエンジニアが1時間後に到着予定で、作業を入れて3時間に完了し、車両はそのときには使用できると具体的にスケジュールを説明した。

これが、大事。ユーザーの最も関心ごとは、不具合が発生した場合、元通りになる時間が明確なこと。予定でもいので具体的な時間を言うべき。「だいたい本日の夕方くらいには完了する。」ではダメ。

担当官がまたその上の上司に報告するとき、具体的に報告できるように、その人の立場で想像して回答すべき。僕はそのことばかり、米軍に到着する前に新幹線の中で考えていた。

当方の担当者の発言に問題があったことも含め謙虚な姿勢で関係者全員に謝罪をすると、皆の怒りは収まった。英語でも謝り方、家で何回も練習しておいてよかった。最初の部分は無地に完了した。

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引き続き、故障の原因の説明をし始めたが、これが「理解してもらえない。」のだ。大変だ。自分の話す英語が相手に通じない。自分にとっても大きな問題だ。困った、どうしよう。



*このnoteで書いてある記事はすべて実話です。「忘備録」として自分のために書いています。

◆ご注意:一部の記事はnoteのシステムによって18歳以上向けに分類されていますが、すべて18歳以上向けです。

よい子の皆さまは読まないでくださいね。


【私の仕事】 忘備録(15)キャビテーション「空洞現象」 へつづく。



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「在日米軍」ではないですが、僕は「米軍」と聞けば「ミニタリー詐欺」を連想します。下記note記事をご参照ください。

【私の仕事】 忘備録(23)国際振込詐欺 1「ミニタリ―詐欺」






*このnoteで書いてある記事はすべて実話です。「忘備録」として書いています。


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