娯楽は「楽しい→つまらない」の繰り返し
娯楽が楽しいのは私達が飽き性だからである。娯楽が娯楽たり得るのはそれが「変わっていく」からだ。だから長く楽しみ、その大体が分かってしまった娯楽はつまらなくなる。そうしてつまらなくなった娯楽は捨てられる。
流行り廃りというのは、だから単純明快なのだ。
不思議な現象でもなんでもなく、流行りとは「娯楽が飽きられる」ことによる、多くの人々の興味と興冷めの繰り返しなのだ。言い換えれば、楽しいとつまらないの繰り返し、波である。
物事に対して熱心に関心を寄せることで、それにどんどんのめり込む。知っていく。分かっていく。経験し、予測がつく。すると最初の刺激は得られなくなる。変わらない。いつもと同じ。つまらない。
そうして捨てるのだ。その頃にはまた新たな興味が芽生えている。
娯楽とはそういう意味でむなしいものだ。私達を楽しませてくれるのに、その楽しさのゴールはつまらなさなのだから。人間とは難儀なものだ。たくさんの物事に出会い、興味を持ち、楽しめるのに、最後にはその粗探しをして捨てるのだから。
私達は飽き性である。とことん。何につけても。
でも飽きっぽいから、変化を求めるから、「いつもの」だけじゃ満足できないから、こうやって「娯楽」を、流行り廃りができてしまうほどに楽しめる生き物でもある。
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