誰かの危機感を、何かと否定してしまう危機感
人は何かをせねばと焦る時に“危機感”を覚えるが、それは必ずしも「何か」を明らかにするわけではない。明確な答えなど持ち合わせておらずとも、人は少なくとも“今”が肯定できないということに敏感であり、結果として覚える危機感に突き動かされてしまうのだ。
突き動かされても「何か」に繋がるわけではないかもしれない。なんの解決にもならずに、それどころか事態を悪化させるかもしれない。しかし、危機感を覚えたという事実には、嘘偽りはないのである。私たちは自分のそれを他人に否定されたくはないし