プライドは、満足感を壊すモンスター
やりたいことができなかったり、思うような結果でないと思う時、人はプライドに縛られている。それは満足感を破壊するモンスターだ。プライドが高いことは悪くはない。でも、プライドは人の「これでいい」の基準を大きく大きく引き上げて、あげく、壊してしまうこともある。
自らが成し遂げようとしていることや、努力の過程、達成した結果について、「こんなもんじゃない」と思わせる最大の要因はプライドでしかない。
プライドとは自尊心だ。つまるところ自分を過大評価する心のことである。自尊心はちょっとやそっとじゃ満足しない。それに自尊心は基本的に自分自身を過信している。当然だ。それは過大評価だから。
でも、その過大評価が人を突き動かす。あれをしよう、これを為そうと動く原動力になる。未来を作り上げようとする根底にはプライドがある。それがなければ、人はすぐ現状に満足して成長すら止めてしまう。
とはいえ、それゆえに、プライドは満足を知らない。
前に進み続けることを是とするそれは、いつも人を不安にさせる。「こんな今でいいのか?」「もっと何かしなければならないのでは?」「これは正解なのか?」などなど考えさせる。
大切なのは、こういう気持ちを作り出すプライドとの距離感である。もしくは自分のプライドが、何をさせたがっているのかを意識することだ。満足を知らないプライドだが、満足しないわけではない。やりたいことができなかったり、思うような結果でないと思う時、まず自分のプライドがどのくらい自分の近くにいるかを確認すべきだ。
そうすると、自分とプライドは切り離されて、客観的に考えられるようになる。あとはそのプライドに伸るか反るか。もっと頑張ってみるか、そこで降りるかを決める。一度、プライドとの距離を確認できているのなら、その決断は信じていい。ちゃんと「自分」がそれを考えられているということだからだ。
これが、満足感を破壊するモンスター、プライドとの付き合い方である。それはいつも顔を出す。自らが成し遂げようとしていることや、努力の過程、達成した結果について口を出す。
必要なのは適切な距離感だ。プライドがあることを認め、客観的に考える。
頑張れそうなら、もっとやってみればいい。
そうでないなら、まったくもって普通にやめていい。
そうしてモンスターは飼いならせる。
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