記事一覧
2022 創作を続けるモチベーションのはなし
香取さとり30歳までのカウントダウン
第30夜 2022
0歳から人生を振り返るこのシリーズも本日でついに最終回。今まで読んでくださった皆様、お付き合いありがとうございました。
本当は1年1年をテーマにした新旧合わせて30曲入りのCDを付録にエッセイ集を刊行する野望があったのですが、思いのほか一生懸命仕事に打ち込んでしまい体力が残らず。そんなこともあって、今年は本気で音楽やりますよと残業上がり
2021 長いようで短い20代のはなし
香取さとり30歳までのカウントダウン
第29夜 2021
量子力学という学問がどんなものか詳しく知らないのだが、ある人にもらった手紙を何周も読んでひとつだけわかったことがある。それは、目に見えるものだけを追っていては宇宙の真理に辿り着けないということだ。
たとえばの話を「愛」という曲にまとめたので一人でも多くの方に聴いてほしいのだが音源がない。申し訳ない。最近のライブでは3回に2回の頻度でセト
2020 都会のボーイスカウトに入団したはなし
香取さとり30歳までのカウントダウン
第28夜 2020
1月19日、3度目の誕生日ワンマンライブ「東洋的成人式」は場所をDaisy barから上の階のLagunaに移して開催。女性は7の倍数に節目があるという東洋医学の考えから着想を得たイベントでしたが、バンド、ソロ、カバー曲、MCコーナーなどやりたい放題させてもらい、今までやってきたことが少しだけ実を結んでいる手応えを感じました。ライターの友
2019 フリーター生活を支えてくれた贅沢まかない飯のはなし
香取さとり30歳までのカウントダウン
第27夜 2019
誕生日ワンマンライブから始まり、下北沢での自主企画、地元郡山での弾き語りライブと主催イベントが続いた2019年。バンドもソロも見かけは順調だったが、裏側では気を抜くとお金がない曲ばかり作ってしまう自分に諦めがついていた。環境を変えないとこれ以上何も起こらない気がして4月からバイト先で正社員になることにした。
フリーター生活も残り5日にな
2018 ワンマンライブ大号泣不可避のはなし
香取さとり30歳までのカウントダウン
第26夜 2018
2018年ってついこないだのように思うけどもう4年も前なんですよね。時の流れは本当に早い。
香取さとりと神の如し初のワンマンライブのタイトルは「大号泣不可避」。ベンさんがそれをイメージした雫型のフライヤーを作ってくれて、行きつけのスタジオと居酒屋のトイレに貼ってもらったのを覚えています。下北沢DaisyBarでの開催を決めた時は大爆死不
2017 だらっと続く登戸生活に慣れてしまったはなし
香取さとり30歳までのカウントダウン
第25夜 2017
妹と一緒に暮らした登戸の家を引き払い、ひとりで隣の向ヶ丘遊園に引っ越したのはこの年の春のことだった。駅からすぐのワンルームで家賃は5万5千円。相場より安い理由はいろいろあるが、5階建てなのにエレベーターがなくオートロックもなし、バストイレ一緒でコンロ1口、間取りが謎に三角形でどこに何を置いてもデッドスペースが埋まらない、建物名がやたら個性
2016 感情を失ったバイト地獄のはなし
香取さとり30歳までのカウントダウン
第24夜 2016
アルバイト、それは何にも縛られることなく人生を好きに生きるための金稼ぎ手段にすぎない。システムの一部となり、決められた時間に決められた作業をして決められた給料をもらう、それがエリートアルバイターだ。
しかし、世の中にはその理を履き違え、大した給料も貰えないのに自分をすり減らしてしまう哀れな者が必ずいる。そう、バイトリーダーだ。
どんな
2015 香取さとりと神の如しのはなし
香取さとり30歳までのカウントダウン
第23夜 2015
2014年に弾き語りのミニアルバムを2枚出して欲求不満を一通り発散した私は、この年、音楽的な奥行きを求めて2人の助っ人に声をかけました。
ひとりはサークルのいろんな機会で一緒にプレイしてきたベーシストのケントくん。大学の頃は阿部真央さんのコピーバンドを一緒にやっていたのですが、曲を全く聴かずに練習を迎えても即興でそれらしきフレーズを作る
2014 大学生活5年目でやっと腹を括ったはなし
香取さとり30歳までのカウントダウン
第22夜 2014
3月。大学で卒業式が行われている最中、私は自宅のベッドで昼過ぎまで寝ていました。その夜、学科の謝恩会に出席すると「なんで卒業式来なかったの？」「みんなで写真撮ったのに！」と友達に言われましたが、私は留年が確定していたので、友達の袴姿を見るためだけに大学に行くのもだるいな〜ということでスルーしてしまいました。このころは社会規範をあえて踏み外
2013 ライブデビューの裏ばなし
香取さとり30歳までのカウントダウン
第21夜 2013
結論から言うとこの年はアーティスト活動の道が突如開けた一方、それ以外は何もうまくいかずドン底の日々でした。香取さとりHPのプロフィールで簡単にまとめていますが、今日はこの裏側で起きていたことを時間とメンタルの許す限り書いていこうと思います。
ウクレレ弾き語りのアーティストとして初めてライブをしたのは2013年6月24日で、場所は下北沢の
2012 音楽業界を諦めたはなし
香取さとり30歳までのカウントダウン
第20夜 2012
2012年は家族にとって大きな節目の年でした。何があったかは言えないのですが、家族からの要請を受けて急ぎ帰省すると、部屋のあらゆるものがある時間を境に思考をやめていて、その事象がもたらしたショックの大きさを私に訴えていることだけは見た瞬間にわかりました。こういうときになんとかしなきゃいけないのは長女の役目なので西へ東へ奔走しましたが、それ
2011 後ろめたさの理由のはなし
香取さとり30歳までのカウントダウン
第19夜 2011
※今日は震災の話をします。思い出したくない方がいらっしゃるかもしれませんので、平気な方だけお読みください。
その日はレンタルビデオ屋のシフトを15-21時で入れていて、レジ奥の事務所で朝礼をやり始めた直後に地震が起きました。天井まである棚の至る所からDVDがバラバラ落ちていくのを見ながら、私は中1の文化祭の前日に起きた中越地震の揺れを思
2010 意外とすぐ故郷に頼った上京一年目のはなし
香取さとり30歳までのカウントダウン
第18夜 2010
父の車に荷物を積み込み、東北自動車道を南下して東京へ。家具家電は新居に届くのを待つだけだったので、実家から持って行くものは最低限の日用品、衣類と食器、見られたらやばい日記帳とウクレレくらいでした。
借りた家は国分寺駅からすぐのわりと騒がしい場所にありました。家賃はちょっと高めでしたが、部屋番号が憧れのNANAと同じ707だったので不動産
2009 出会ってしまった君は太陽ばなし
香取さとり30歳までのカウントダウン
第17夜 2009
7月22日。日本の陸地の一部では46年ぶりに皆既日食が見られるとあって、高3の私たちは授業を中断して屋上に出て、昼間なのに徐々に暗くなる空を眺めていました。福島から見えたのは大きめの部分日食でしたが、同程度の日食を次に見れるのは約30年後と報道されていたので、なんとかこの景色を目に焼き付けようとしたものです。今思えばそんな天体ショーはつい