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加藤 一友(新刊「砂上のバンドメン」発売中!)
2016年10月24日 14:44
オレは、「転院」を考えていた。それは仮にリンパ節の除去をする時に主治医に何症例扱った事あるかを聞いた時にゼロと言われたからだ。木を見て森を見ずはダメだ。日本中に医師は、たくさんいる。家から近いと言うだけで経験ゼロの医師に頭下げてお願いする事もない。
2016年10月10日 09:21
資格試験は不合格に終わった。悔しかった。会社をクビ、ガンが発覚・手術と抗がん剤。せめて資格試験くらいは合格しないかなと思っていたが、とにかく八方ふさがり。四面楚歌ってこんな気持ちなのだろうか。別に試験に落ちたくらいで命を取られるわけではないが、ガンのオレにとっては社会復帰する布石にしようと思っていたので当てが外れた。当面の予定は何もないので資格試験については再チャレンジする
2016年10月4日 08:29
話を8月まで戻す。資格試験を受験した。まだXelox療法の真っ最中だ。会場はお台場だった。
2016年7月19日 13:47
11月も半ばに入った。半年の予定だった抗がん剤治療を終える月だ。待っていた。この治療に着いて行けず、途中で終えてしまったり、薬の量を減らす人もいるらしい。だが、幸い途中で終えず薬の量もそのままで半年間を終える。桜が咲く前に病気が発覚し、桜が満開の頃に手術をし、桜が散って始めた抗がん剤。半年程度しか経過してないのに、もう何年もこういった生活をしてる気になっている。逆浦島太郎
2016年7月11日 16:57
9月になっても暑い。もう猛暑しか来ないのではないだろうか。昔から地球温暖化なんて言われていたが、いよいよ話だけでは済まない段階なのか。最近では10月まで半袖でいたりする。日本から四季がなくなるのも時間の問題なのかもしれない。今のもっと問題なのは「しびれ」だ。治療を続けているものの気分的にかなり辛くなって来た。点滴をして痺れているのに帰りに薬局に立ち寄りゼローダを処方して
2016年7月5日 00:37
端から見て働き盛りの男が何日も平日の昼間にいるのは不自然に見えるだろう。ネットで在宅ワークなんてあるが、そんな理解を平日ぼけーっと過ごす近所の年寄り連中がわかるわけがない。会社員時代からそうだが、オレは監視されている事に疎い。いや監視なんてドラマや映画くらいの話かと思っているくらいだ。性格なのかもしれないが、周囲の目線を気にしない方だ。隣近所から見られている事に気がついたのは、
2016年6月27日 23:15
引き続き、抗がん剤治療。世間で抗がん剤と言えば、脱毛と吐き気だろう。そして、死の間際。残念ながら今やっている抗がん剤に関して言えば、これらは当てはまらない。脱毛も吐き気もない。当然ながら死の間際にいる実感もない。テレビで見る抗がん剤で痩せ細って髪の毛のない状態の芸能人のイメージがあるかもしれないが、オレの場合はそんな事ない。まるで快適に思われるかもしれないが、それも違う。
2016年6月13日 16:29
結局、始まったのは昼過ぎからだった。何故、前日の昼に入院をしたのか不思議だ。病院の都合でやるからだろう。そんなもんだ。何もしなくても入院生活というのは普段の生活に比べ制限がかかるから可能な限りはギリギリで入院をしたい。今日は、母が付き添いだ。手術とは違うので来ても来なくても構わない。副作用が出たところで母にはどうにもできない。何かあればナースコールをするまで。特
2016年6月7日 16:33
抗がん剤を始める時は副作用の経過を見る為に入院を1週間ほどする。4月に手術して一安心だったが、また入院する事になり、うんざりした感じは否定できない。いや、うんざりしてる。3月の緊急入院、4月の手術の入院、そして今回の抗がん剤の為の入院。イヤにならない方がおかしい。また今回も歩きで病院へ行った。一応、入院するのはこれきりで2回目以降の投与は通院となる。オレの場合、Xelo
2016年5月30日 23:41
オレは自分の母以外を知らない。当たり前だと言いたいところだが、人によっては親戚をたらい回しにされたり、継母など2人以上の母親を経験する人もいる。今のところ、オレは実母だけの経験しかない。ただ、他の人の母親経験を知らないと言いたいだけで他意はない。母の経歴をざっと紹介しよう。
2016年5月23日 23:40
母の仕事の都合があるので長期滞在とはいかない。オレは温泉、母は岩盤浴メインで療養をした。帰りはダイヤ的に新幹線までの乗り継ぎがギリギリだ。田舎のバスは失敗が許されない。ミスしたら1時間待つ事さえ当たり前。信じられないが、乗ってみて周りを見回すと仕方ない。ほぼ貸し切り状態だ。バスは赤字ではないのかと思うが、聞くわけにはいかない。家に着く頃には忘れているだろう。オレ
2016年5月17日 15:05
母はオレに岩盤浴をさせようと躍起になっている。温泉と効果がそんなに違うのかオレには全然わからない。オレとしても折角来たから観光気分で見るだけ見てる事にした。外に出ると、戦隊ものか仮面ライダーで敵と戦うような岩場などが見えた。と言うか正確に言えば山のふもとになるのか。あちこちで湯気が出ている。これが免疫力を上げるのか。湯気の近くで思い思い御座を敷いて寝ている人があちこちに
2016年5月9日 16:02
ドスン!バスを降りようとした時、後ろで音がした。振り返ると、母が倒れていた。バスが少し動いた拍子に段差から転げ落ちた。幸い何でもなかったが、たまに母は転げ落ちる。母が胃がんの時、ある地下駐車場に寄った時に同じような事が起きたのを思い出した。大した段差ではなかったものの振り返ると同じように転げ落ちていた。その時は手術を控えていたので、念のために救急車を呼んで事なきを得た。
2016年4月26日 01:00
話が前後してしまうが、手術の病理結果の話が主治医よりあった。4月なのに、随分と冷房の効いた部屋に通された。母も同席している。生まれつきなのか、人生の経験則からなのかオレは物事を最後の最後で悲観的に考えない。受験にしても就職にしても恋愛にしても最後の最後は「どうにかなる」「ダメならその時に考える」という発想でいる。例の如く、今回もそう考えていた。まだ若いし、早期でないと言って