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私の本棚

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本をきっかけに、めぐらせる思いのあれこれ、つれづれ。読書感想文など。
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#日記

本のある場所をぶらぶらと—『百万ポンド 紙幣-マーク・トウェイン ショートセレクション-』

本のある場所をぶらぶらと—『百万ポンド 紙幣-マーク・トウェイン ショートセレクション-』

目的もなく、本がある場所をぶらぶらする時間が好きだ。
本屋でも図書館でもいい。
小説、趣味、自己啓発、ビジネス、児童書、雑誌、あらゆるジャンルの棚をぶらついて、「出会い」を探す。
出会える日というのは、ふと目が合って、ピンとくるものだ。

目的の本が決まっていて、Amazonでポチっとするか、本屋の棚に直行して買うときもある。そういうときは、売れている、という情報だったり、誰かのレビューだったり、

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紙の本には、時と愛着が刻まれる

紙の本には、時と愛着が刻まれる

モノとしての本は、
その本が過ごした時を見せてくれる気がする。
黄ばみや匂い。
よく開いたページは、クセで他のページよりも開きやすくなっている。

子供の本の、
破かれたページ、
ボロボロのページは、
その本が愛された証と言ってもいいかもしれない。

紙の本と電子書籍のどちらがいいか。

これは、すでに多くの人に語られている事柄ではあるので、目新しい議題でもなんでもないのだけれども、改めて感じたこ

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懐かしの本 —  『ドリトル先生アフリカゆき』

懐かしの本 —  『ドリトル先生アフリカゆき』

バンコクの古本屋さんで見つけた一冊。
『ドリトル先生アフリカゆき』。懐かしくて、迷わず買った。

裏には「小学3・4年以上」と書かれている。
この基準は、いったい誰が決めているのだろうか。
子供の頃は、この対象年齢より若い自分が、すでにその本を読めていることに、ちょっとした誇らしさを感じたものだ。少しでも大人びていたいものだった。
人生の中で子供でいられる時間こそ短くて、急いで大人になろうとする必

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母の日の憂鬱— 『オリーヴ・キタリッジの生活』

母の日の憂鬱— 『オリーヴ・キタリッジの生活』

どういうわけか、私は1年以上前から母に無視され続けている。

引き金となったきっかけはあるのだが、そのきっかけは「それだけで?」という程度のこと、と私自身は思っている。

いつもの通り、2、3日で機嫌を直して、
というより、一方的に自分が機嫌を悪くしていた事すら忘れて連絡をとってくるものと思っていたのだが、今回はそうではなかった。

それまで母とは、最低でも、1週間に1度は連絡をとっていたのだが、

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