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平成初期までの「お祓い」および「拝み屋」のやり方を聞いた話

平成初期までの「お祓い」および「拝み屋」のやり方を聞いた話

むかし聞いた話だけど

本物のお祓い・拝み屋というのは大体が2人組で、その手法は「呪いがある」と深く信じ込ませてコトに当たる場合と「呪いはない」と否定してカウンセリングする場合の2パターンに分かれるそうな。

そして1人目として依頼人に当たった奴がそいつの性格・性質・傾向を見て「無い」と否定した方が良ければその場でカウンセリングをはじめる

あるいは、1人目が既に「お祓いが生業のひと『らしすぎる』

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設定だけつくって没にした話

本の中の世界に行ったら外の世界の人間からはメタ視点で物語を見ることができた、という話

主人公
 大罪者という人間たちを倒すため、この世界に呼び出された。裏通りにある怪しげな本屋で手に取った本〝ローリングサーガ〟の中に落ちる。現代日本で高校生してた。
 スキル:
〝鋼玉の眼《コランダム》〟
 熟語に好きなルビをふることができる。二字熟語にしかかけられない。一日三度の発動が限界。呪文には属性や攻撃方

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掌編【かっこいい女性の定義】

「ねえせんぱい。わたし就活してるうちに思ったんだけど、かっこいい女性ってどんなひとかしら」
「そうだな……たとえば、」

 二行連作
 かっこいい女性

そのいち 物おじ
「物おじしない女性ってかっこいいと思うぜ」
「この辺りにカチコミかけられそうなとこあったかしら」

そのに 謎の過去
「謎の過去がある女性ってかっこいいと思うぜ」
「三年分の日記を書いてきたわ。脚色交えてるけど」

そのさん 勉

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掌編【切るキル見切る】

「――――我は『切る』神だ。お前たち七人それぞれに我の能力の欠片として『なにかを切る』能力持つ刃物を与えた。存分に力を振るい、最後のひとりになるまで戦うがよい」

「クソ雑なデスゲームに巻き込まれた」「雑過ぎますわね」「もうちょっとなかったの?」「なかったんでしょうなぁ」「勘弁してほしいっす」「帰りたい」「……ぬふう」

「あーとりあえず現状把握するか。お前、お前は能力なんだった?」

「『大見得

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【掌編】契約

「ああ、ひどい会社勤めで働くの嫌になったけどニートにも飽きた。もう現世に飽きた。寿命でもなんでも売ってやるからすんごい超能力が手に入るとか、そういう面白い話はないだろうか」

「お呼びかな」

「だれだよお前」

「悪魔だよ。契約の話っぽかったから出てきましたよ」

「おお、悪魔か。じゃあさっそく、寿命売るからすんごいのを頼む」

「了解です。じゃあ残りの寿命を5秒まで削るということで」

「ちょ

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【創作】独断と偏見による戦闘シーンの書き方

『……対決の時間がやってまいりました。実況は私、田中がお送りいたします!』

『解説の佐々木です。本日はよろしくお願い致しますー』

『ハイよろしくお願い致します』

『早速ですが今回、とくに前置きなどもなく戦闘シーンに入るようですね』

『そのようですね。疑似三人称視点でキャラが目覚めるところからです!』

 近藤が目を開けると、そこは等間隔に無骨なコンクリート柱が立ち並ぶばかりの、殺風景な廃墟

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