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エッセイ&その他

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本当の宝物は、他人から見たらゴミなのかもしれない

本当の宝物は、他人から見たらゴミなのかもしれない

 私にしかわからない価値。
 自分にしかわからない価値あるものが、その人にとって、本当の宝物なのかもしれない。

 波乗りピカチュウのイラスト、もうだいぶ薄くなってしまって……見えますか? もとはちゃんと鮮やかなイラストだったんですよ。二十年以上も使っていて、こんなに薄くなって、みすぼらしいカップになってしまいました。

 このカップ、私が出版社に就職したお祝いに、同じ出版業界を目指していたダブル

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記憶が頼りなくなってきたから、記録することにした

記憶が頼りなくなってきたから、記録することにした

 旅行先で写真とか動画とか撮るの、好きではありませんでした。シャッターきる集中力を、肉眼に焼き付ける労力にまわしたい……なんて格好いいこと言っていたんですけれど、一番大きな理由は面倒くさい。
 私がバリバリ海外旅行をするようになったのは二十年以上前もの話。
 その頃は、写真ってすごく面倒くさいものだった。
 まず、カメラ自体が大きい、重い。フィルムが必要だから荷物が多くなる。現像に出さなくてはなら

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自著を持って旅に出る

自著を持って旅に出る

 ちょっといいホテルや、リゾートホテルなどには、図書室(ライブラリー)がある。
 図書室がなくとも、フロントやロビーに本棚が設置されていることもある。
 ホテルが用意した図鑑や写真集などと一緒に、訪れたゲストが読み終えた本を寄付していくのだ。
 ここにたどり着くまでの道中、バスや飛行機の中で読まれた本、あるいはリゾート滞在中に読み終えた本が並んでいる。
 私はホテルのライブラリーを覗くのが大好きだ

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腕時計の針はあえて修正しない

腕時計の針はあえて修正しない

 まだスマートフォンなどなく、インターネットもこんなに発達していなかった時代。海外の空港に降りたって最初にすることは、腕時計を現地時間に合わせることだった。
 リューズをいじって針を進ませたり遅らせたり、あるいはデジタル時計の表示を修正したり。デジタル時計の中にはボタン一つで日本時間と現地時間の表示を切り替えられる便利ものがあり、あの頃の私には画期的で魅力的であり、それを手に入れた時は旅行に欠かせ

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作家デビュー十年目、自分へのご褒美にアメリカの土地買った件

作家デビュー十年目、自分へのご褒美にアメリカの土地買った件

 そして、マネーロンダリングを疑われる(;'∀')

 有間 カオル(ありま かおる)は、日本の女性小説家。東京都出身。法政大学文学部哲学科卒業。2009年、『太陽のあくび』で、電撃小説大賞の一部門として新設された「メディアワークス文庫賞」の最初の受賞者となる(野﨑まどと同時受賞)。同作は、2009年12月、メディアワークス文庫の創刊ラインナップのうちの1冊として刊行された。(Wikipediaよ

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