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売れる状態を作る:【業績改善力】 VOL.05

文頭でお断りしておきます。この投稿は、10,000文字を越える読み物です。売上を上げる業績改善法の習得は、武道の黒帯取得のような話。本気で「売れるように事業改善したい」「組織体質を改善したい」と思っていない経営者・事業主・副業主が、軽い気持ちで読んで、冗談半分でやって、事故をしたり、怪我をしたりしないように有料マガジンにしてあります。内容も本気でやらないと業績が上がらない「売上を上げるための事業体質の改善法」なので、軽くありません。

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【業績改善力】VOL.04より

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● Chapter-02
「事業体質改善・販売クオリティ・コントロールの7ツール」

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● Section-09)「本格発売前の経営判断」- 1

 
「不買動機」を集めて、あらかたの整理・チェックができると「どうして自分の事業の業績が上がっていかないのか?」の「原因」がハッキリしてきます。ユーザーの「ここが買わない原因・こうなれば買う」=「ウォンツ」が、実に明確になります。
 
そして、それらを整理・チェックできると「どう、その問題を解決すれば良いのか? どう解決できるのか? の方向」=「ニーズの方向」=「HOWの方向」もハッキリしてきます。ここまでくると「新たなる問題」が急浮上してきてしまいます。
 
「ニーズの方向」=「HOWの方向」に沿った商品や店舗といったものが企画され、作られ始めるわけですが、その作り方はプロデューサーやデザイナーの能力・技術力・性格といったものに大きく左右され、出来上がり具合が無限に変わってしまうのです。
 
プロデューサーというのは「ユーザーの望むもの」を調べて「こうすれば売れるようになるぞ」という「ポイント(コンセプト)」をハッキリさせる人のことを言います。デザイナーは、そのコンセプトを逃さないように現実の形に変えていくのが仕事。

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私は、百貨店に勤めていて「店舗改装の監修」といった「プロデュース仕事」もしてきたわけです。たとえば、デパ地下に行くと「イート・イン(調理してある料理商品を飲食として購入)」というスペースをもったテナントがいくつもあると思います。
 
こういう場所に必要な「コンセプト」は「機能性と見た目」です。たとえば、私は内装デザイナーさんに「1人で25人のユーザーに対応できるように厨房側を作ってください。外から見た見た目も最低限整える必要がありますが、人の効率重視です。」
 
「もうひとつ。イートインのスペースに入ってくるお客さんと目が合うのはスタッフのみ。先に入って、飲食をされているユーザーさんの視線が、絶対に、これから入ってくる人と、ぶつからないレイアウト設計にしてください」とお願いします。
 
他にも、いくつもポイントはあるのですが、このことを「わかっているプロデューサー」が混じって作った店舗と、このことを「わかっていないプロデューサー」が混じらずに作った店舗では、同じお金をかけても、その売上の差は莫大な差となってしまいます。

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この「コンセプト」は「デパ地下のイートイン」だけではなく、たとえば「飛行場の うどんスタンド」や「郊外の路面型飲食店(ファミリーレストラン)」などにも完全に当てはまる「飲食販売スペースの鉄則」とも言える店舗プロデュースの基本です。
 
試しに、この視点で、この世界的な流行病でもユーザーが途切れていない飲食店に足を運んで確認してみてください。「郊外のファミリーレストラン」「郊外の中華レストラン」「ファストフード店」といったところは、全て、この法則で作られています。
 
また、デパ地下のように、オープンキッチンになっている店ならば、スタッフの厨房導線「入口」→「お皿のゴミを捨てる」→「すすぐ」→「洗う」→「調理材料」→「氷・お湯・トッピングなどのある仕上げスペース」→「出口」というようになっているハズです。
 
イートインのスペースならば、基本的に「カウンター」となっていますから「カウンターの両サイド」に出入り口があって当然。「入口」から一連の作業を終えて「出口」から飲食商品が出ていってこそ「人の効率」が上がる。これも基本中の基本です。

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飲食店舗を立ち上げる時に、こういう基本がわかっているプロデューサーを入れず、こういう飲食店の基本さえ知らない「建築のみの専門家」がデザイナーとして入っていると、まったく条件に当てはまらない低効率なお客さんのリピートが少ない店になります。
 
売れていないイートイン・ショップや、ラーメン店などのカウンター飲食店によく見られる傾向があります。「こういう店のカウンターの両サイドは片方が入口、もう片方が出口」が当然なのですが、どちらかが塞がれてしまっている完全な素人が作った店舗
 
お客さんは「1秒も余計に待ちたくない」のです。「パッと入って、パッと食べて、パッとお支払いして、パッと帰りたい」これが「ウォンツ」。また「先に入っているお客さんが、いちいちジロッと睨んで見てくるような店は、雰囲気が悪いから入りたくない」
 
「カウンターの中で 行ったり来たり要領悪く働いているスタッフがいるような店では食べたくない」「いつまでも、前のお客さんが帰った後の片付けができていないような店には行きたくない」「挨拶もしないスタッフしかいない店には入りたくない」・・・

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こうなると「建築デザイナーさん」が、どういう「機能性」を含めた「内装設計をしているのか?」で、その店舗の売上が大きく変わってしまうことにも納得いただけると思います。お客さんは、イヤなこと、キライなことには、お金を払いたくないのです。
 
では、この責任は「建築デザイナーさん」にあるのか? というと、そうではありません。建築における法律・保健所の許可、消防署の許可をクリアしようと思ったら「建築デザイナーさん」の「建築に関する専門的なノウハウ」は必要不可欠なものになります。
 
ですから、この場合、施主の側が不勉強で無知であったこと。施主が、プロデューサーを雇わなかったこと。この2つに問題が出てくるわけです。「不勉強でも、飲食店ぐらい私にだってできる」という「無知×おごり」が招いてしまった結果なのです。
 
こうなると、逆の考え方もできるわけです。「ラーメン店」や「カフェ経営」といった小規模の「個人事業主」であれ、実力あるプロデューサーを巻き込めば「人気の事業」を【落とし穴】にハマることなくスルッと展開できることにもなるわけです。

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