Kanako Nakamura | 株式会社デジリハ

株式会社デジリハ ゼネラルマネージャー|英国在住|理学療法士 障害のある子ども達が子ど…

Kanako Nakamura | 株式会社デジリハ

株式会社デジリハ ゼネラルマネージャー|英国在住|理学療法士 障害のある子ども達が子どもらしく生きられる世の中ってなんだ?と臨床時代に疑問を持ってしまった私。今はデジタルアートとセンサー活用した「デジリハ」の普及で障害の概念を変えるのを使命として生きてます。好物は干しぶどう。

最近の記事

早く行くんだって、みんなと行けよ。

「働くということは罰である」 確かキリスト教だったかではそんな教えもあるほど労働というのは辛苦に満ちている。 幸運なことに、私個人としては仕事というものが大好きな人間であり、明日仕事行きたくねぇ〜!!って思った日がないと言えば大ホラ吹きになってしまうが、サザエさんを見ても憂鬱にならないくらいには恵まれた環境で生きてきた。 いま、私の所属しているチーム「デジリハ」は正直言ってめちゃくちゃいい奴らで構成されている。 それぞれ障害のあるお子さんを育てていたり、リハビリや福祉の専

    • 国家資格って最大のお守り。それもってキャリア探しの冒険をしようよ

      本日ある機会をいただきまして、理学療法学科の大学3年生さんにキャリアセミナー的なお話をさせていただいた。 医療機関、介護施設などで働く先輩方に引き続いて、一般企業で働く枠としてお呼びいただいた形に。しかも好きに話していいよ~と寛大なリクエストを頂いたので、小一時間ほど自由に語ってきたのでその中で自分的備忘録として大事なポイントをご紹介してみます。 「理学療法士=私」というアイデンティティはちょっとアレかもその中で特に強調してお話したのが自分のアイデンティティを理学療法士に食

      • デジタルに期待しすぎな私たちと、限界をぶち壊せ。

        「いやいや、デジタルに期待しすぎですよ」 そんな風に思うことが時々、いや結構ある。私は株式会社デジリハというリハビリに活用できるソフトウェアを開発するスタートアップでマネージャー的なものをやっていて、日々お客さんだったり関係者の方々とお話をさせてもらうのがお仕事だ。 「いやいや、デジタルに期待しすぎですよ」 この仕事をすればするほど、現在のテクノロジー、私たちがつくっているコンテンツで出来ること・出来ないことを痛いほど実感させられる。この子にこんな刺激を届けたい、あの子

        • 現代の遊牧民は、うめぇと茹でた豆を食う。

          皆さんは、土地に想いを寄せることはあるだろうか。 私はいま、故あって英国に住んでいる。以前はグアテマラだったり、メキシコだったりに住んでいた時期があった。ちなみに会社のメンバーには”タコス”と呼ばれているのだが、それはまた別のお話。 両親は高校の同級生で、実家から徒歩圏内で家庭を持った。姉は某私鉄を生涯かけて利用しており、みんなめっちゃ地元っ子だ。私が育った場所は東京であるがそういう町だ。 そんな地元を離れたのは社会人1年目のとき。小江戸・川越の観光地に移り住んだ。ぶっちゃ

        早く行くんだって、みんなと行けよ。

          言葉って、出さないと消えてしまうよ。「私」と一緒に

          あなたは忙しいですか? 現代人はいつだって時に追われている。あれもやらなきゃこれもやらなきゃ、文明が発展すればするほど、私たちの24時間に課せられたハードルは高くなる。 以前グアテマラに2年間住んでいたことがあるのだが、あの頃は「いかに暇でいられるか」が最初のハードルだった。途上国の時が流れるスピード感は、Oh Anime, technology, Tokyo! で育った私からすると苦痛ともいえるくらい遅々としたものだったから。罪悪感や焦りを抱かずに時の流れを楽しめるか。矯

          言葉って、出さないと消えてしまうよ。「私」と一緒に

          コロナと優生思想。今までとこれから。

          イギリスではロックダウンが少しずつ緩和され、ようやく友人と(社会的距離を保ちながらではあるが)顔を見て会話が許されるようになった。もしかしたらこれは第2波がくるまでのほんの休息かもしれないが、日本でも少し気持ちが落ち着いている頃ではないだろうか。 そんな今だからこそ、落ち着いて考えたいことがある。 コロナは優生主義を呼び起こしたか? ①命の選別上のリンクにあるように、国連がコロナの各国のコロナ治療基準が「障害者や高齢者を差別しているのではないか」と指摘している。 簡単

          コロナと優生思想。今までとこれから。

          学ぶことは楽しい。そしてゆたかだ。

          私はいまイギリスで大学院の学生をやっている。約10年ぶりの学生生活、かつ初めての留学、英語圏での生活である。なかなかにハードなこともあったが(そして今まさにロックダウン真っ最中で、振り返れば今もハードなんだろうと思うが)、総合的に評価すると「学ぶことの楽しさ」を改めて実感しまくる貴重な時間であったと思う。 ちなみに大学院の(少なくともイギリスの)学習スタイルというのは、学生の主体性に依存しているものだ。もちろん理系文系やコースの程度の差こそあるが。例えば私の場合には週に3つ

          学ぶことは楽しい。そしてゆたかだ。

          地球はみんなの"Mucho Trabajo"で出来ている

          いきなりだが、Mucho Trabajo(ムーチョ トラバホ)という言葉をご紹介したい。 Trabajoはスペイン語の”仕事”、Muchoはたくさんという意味だ。つまり、仕事がたくさんで、とても忙しいというような状況を指す。 ところで皆さんは、自分のことをMucho Trabajoだとお考えだろうか?うん、イエスでしょう。たとえコロナで外出が自粛されようとも、何かとやることはある。 では、皆さんから見て明らかにMucho Trabajoではない方は思いつくだろうか。多分何

          地球はみんなの"Mucho Trabajo"で出来ている

          いま、この空を忘れないでおこう

          いま、あなたの町の空はどんな色をしていますか? 世界中が新型コロナの影響を受け、なんと人口の半分以上が外出に制限を受けている自体にまでなっている。 そういう私もロックダウンとなったイギリスに在住しており、外出禁止生活も4週間目に入った。 そんなイギリスでは、ちょうど春真っ盛り。長く暗い冬が終わり、様々な花が咲き誇り木々は緑に踊っている。3度の飯よりパブが大好きなイギリス人であるが、すべての酒場を含めた飲食店がしまっている(テイクアウト・デリバリーを除く)今の状態では彼ら

          いま、この空を忘れないでおこう

          恋愛っていうのは、自分のカスみたいなところを煎じたみたいなもんだから

          人間だれしも、他人には言えないどうしようもない過去の行動を思い出して、声にならない声で叫びたくなることだってある。爪と爪の間に何か物が詰まったみたいに、必死に掻き出したくて力を籠めるんだけど、結局そこには何もないからすっきりすることはないみたいな感じで。だいたい、過去の恋人にしてしまったアレやコレは、思い出したくないくらいにクソみそだったりする。 端的に言えば、私は恋愛が下手だ。 何年もかなわぬ恋を引きずったり、当てもないような人ばかりを好きになってみたり、かと思えば自分を

          恋愛っていうのは、自分のカスみたいなところを煎じたみたいなもんだから

          PCが繋ぐこころの世界のあちらとこちら

          遠隔業務の呼び名がいつの間にかテレワークになった。コロナのインパクトって実はそれくらいなんじゃないだろうか。 日本の家族はいまだに東京の端から端へ、満員電車に揺られながら会社に通っているし、Yahooニュースは世間の大半は緊急事態宣言が出ても在宅勤務は検討しないとか言ってるし。ポストコロナとか最近よく聞くけれど、本当にそんな世界はくるのだろうか、という気さえしてくる。 そんな私だが、テレワーク歴は結構長くなった。ネットの恩恵を全身で受けながら、私はお金をもらっている。国外

          PCが繋ぐこころの世界のあちらとこちら

          外出規制から考える「大切なしごと」と「自立」

          先日より、イギリス全土で外出禁止令が課された。 食料品の購入や1日1度の運動などで外出することは許されているが、飲食店は彼らが愛してやまないパブは閉まっているし、3人以上での集会は禁止されているし、そもそも必要最低限以外のお店は閉店しているので行く場所がない。通勤も基本的には必要性に駆られていない限りは在宅で。という方針が示されているので街中はガランとしている。 私はというと、留学中の大学は3月中旬にさっさとオンライン授業に全面切り替えをした。国の方針を待たずのこの決断は

          外出規制から考える「大切なしごと」と「自立」

          ”インクルージョン”なんていらねぇよ

          障害や差別に勉強している私はほぼ毎日のように”インクルージョン”という言葉を見聞きする。 インクルージョンとは、障害者を隔離していた時代から、一緒に暮らす、学ぶ、働く時代へと移行していく中で生まれた言葉である。 以前はIntegrationと呼ばれていたが、現在はこちらの概念は批判されている。 というわけで、インクルージョンという言葉に対して基本的にはポジティブな考え方であった。 今日、あることを考えるまでは。 結局この世界ではマジョリティが主語なのだInclude

          ”インクルージョン”なんていらねぇよ

          私はあなたを変えられないが、世界は変えられる。

          私は結構ドライだといわれることがある。その理由の一つは、おそらく私のモットーが「私に他人は変えられない。その人が変わろうとしない限りは」だからではないか。 協力隊に行っていた2年間でも、これはとても強く思い知らされた。こちらがいかに「現地を少しでも良くしたい!」という謎の正義感を振りかざそうと、その国で、街で、現場で生まれ育ち生きて働いている人たちが「変わらない」限りは、実際何も起こらない。 どんなに正論を突き付けたところで、だいたいの人間の行動は変わらないのだ。その人が

          私はあなたを変えられないが、世界は変えられる。

          誰でもわかる!障害学入門①

          障害学という学問について聞いたことがありますか?主にイギリス・アメリカで1960~70年代頃から始まったもので、まだまだ新しい学問です。 私は去年の9月からイギリスの障害学のパイオニアの1人であるコリン・バーンズが初代センター長となったリーズ大学障害学コースで勉強しています。 障害学はひとことで言うと、 障害者が経験する差別や苦痛の原因や影響を解き明かし、それらの解消のために活動する 学問だといえます。 今回はTwitterで行った学びのアウトプットをひとつにまとめ

          誰でもわかる!障害学入門①

          「なかむらかなこ」とは何なのか?ー3分でわかる自己紹介編ー

          顔出し名出しアカウントのくせにTwitterのBioを極端にシンプルにして久しい。 多くは口にしない人間になりたいという願望がそこにはつまっている・ とはいえ最近フォローしてくれた方々は「お前なんやねん?」と思っているかもしれないので、今日は改めて「なかむらかなこ」について簡単に紹介したいと思う。時間があれば流し見してみてほしい。 ポイントは3つ。 ・理学療法をしない理学療法士である ・国際協力を志さない国際協力関係者である ・バリキャリではない仕事人間である 理学療

          「なかむらかなこ」とは何なのか?ー3分でわかる自己紹介編ー