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vol. 1 「普通」を考える。

去年の自粛期間。おうちに引きこもり。

どこか懐かししいと思っていたら、留学中の冬休みの生活にとても似ていることに気がついた。ホームステイをしていたお家の居心地の良さを今でも覚えている。

旅行に出かける以外は、ほぼ家と近所をうろつく生活をしていた。そういえば、旅行から帰って家に着いた途端、高熱が出たな。ママが心配してジンジャエールを持ってきてくれた。「ジンジャー」 が入ってるから風邪に効くって言ってた。笑

話が逸れた。

冬休みの間に家でNetflixを英語の勉強代わりに観まくっていたあの頃を思い出して、日本のおうちで久しぶりに洋画を観た。

”Wonder” (邦題:ワンダー 君は太陽) (2017) 

この映画を観て号泣。その後すぐ原作を読み始めた。
文章であるとなお、この作品のテーマがダイレクトに伝わってくる。

映画のあらすじを簡単に。(以下Filmarksより引用)

オーガストこと”オギー”はふつうの10歳の男の子。ただし、“顔”以外は…。
生まれつき人と違う顔をもつ少年・オギ―(ジェイコブ・トレンブレイ)は、幼い頃からずっと母イザベル(ジュリア・ロバーツ)と自宅学習をしてきたが、小学校5年生になるときに初めて学校へ通うことになる。クラスメイトと仲良くなりたいというオギーの思いとは裏腹に、その外見からじろじろ見られたり避けられたりするが、彼の行動によって同級生たちが徐々に変わっていく…。

この映画のテーマは、”ordinary”「普通」。
主人公のAugust(オーガスタ)だけでなく、彼を取り巻く登場人物のordinaryについても描かれていた。

" new normal " な生活になりつつある今、「普通」とは何か、ふと疑問に思った。

「普通」とは。
原作 "Wonder " の本文には、こんなふうに書いてあった。

“Via doesn’t see me as ordinary. She said she does, but if I were ordinary, she wouldn’t feel like she needs to protect me as much. And Mom and Dad don’t see me as ordinary, either. They see me as extraordinary. I think the only person in the world who realizes how ordinary I am is me.” (P3) 

ざっくり言えば、「両親や姉は自分(August)のことを『普通』の子として見ていない。自分だけが、自分のことを『普通』だとみなしている。」ということだ。

この部分読んで思った。

ordinaryは、主観的かつ流動的なものであると。

ViaやMom and Dad の "ordinary" はAugustをextraordinary (普通じゃない) として捉えること。その見られ方が、Augustにとってはextraordinary。

彼にとっての「普通」とは他の子と同じように扱われること。果たしてこれが "ordinary" なのかどうかも疑問ではある。

とにかく、どちらの考えもとても主観的である、自分にとっての "ordinary" 。そんな感じがする。

そうなると、「普通」を定義することはできないのではないか。いろんな物差しを持っていたら、物事をいろんな風に捉えることができるのかな。人間だから好き嫌いはもちろんある。

普通とは何か、常に考えないと見失ってしまう気がする。

おうちの中で1日を過ごすことが「普通」になってきている今、今までの「普通」の生活に戻れないと思った。けど、今までの生活も今となってみれば一時的な「普通」だったのだと。

「普通」は不変でないのだ。じゃあなんで「普通」という表現をするのか。言葉って本当に難しい。

「普通」という言葉と意味を考える今日この頃。
みなさんはどう思いますか。

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あらすじを引用したサイトです。映画好きには良いアプリなのでぜひ。


画像引用サイト:https://coolmompicks.com/blog/2018/02/15/free-printable-wonder-activity-sheets/


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