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「桜」のウソと憲法のウソ いまだに「アベガー」を続ける左派メディアへ

左派メディアは、まだ「森友」や「桜」というお菓子をシャブっている。

いつまでも駄菓子をほうばる子供と同じだ。「もう味がしないだろ? 捨てなさい」と言っても、口から出そうとせず、「いや、まだ美味しいよ」と言い張る。

安倍晋三はとっくに首相をやめているのに。だが夏の参院選を前に、やっぱり「アベガー」をやりたい。

アベガーの理由はこれまでと同じ。安倍氏が改憲と国防に熱心だからだ。ウクライナ情勢で、それがさらに説得力を持ちそうなのが怖い。

だから、なんと言われようが、「森友」や「桜」を何度もシャブる。

「森友」「桜」を、朝日・毎日・東京新聞が輪番制でシャブるのだが、今月は東京新聞が当番だったようだ。

安倍氏の秘書は違法性を認識していた、という自社「スクープ」を受けて、昨日は社説を書いていた。

安倍氏にも道義的責任はあり、その政治責任は厳しく問われるべきだ。(中略)国会での説明責任もある。だが安倍氏はこの問題で百十八回も虚偽答弁を繰り返した(中略)ウソを積み重ねたのだ。国会も国民も愚弄している。

東京新聞 4月27日


またその「118回のウソ」の話か。国民は飽きているよ。いつまでも「安倍くんはウソつきだ、ウソつきだ」と、これも子供のようだ。

私は左派メディアには、絶対に許されない二つの罪があると思う。

1 戦後、一度も国民投票を国民にさせなかったこと。

2 軍事、国防について、国民に真剣に考えさせなかったこと。

2については、日本学術会議が軍事研究を「禁止」してきたことが、ようやく国民に問題視されるようになってきている。

アカデミズムの問題でもあるが、メディアの問題でもある。別の機会に改めて書きたいが、私はこの問題に気づいていて記事にしなかった。だから、私自身の罪でもある。

それで思い出すのは、「パットン大戦車軍団」(1970)という映画だ。

アカデミーの作品賞、監督賞などとともに、ジャージ・C・スコットが「史上最高の演技」として主演男優賞を獲った(そして彼は「アカデミーなどくだらない」と辞退した)。

そんな名画だが、朝日新聞はこの映画を「軍隊を美化している」と言って批判した。配給会社の宣伝担当が、「朝日の評価がひどくて困る」とボヤいていたそうだ。今では信じられないだろうが、とにかく「軍事」や「戦争」をタブーにしようとしてきた象徴的な話だ。

ことの軽重ということがある。

この二つの「大罪」に比べたら、安倍の「桜」など、軽罪もいいところだ。それは国民にもわかるのではないか。

日本国憲法は、軍隊を持たないと言っているのに、日本国は、軍隊を持っている。そうなっているのも、左派の大罪の結果だ。

安倍が118回国会でウソをつこうが、憲法が、少なく見積もって60年間、2万日以上、毎日毎日、ウソをついていることに比べれば、軽い。いかにも軽い。

改憲と国防強化は、右でも左でもない。

それが右傾化、軍国主義化しないように監視し、導くことこそ、政治とメディアの使命だろう。

改憲と国防強化を、いくつかの近隣諸国が不快に思うのは当然だ。日本(と米国)に敵対しているのだから。その近隣国家の利害を代弁するのなら国家反逆罪である。

それは右でも左でもない。知床の観光船のように、同じ船に乗っているのだから、当然国民全体で取り組むべきことだ。

改憲と国防強化に言い訳は必要ない。必要なのは、それが右傾化や侵略主義につながらない一定の安心感を近隣に与えることだろう。そのためにも、憲法で軍隊をコントロールできるようにする改憲が必要となる。

安倍氏が右翼と接点があることは、確かに問題となる。安倍氏に限らず、保守政治家共通の問題だが、警戒が必要だ。

ただ、安倍氏は、右翼にリップサービスをしながらも、政策上は(経済ではもちろん、社会政策上も)比較的リベラルだった。例えば愛国心教育の強制とか、アベガー含めた左派言論を統制するようなことはしていない(同性婚や夫婦別姓に積極的でなかったのは確かだが)。

今のところ、その改憲提案や国防論にも、ことさら右翼的な面は感じない。

それに、愛国心が大事なのは本当だ。愛国心がないと、国防含めて、国のことを真剣に考えない。

最後に「桜」について言うなら、秘書の違法行為を、安倍氏が「当然知っていた」と言うことはできないし、まして安倍氏が指図した、とは言えない。そう言うためには、証拠が必要で、その立証責任はマスコミにある。

「桜」での違法行為が、安倍政権が長期化する中での「緩み」から生じたのは確かだと思われる。とはいえ、安倍晋三にそれを指図する利益はない(そんなことをする必要がない)とは、国民の多くが感じていることではないか。だから、どうせ大したことではないと思っている。

それでも、秘書の監督責任というなら、安倍氏にも責任があるだろう。私は、安倍氏はいったん議員辞職して、選挙で選挙民の信を問うたほうがいい、とブログで書いた。彼は辞職しなかったが、選挙の「みそぎ」はともかくも受けている。

それよりも、森友では安倍昭恵氏や役人、「桜」では秘書氏と、「弱い」相手をしつように責めるメディアに対して疑問を感じる。安倍晋三氏は、昭恵氏や秘書氏の行為で迷惑を受けているのだが、少なくとも公では、そうした「弱い」相手に責任転嫁することはしていないと思う。さすが「性格のいい」安倍だ、と私などは思ったりする。

左派メディアは、安倍晋三が憎いなら、安倍本人の行為の不正を暴いて、彼を追い詰めるべきだ。そうしないと、安倍が権力の座を降りた今はなおさら、「森友」や「桜」では、印象操作のために、不公正な弱い者イジメをいつまでもしているように見える。それを「駄菓子」と言うゆえんだ。

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