ケンジ

起業して20年。従業員が100名以上になりました。この間、自分と異なる考えのメンバーと…

ケンジ

起業して20年。従業員が100名以上になりました。この間、自分と異なる考えのメンバーと数多く出会い、違和感を覚えたり、共感してみたり・・・。経営者になってみて、たどり着いた地点は「人間への興味」。だからこそ、人類史や世界史というものに好奇心が湧いています。

最近の記事

80冊読書!10冊目 デジタル時代のイノベーション戦略

前回に引き続き直接的な仕事関連の本を読むことにした。事業計画を考えている特殊なタイミングということで、脱線した内容の読書である。 すでに本だけでなく、様々なDX関連のサイトや動画なども見ているが、まだまだピンとこない。そんな中では経産省の『産業界におけるデジタルトランスフォーメーションの推進』はかなりの力作だと感じている。 https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/dx/dx.html さて、本書がどのような展開で示唆を与えてくれるか

    • 80冊読書!9冊目 デフレーミング戦略

      今回は完全に仕事モード。今の事業をDXの文脈でどう定義するか?という最中なので、一度インプットをしながら考えてみたいという欲求そのままである。予定している仕事モードの本はこの本ともう1冊。これも知的好奇心といえば、その通りなので許してもらおう。 第1章 「画一性による規模の経済」の終焉 デフレーミングとは、「伝統的なサービスや組織の枠組みを超えて、内部要素を組み合わせたり、カスタマイズしたりすることで、ユーザーのニーズに応えるサービスを提供すること」です。 自分のクセとし

      • 80冊読書!8冊目 世界は贈与でできている

        この本は「贈与」という言葉が題名に入っているが、「哲学」の本らしい。 本書では、僕らが必要としているにもかかわらずお金で買うことができないものおよびその移動を「贈与」と呼ぶことにします。 家族や友人、恋人など、僕らにとって大切な人との関係性もまた、「お金で買えないもの」です。そして、家族や友人、恋人との関係で悩んだことのない人は少ないはずです。なぜそのようなことが起こるのか。そこにはお金で買えないもの=贈与の原理が働いているからです。贈与の原理が分かっていないからこそ、僕

        • 80冊読書!7冊目 里山資本主義

          前回からなんと3ヶ月半、時間が経ってしまった。。。きっかけは体調不良。もしかしたら新型コロナだったのかもしれないが、3月末のあの状況では当然のことながらPCR検査も受けられずよく分からないままとなってしまった。そして、その後、自律神経の不調が続き、読書もままならず時間が経ってしまったということだ。実はすでに1ヶ月半以上前から読書はできる体調には戻っていたが、「読むモチベーション」が戻ってこなかった。 私のもう一つのライフワークにランニングがある。昨年はフルマラソンまで走り、

        80冊読書!10冊目 デジタル時代のイノベーション戦略

          80冊読書!6冊目 帳簿の世界史(3)

          今回で帳簿の世界史も読了です。好奇心や創造力を掻き立てるという点では前半と比較して中盤はいまいちでした。史実そのものよりはそこから広がる発想(空想でもよい!)があるからこそ歴史は面白いのだと思います。もう少し発想の飛躍がほしいところ!サピエンス全史で毒されてしまったのか。。。 第11章 鉄道が生んだ公認会計士19世紀、西洋各国ではすでに財政システムが確立し、中央銀行の設立、政府による会計基準の構築などが進んできた。時代は帝国主義と資本主義。悪徳資本家、戦争、貧困など負の側面

          80冊読書!6冊目 帳簿の世界史(3)

          80冊読書!6冊目 帳簿の世界史(2)

          帳簿の世界史、第2弾。前半を読み終えて、期待値通りの内容。会計の観点から歴史を眺めてみるというのは初めての試みなので、新鮮な世界が開けていたし、新たな気づきを与えてくれたスタートだった。第2弾も楽しみに読み進めていこう。 第6章 ブルボン朝最盛期を築いた冷酷な会計顧問フランスブルボン王朝の最盛期、ルイ14世の財政顧問となったコルベールは会計を政治的な武器として使った。不正を行った敵がいた場合、不正そのものだけでなく、その人脈も読み取ることができたのが帳簿である。コルベールは

          80冊読書!6冊目 帳簿の世界史(2)

          80冊読書!6冊目 帳簿の世界史(1)

          ここまで人類史を中心に5冊目までやってきた。今回は同じ歴史ではあるが、いわゆる生物学的な歴史ではなく「帳簿」という人間が生み出した技術の歴史について語られた本を読もうと思う。 私は実は会計がとても好きな経営者である。創業期に自分自身で仕訳伝票を1枚1枚入力していたため、実務でもめちゃくちゃ詳しくなった。今でも本質的な部分では管理部の経理担当よりも会計には詳しいと思っている。私の仲の良い経営者に同じく会計が得意に人間がいる。彼と話をすると「複式簿記って芸術だよね~」と意見が合

          80冊読書!6冊目 帳簿の世界史(1)

          80冊読書!5冊目 銃・病原菌・鉄(下)

          上巻は病原菌の話題もあり、思った以上に好奇心を湧きたたせてくれる内容だった。引き続き勢いよく下巻に突入! 第12章 文字をつくった人と借りた人中米と西ユーラシアの文字が、基本的に似たような原則にしたがって構成されていることは、人間の創造性が世界共通であることを裏づける証拠でもある。シュメール語と中米の言語は系統的にまったく関係がない。しかし、どちらの原語においても、文字システムを考案するためには、同じような言語学的法則が明らかにされなければならなかった。そのため、紀元前60

          80冊読書!5冊目 銃・病原菌・鉄(下)

          80冊読書!4冊目 銃・病原菌・鉄(上)

          この読書も早くも4冊目に突入。実は思ったよりも早いペースで進んでいる。最初に選んだ本が良かったのだと思う。人類史、世界史、哲学の本をまとめて80冊!とは言ったものの、テーマ的にもなかなかハードな本も多い中で1週間に1冊ペースで読み進められるかは分からない。ただ今のところ、目的である知的好奇心を満たしていくということは十分にかなっているように思う。 さて4冊目は数年前にベストセラーになった「銃・病原菌・鉄」。病原菌って、なかなかホットな話題です。サピエンス全史よりも前に発刊さ

          80冊読書!4冊目 銃・病原菌・鉄(上)

          80冊読書!3冊目マキアヴェッリ語録(3)

          マキアヴェッリ語録、最終章!第3部「人間篇」です。 マキアヴェッリは権謀術数を用いる代表のように言われるが、彼は冷徹なまでに「人間」というものを観察してきたのだろう。400年経っても、この人の言葉が読み続けられるのは、人間の本質を突いているからでもある。サピエンス全史で書かれた「人間至上主義」が当たり前のことと思われている現代だからこそ、そうでない時代に人間を観察し続けた洞察力は意味がある。 名声に輝く指導者たちの行為を検討すれば、彼らがみな、運命からは、機会しか受けなか

          80冊読書!3冊目マキアヴェッリ語録(3)

          80冊読書!3冊目マキアヴェッリ語録(2)

          マキアヴェッリ語録、第2弾スタート! 第二部 国家篇の中で、「政略論」に記載のあるローマの共和制の話のところは急にメモが少なくなってしまった。君主制は現代の我々にも分かりやすいが、共和制のイメージが湧いていないからだろう。 時代の流れを察知し、それに合うように脱皮できる能力を持つ人間は、きわめてまれな存在であるのも事実だ。その理由は2つ。 ①人は、生来の性格に逆らうようなことは、なかなかできない。 ②それまでずっとあるやり方で上手くいってきた人に、違うやり方がこれから適策

          80冊読書!3冊目マキアヴェッリ語録(2)

          80冊読書!3冊目マキアヴェッリ語録(1)

          塩野七生さん、いい仕事しているな~。 塩野さんは最初にこんな感じのことを書いています。 マキアヴェッリは、単なる素材ではない。作品を遺した思想家です。つまり、彼にとっての「生の証し」は、今日にまで残り、しかもただ残っただけでなく、古典という、現代でも価値をもちつづけているとされる作品の作者でもあるのです。 この「マキアヴェッリ語録」はマキアヴェッリの思想の要約ではありません。抜粋です。 マキアヴェッリの「君主論」や「政略論」をそのまま読むと16世紀当時では当たり前だっ

          80冊読書!3冊目マキアヴェッリ語録(1)

          80冊読書!2冊目サピエンス全史(下)

          第12章 宗教という超人間的秩序 宗教について論じるとき、イスラエルに生まれた著者と私のような日本人の間にはものすごく大きな壁がある。多神教は理解できても一神教を理解できないのが日本人。世の中にある善と悪について一神教ではこれは大きな問題になり、多くの論争を呼ぶ。 しかし日本人である私は世の中に善と悪があることについてそれほど悩むことはない。これまで旧約聖書などを読んできたが、これからの時代において宗教への理解はグローバルな世の中で基本中の基本として押さえておくべき知識だと改

          80冊読書!2冊目サピエンス全史(下)

          80冊読書!1冊目サピエンス全史(上)

          80冊読書を始める理由人生には生きる目標が必要だ。それが活力となり、前に進む力となる。その活力を満たすもののひとつに知的好奇心がある。子供のころ、自分の興味のあるものをとことん調べてみたり、また、起業したときは知らないことばかりで、さまざまな書籍を読みまくったものだ。 しかし40代半ばを過ぎると、自覚できる老化現象がやってくる。それが「老眼」である。この老眼は知的好奇心には大敵だ。なにせ本を読むことがおっくうになる。ところが、今やテクノロジーの進化がこのことを克服してくれる

          80冊読書!1冊目サピエンス全史(上)