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【ラプンツェルのあの名シーン】予約が始まったタイ・チェンマイのスカイランタン祭りを誰よりも詳しくレポートしてみた

※こちらの記事は昨年の参加後に12/8、そして1/3の最新情報を加えた、「【タイ移住日記 特別編】チェンマイといえば!イーペン祭り(コムローイ)1万字完全レポート」として掲載したものに、さらに旅行会社の最新情報(予約サイトオープン)について掲載した完全版となります。

さらに、今回は完全無料にて公開しています。チェンマイ在住の元大手旅行会社社員から見た予約事情も交えて最新情報をお届けします!本文はエッセイ調で書かれているため、目次を参考に必要な情報をご覧ください!

新たな情報があれば、こちらのかぼちゃ太郎日記で新しい記事を掲載しますので、もしよろしければフォローをお願い致します。そして1万4000字のここまでのレポートは探した限りないので、もしすごいと思っていただけたらいいねや周りの方にシェア、投げ銭もいただけるとライター冥利に尽きます。

より個別の質問や、チェンマイでのプランの相談がしたい!という方は、コメントかロコタビのマイページよりお問い合わせお待ちしてます!

尚、リンク先での予約に関しては一切の責任は負いかねますのであしからず。


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2024年3月31日時点での最新情報


ついに予約開始!すでに満席の会社もあり

多くの旅行会社で2024年のイーペン祭り(コムローイ)の予約が3月から4月にかけて始まります。取扱座席数の少ない会社から予約を開始している印象。予約開始は3月以降に開始するところが多いです。すでにサイトによっては満員になっているところもあります。

会場は例年、数会場に分かれており、今年も同様となる予定です。旅行会社が各会場を抑えているのではなく実行委員会が各旅行会社に会場ごとに座席を販売しています。最も規模が大きいところはこの記事にも記載の会場(
Chiang Mai Royal Golf Resort)となり、規模が大きいほど、多くのランタンが一斉に打ちあがるため、壮大な景色を目に焼き付けることができます。

各予約サイトを見てみたら

TR!PUL
大型バス送迎(
https://tripull.asia/tour/yeepeng/)
一般席予約受付中と書いていますが、すでに満席。
今後予約枠解放の可能性もあるため要チェック。

バンでの送迎(https://tripull.asia/tour/yeepeng-van/
こちらは今の時点では予約可能です!
大型バス送迎の方が会場を早く出れますが(その経験はレポート本文をご覧ください!)、こちらは少人数制なので気楽かも。


HISタイランド(https://his-bkk.com/khomloy-yipeng/)

4/19の日本時間9:30から予約受付開始。
日本人・日本語を話せるスタッフの案内があり、英語やタイ語が出来なくても安心です。お客さんも9割が日本人。
この記事ではHIS社を利用してのコムローイ(イーペン祭り)をレポートしていますのでぜひ参考にしてみてください!
(ちなみに私は元HIS社出身ではなく、紹介料とかも特にいただいていないのでただのレポートです。)



CAD LANNAツアー(リンク長すぎたので社名のところから飛べるようにしています)
会場までの車のグレードによってコストを抑えられるのが良いポイント。
ただ、この時期まだまだ暑いのでエアコンなしは少しきついと感じる人もいらっしゃると思います。


・チェンマイハッピーツアー
https://chiangmaihappytour.com/enjoy/pv-chiangmai/komloi/
HIS社と同じ会場利用、VIP席も予約可能で内容はほぼ同じです。一点、HIS社では帰りは集合場所でバスを下ろされるのですが、こちらは宿泊ホテルまで送迎付きで安心です。


トラベル・スタンダード・ジャパンhttps://www.travelwith.jp/roadtraveler/post-67136/
羽田・成田発着のフルパッケージツアーで、チェンマイでの過ごし方に悩んでしまう方はこちらが安心だと思います。FSCのタイ国際航空利用。フルパッケージのため楽ではありますが、他のオプショナルツアー形式と比べると少し割高にはなります。


kkday
(https://www.kkday.com/ja/product/132387-chiang-mai-sky-lantern-festival-ticket-thailand)

こちらはMAYAというショッピングモール前に集合か会場直接集合のどちらか。
会場直接集合の場合、タクシーアプリなどで捕まえる必要がありますが、とても嫌がられるか、チェンマイ在住者は家から出ないようにしている人も多いので、車が普段より捕まえづらいです。(チェンマイの人々は車通勤する人も多く、会場に向けて出発する時間は通勤者でどこも渋滞する)

また、口コミを見ていても事前集合場所のMAYAでもカオスになっていたとのことで(MAYA周辺はチェンマイの一番の繁華街)、そちらも大変かもしれません。

そして旅行会社目線でいうと、こちらのプランはキャンセル不可なので、なかなか先の予約を決めづらい方にはおすすめできません。他社はキャンセル規定が細かく設定されていました。


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2024年イーペン祭り開催決定(2024年1月3日追記)

2024年のイーペン祭りが11月15日(金)、16日(土)の開催に決定しました。2023年は月曜日火曜日の平日開催でしたが、今年は週末開催のため、すぐチケット売り切れると思います。

各旅行会社でも販売が始まっているので興味のある方はぜひチェックしてみてください!

このnoteはいわゆる普通のブログではないので、読まれた方はびっくりすると思いますが、面白がって読んでくれると嬉しいです。
半分は無料で読めます!

いきなり読んで驚くと思いますが、以前無料公開後、収益化した方がいいよと言われまくり、一応プロのライターにもなったので当日のレポートの部分以降は100円にしてみました。祭り前から後までレポートしている文章はなかなかないと自負しております。
気持ち程度払ってやってもいいなと思ってくださったら先進んで読んでいただけると飛んで喜びます。


ここから本文スタート!!!!

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あえて胡散臭いタイトルにしてみた。この方が検索順位上がるらしい。それはそうか、検索する時には文学的な表現では検索しない。なので自己承認欲求を高めるためにも、胡散臭い、シンプルなタイトルにしてみた。タイトルだけで引っかかった人たちは何やねんと思うかもしれない。あくまでこれは完全なる自己表現であり、広告に引っかけて、私が儲かるための手段ではない。儲かるなら私はなんぼでもそういう手法で書くし、書けるが、自己表現の場で、そんなことはしない。いつも投げ銭とライターとしてのお仕事期待しているようなしがない書き手だ。(連載日記のおかげでついこの前企業からお仕事をいただけた)


この日記を読むと、イーペン祭りの全体像はわかるが行った気にはならず、自分の目で確かめたくなると思う。ぜひ来年に向けて準備をしてほしい。ただ、自己満足でランタン祭りの編集されまくった写真や動画をあげている旅行系インフルエンサーよりも得られるもの(情報ではない)は多いと思う。

ラプンツェルの復習するのを忘れたけど百聞は一見にしかず

この日記を書く平日の昼。もうTwitterではタイ駐在の人たちや旅好きアカウントたちのランタン上げの動画は流れてこない。動画でみるとどれも同じだ。人が上げている様子を写すと映えないからか、手より上のランタンしか写らないように撮影されており、それによってどのアカウントの上げているやつも同じように見え、何とも思わない。

一方、参加した友人達の上げているインスタを見るのは楽しい。(まあTwitter同様にリールとかで流れてくる匿名で上げている人たちもいるがそれは別として)
同じイベントでもそれぞれそうやった楽しみ方をしていたのかと思うと、ランタン祭りがフォロワーを増やしてバズらせたい旅行好きアカウントやら、小遣い稼ぎのためにTwitterを収益化している駐在員、駐妻たちやらによって、ただ単に消費されているだけではなく、ラプンツェルの世界にように家族や友人、恋人など大事な人を想って上げている人もいることがわかり、安心する。

コムローイについてのブログや日記でこんな書き出しをするのは私だけだろうと、ここまで書いていてふと思った。性格がもともと捻れていないとお祭りにおいてこんな書き出しはあり得ない。

チェンマイではイーペン祭り

チェンマイに来たら外せない、ドイステープもスペシャル飾り付けに。

日本人にはチェンマイといえば、ランタン上げが有名という認識がある人が多いだろう。(それ以前にチェンマイを知らない人の方が大多数だろう)
ちなみにイーペン祭りは北タイのお祭りでバンコクではこうした呼び方をしない。一般的にタイ全体ではロイクラトン祭りと言われ、クラトン(灯籠)をロイ(川に流す)ことで、川の女神に感謝の気持ちを表すお祭りなのだ。そして北タイでは、ロイクラトンもありつつ、街中ではパレードが行進し、ディズニーのような感じでフロートが道を進む。そして、夜空にランタンを放つのは、病気や不幸などを旧正月前に手放し、幸せに旧正月を迎えられることを願う行事となっており、ラプンツェルのあの有名なシーンはこれを元にされていると言われている。妻のみならず、ちびっ子たちの中にはラプンツェルのような衣装を見に纏い、お祭りを楽しんでいた。

自作ロイクラトン。バナナの葉で作る。


お祭りの準備は半年前から始まった

今年の冬にタイに来ることが決まった私たちはもうそのあたりで、このチケットを取った。妻のご家族が来てくれるということで、一緒にチケットを取り、一人1万6000円するので全部で10万ちょっと一括払い。私たちは送迎ありプランで申し込んだ。ランタン一斉打ち上げする会場は市内に今年は4箇所設置され、どれも市街地からは最低40分はかかり、当日は道が混雑すると思い、運営側の送迎がついている安心プランにした。

申し込みは引越し準備よりも行動が早かったのではないかと思う。コロナ明けですぐ埋まるのではないかと焦ってとったのだが、実際はどれぐらいまでチケットが残っていたのかはわからないが、1ヶ月前でもとれたという話もちらほら聞こえてくる。

詳しい予約方法

今回はHISさんを利用させていただいた。運営は旅行会社ではないので、会場ごとに運営元があり、HIS社はChiang Mai Golf Resortの会場のプランを発売していた。予約はHISのサイトから。「チェンマイ コムローイ」や「チェンマイ イーペン祭り」と調べると出てくる。が、終了直後の今の時期はまだ来年のページはできていない。


2023年度のHP。このページの下の方にはいろんなプランが掲載されていた。ちなみに元旅行会社勤務でしたが、中の人ではありません。他の旅行会社も多数コムローイプランを取り扱っているようでしたのでぜひ、目的に合わせてプランを選んでみてください。


予約をするとメールが来て、支払いは①タイ国内であればSCB、バンコク銀行、カシコン銀行の指定の口座への振り込み、またはそうでない場合は②メールオーダーによるカード決済。旅行に関しての詳細が送られてくるので、海外(日本から来る方など)からくる方は先方にその旨お伝えすると、個別にメールを返信してくださるのでリンクを辿って決済をする形だ。利用できたカードはVISA/MASTER/JCBのみ。カードチャージは3%(手数料)かかりました。キャンセルした時はこの手数料は返ってこないので注意。取消規定はお金を払った瞬間から手数料500バーツ、8/1以降は代金の50%、9/1以降は100%という旅行会社としてはなかなか強気で稀に見る取消規定である。

ただ、早くとったおかげで、プレミアムシート(私たちはスタンダードシート)と何列かしか変わらず、ステージで披露されるダンスやムエタイショーもじっくり見ることができた。旅行会社もおそらく半年前にはこうしたイベントチケットの販売は始めるので行きたい方は年明けぐらいからネットで「2024イーペン祭り」と調べてみるといいかもしれない。

混み具合

今年はおそらくほぼ満席状態。去年は半分ほどしか席が埋まらなかったというのだから、やはりコロナ明けという感じなのかもしれない。(旅行会社の統計をみるといまだにアウトバウンドの海外旅行客は全然戻ってきていない)
私が旅行会社で働いていた時に感じたのは、コロナ前まではアクティブシニア(年金もらえ始める世代)と言われていた人たちが長いコロナ期間を経て、歳を取ったこと以上に、体力が落ちてしまい、アクティブだった人たちがだいぶコンサバティブになってしまったのだと思う。お客さんと電話で話していると、「もうコロナ禍の前みたいに1ヶ月に1回も海外いけないわ。怖くて、体力も保たないわ」という人たちが多い。

日本の旅行は年金生活者たちに支えられている(人数的にも金額的にも)ので、それが旅行者減の要因なのだろう。というか私たち若い世代は相当お金持っていないとなかなか海外旅行(ヨーロッパとか)はいけない。お金が少なすぎる。


当日の様子(集合〜到着〜ご飯〜打ち上げ前)

集合場所:メルキュールホテルチェンマイ(Mercure Hotel Chiang Mai)

午後3時から4時半までのあいだに指定のホテルに集まってくださいという感じであり、私たちは午前中は観光していたので、レンタルしているバンでそこまで送ってもらった。帰りはだいぶ遅くなり22時とかになるので、運転手に相談すると全然迎えに行くよ!と快く引き受けてくれた。日本から来ている客は集合場所のホテルに泊まっているか(ほとんどツアー客)、旧市街付近のホテルに泊まっている様子だった。

私は大学でロイクラトンのクラトン文化体験の授業があったため、午後3時ぐらいまで学校に行き、ピックアップしてもらって会場に午後4時前ぐらいに到着した。クラスのメンバーは「グラタンづくり」だと思っていたらまさかの灯籠作りでお腹を空かせていた。クラトンの発音がG始まりで聞こえるので、みんなそう思うのも仕方がない。私は妻の家族と一緒にチェンマイの名店で昼食を食べていたのでクラトン作りにめちゃめちゃ集中できた。

集合場所に着いて、並び始めて20分ぐらい。意外と進むのは早かった。

集合場所のホテルに着くと、長蛇の列。先にホテルのロビーにあるトイレで用を済ませる。前の方ではチケットの確認をして、どんどん送迎専用のバンに乗せて行っている。並ぼうとすると友人とばったり。同じ会場とは聞いていたので会うかなと思っていたら普通に遭遇。日本からパートナーがこれに合わせてきており、挨拶。私と一緒に並んでいたのであちらは気まずかったかもしれない。バンに乗るまでは40分ぐらいだっただろうか。

ハイエースのような10人乗りのバンに乗り込んで出発!

会場までは意外と時間はかからず、それも40分ぐらい。午前観光、昼は学校に行っていたので、だいぶその時点で疲れており、音楽が大きめの音で車内を包み込む中、みんなぐっすり眠る。

会場:Chiang Mai Royal Golf Resort

会場に着くとバンを降ろされ、各旅行会社の受付ブースへ。今回はHISを利用させていただいた。対応もスムーズでとても快適な手続きであった。内心は他社研究だが、私はもう旅行会社の人ではないので完全にこれは職業病だ。オペレーション、案内、見せ方、対応。全てが気になる。下記に感触をまとめてみたが、見せ方についてが大会運営側についてだ。

オペレーション→ホテルでの受付はHISだけでなく、他の旅行会社も一緒にオペレーションをしている。日本人のオバハンが傲慢な態度で「あなたHISの人?〇〇!?!。?。!」と日本語で掴みかかっていたが、それはHISの人ではない。このお祭りの運営側のスタッフだ。英語ならまだしも日本語スタッフとして配置されているわけではなく、ホテルと運営側との橋渡しをしている担当ぽいので、HISの人?とやっかみをかけても意味はない。HISの方はチケットの確認をしている人だけぽかったが、その方は日本人でとてもスムーズに回していらっしゃった。私は日本人の傲慢な観光客がいることに常に不満を感じている。それが仕事を嫌になった一つの理由かもしれない。

案内→海外にある旅行会社あるあるなのだが、当日はどうすればいいか、どのように受付するかなどが書かれていないことが多い。今回日系のHIS社を利用したが、チケット(バウチャー•クーポンを兼ねている)にもメールにも案内が微妙で、最初どこに並べばいいのかが分かりづらかった。運営側もホテルでどこから並ぶようには指示していないしわかりづらい部分はあった。そして会場でご飯が出るのは知っていたが、チケットの提示がいるのか、テーブルは自由に使っていいのか(自由に使って良かったが、ランタン打ち上げスペースへの持ち込みは禁止)がわかりづらかった。これは運営側の問題だろうが、そこは取り扱い旅行会社への案内も徹底すべき点である。

見せ方→演出は完璧で、すごくタイっぽさがあり、楽しかった。ただ、ランタンを上げるタイミングは合わせてくれたり、上げ方を丁寧に3ヶ国語(タイ語→日本語→英語という世にも稀な順番。それぐらい日本語話者が多い空間でした。英語は簡潔にしすぎて日本語と照らし合わせるとそれで大丈夫かという感じ)で教えてくれるのはいいが、ランタンを一人であげるのはほぼ不可能なので、いっしょにいるメンバーと飛ばす(もしくは一人参加の場合、周囲の人と助け合う)前提で飛ばす回数を多く設定すべき。プレミアムチケットの人は4個ランタンがあり、スタンダードの人が2個だったので、それに合わせて4回発射タイミングがあったが、それではたぶんスタンダードの人がちょうどいいぐらいか、ちょっと忙しいかという感じ。というのも一回飛ばしたらちょっと余韻がほしいのに、すぐに発射させられる。ランタン飛ばしが30分ほどで終了するも、忙しすぎるのでその点が残念。

となんだかんだで偉そうに書いてきたが、本心はめちゃめちゃいい思い出ができたということだ。

夕飯はバイキングだけど激混み

午後5時ぐらいに着くと、もうすでにたくさんの人がご飯を食べており、食事ブースには長蛇の列ができていた。唐揚げは唐揚げの列、パッタイはパッタイの列と分かれており、テントにそれぞれの料理の名前が書いてあるのでわかりやすい。他のメニューは北タイカレーやウインナー、フレンチフライ、シフォンケーキ、カノムジーン(タイのにゅうめん)、ドリンク(お酒はNG)など。あとは忘れてしまったが、ご飯ものからつまみメニューまで様々用意されており、バラエティに富んでいた。

テーブルはたくさんあったので入場したときはそれぞれに席があるのかと思ったが、そうではなく、争奪戦。激しく醜い争いを広げなければならない。テーブルイス席は全然見つからなかったので諦めてゴザに低いテーブルがぽつぽつと置かれているところに座る。その近くではダンスなどが披露されているが、みんなその前に立っているので何も見えない。でもよくよく聞いていると、あとでステージ上で披露された演舞と同じ内容であった。見なくてよかったと思っておく。

友人とばったり会う

ご飯を食べ終えると若干時間があったため、トイレに行っておこうということになり、長蛇の列に並ぶ。会場内のトイレが激混みであろう(見えなかった)と予測し、一度会場を出て受付裏にあったトイレに向かう。

入り口あたりでまた別の友人に遭遇する。なんとコミュニティとは狭いものだ。妻が道中ずっと「絶対会えるよ」と探しておったが、探さなくともばったり会えるものだ。友人が遊びにきていた。ちなみにその前日にも妻はマーケットで友人とばったり会ったらしい。世間とはなんと狭いのだろう。こっちで出会ったさらに別の友人は私がインドネシアに国から派遣されていた時の仲良しと知り合いであった。世の中繋がっている。

トイレ事情

ばったり会った記念に写真をとり、トイレへ向かう。いうほど並んでいない。男性の方は全く並ばなかった。外の係員は中のトイレもご利用くださいと連呼している。明らかにその場にいる人数は会場内のほうが多い。中の方がトイレは多いのかもしれないが、そうやって人に流されるとえらい目に遭うのは間違い無いのでそこで用を足した。私は外に設置されているしょんべん器の方に行ったのだが、個室の方にいったお義父さんはえらい目にあったらしい。暗闇で用を足すことほど難しいものはない。一応紙は個室に入る前にスタッフがくれたというので大丈夫だったらしい。もしそれをスルーしていたら終わりだ。ちなみに紙を個室に入る前に取らないといけないのはタイの「当たり前」である。各個室にトイレットペーパーホルダーはあるが、それが使われているのは見たことがない。だいたい、でかいロールのトイレットペーパーが入り口あたりに設置されており、それを2周ぐらい取って個室に入る。そして水シャワーでケツを流し、拭き、ゴミ箱に投げ入れる。日本人がトイレットペーパーを流してしまいトラブルになるのはタイ人は慣れている。「典型的な」日本人にならないように気をつけよう。う⭕️このイメージがつくのは良くない。まだ汚い話だけど大事な話は続きます。ゴミ箱の中にたまに⭕️がついたペーパーがあり、それが汚臭を発している。タイ人の多いところ(私が通う大学の図書館とか)は綺麗な、水を拭き取っただけのペーパーが捨てられているか、もし⭕️が付いていても折りたたまれていると思う。というぐらい、私の通う大学では汚いトイレットペーパーが捨てられているのを見たことがない。

トイレを済ませて会場の中に戻ってきた時に中のトイレの場所を確認しに行ったらこんな状況。 だまされなくてよかった。


ロイクラトン流しも体験できた

トイレの横の道からたくさんの人が出てきたので、何かと思いみんなで見に行くと、ロイクラトン流しができる池があった。有料ならやらなくていいかな、なんて言ったって自分のクラトンがあるのでと思っていると、チケットの半券でできるようになっている。というか、3段構えのチケットになっていた。一番左が入場、真ん中がロイクラトン、残りが記念用だ。それに全く気が付かないでいた。

入場後。チケットと写真撮っちゃうよね。爪長い。


タダでできるなそりゃやるしかないでしょ、とみんなでクラトンをもらいに行く。その場で線香を差し込む作業をしているらしいのでスタッフは大変そう。クラトンは何種類か色が用意されているみたいだ。

同じ列にならんだのでお揃いに。妻のお気に入りのラプンツエルネイルが見えていない。

私が学校で作ったクラトンはバナナの葉っぱ、茎を用いたもので、飾り付けは生花。本来の伝統的な作り方を学んだ。一方、会場ではプラスチック製のタイの道端で売られているのと同じようなもの。ライターで火をつけて(持っていない人は並んでスタッフにつけてもらう)近くの池に放つ。複数ものクラトンが流れている様子は幻想的だ、と思っていたら、池で水流がないので、ホースで人工的に流れを作っている。それも幻想的だと思えたら、君の心は清らかか、ちょっと寝ぼけているかのどちらかだ。

一生懸命人をかき分けて流しました。この構図もある意味天才ではないか。いや、それはない。

ロイクラトン、コムローイは環境に悪いと考えるタイ人も多い

タイの伝統的なお祭りのロイクラトンは環境に悪いと言われるのは考えたらわかることだ。クラトンは再利用されるわけでもなく、池に放たれたクラトンたちは回収され、燃やされる。そしてコムローイは紙と針金を空に飛ばすので紙はまだしも、針金は自然に還らないため、環境には良くない。

ロイクラトンに関しては、やるなら自然に配慮したバナナなどの素材で(でも葉を土台の茎に固定するときに釘をたくさん使う。私はなるべく少なくしようとしても6本使った。)作るであったりデジタルを活用して、ロイクラトンを画面上に流すといった取り組みも一部で行われていた。

コムローイに関しては、火を扱っているというのも危険性としては高く、実際にチェンマイで有名なワロロット市場には火のついたランタンが落下し、火災となった。(他にもいろんなところで)

参加するのにもこうした背景を知って参加するのと知らないで参加するのとは大きな違いである。今回はなぜそこまで人を惹きつけるのかを知るために私は参加した。

ついに打ち上げ

前座のムエタイ

打ち上げまでにタイの伝統的なダンス、ムエタイの披露がある。中でもムエタイの演舞は印象に残っている。

最初は前を向き、音楽が流れながらパンチ、キックしている。決して音楽に合わせているわけではない。なのに振り付けは同じ。ただ、それもメンバー全員タイミングがあっているわけではないのでその時点で面白い。さらに面白いのは、このムエタイジムは女性レスラーが強いのだろうか、筋肉量がその他の男性レスラーの2倍はある。そしてパンチが力強い。そしてリズムもすごく良く、見ていてかっこいい。一方男性はヒョロヒョロしかいない。パンチがにょろんとしている。

音楽が少し激しくなり、戦いのシーンに入る。男性レスラーが戦う。男性の中でも強そうなやつが残るが、最後にムキムキ女性レスラーが登場して一気に蹴散らす。そのストーリーを最初から予期させておいてしっかり回収してくれるあたりが気持ちよく、プロレスファンの気持ちもわからなくはない。

すべての演目が終わったと思ったらこれまでの演者全員が登場してオールスター演目があり、伝統的なダンスの人はそのスタイル、ムエタイはパンチとキックという、カオスな演出。ちなみにセンターはマッチョ女性レスラー。みんなが思うことは一緒なのだ。

よし打ち上げだと思ったらお坊さんずらっと登場

仏教的な式典で天界にいるお釈迦様に農業の豊作と収穫の感謝を伝える場。この会場にはこう思って参加している人はいないだろう。しかもここまで興行的式典(チケット一人16000円ぐらい)にしたてあげておきながら、見せ物のようにお坊さんたくさん呼んでいる感じが色んな意味で「ああ、タイだな」と思う。

お経を唱えた後、黙祷を1分。黙祷を終え、周りを見渡すと、信心深く拝んでいる方もいる。こんなにイベントイベントしていても拝めるのは信心深さからなのだろうか。

以前初めてタイに来た大学の先輩とバンコクのお寺を巡っていたら、タイほど金拝主義的な国はないですよという話をしていたことを思い出した。信者からの寄付などで成り立つお寺が金ピカで、仏像をできるだけ大きく作ってしまうあたりとか。たしかにそう見ると、そう思える。

ムエタイが終わってぞろぞろとお坊さんが出てきた時はびっくりした。印象的なシーン。

こんなに会場を貸し切って、ほぼタイ人のいない、というか日本人が9割のその空間でそこだけ取り繕っている感じがとても異様である。しかも日本人ばかりというこのイベントも少し気持ち悪さというか居心地の悪さを感じる。

来るか来るかと思ったら打ち上げの説明

一斉に飛ばすということに重きをおいているこの宗教的儀式。それでも話を聞かずに飛ばしてしまう輩がいて会場は日本人エアーで9割満たされているのでその光景を見た人たちは「あーあ」といい、それが綺麗な合唱になっていたことはコムローイをあげた瞬間と同じぐらい印象に残っている。

その時の空気感を鮮明に捉えた。

飛ばすための燃料の解し方、紙の広げ方、ランタン内が熱されるまでの持ち方。
手順が多いし、ランタンが膨れ上がるまで時間が意外とかかる。さっき飛ばした輩は多分相当早く火をつけていたのだろう。この説明を全部聞き終わる前であった。

そして打ち上げの瞬間(とき、と読みます)

そしてもちろん周りにはおひとり様の人がいてだいぶ苦戦している。それもそうだ、人1人で持てる大きさではない。お義父さんが私たちが夫婦で楽しんでいる間にそのおひとり様のを手伝ってあげている。

カウントダウンが始まる。日本では10からカウントするが、ここでは9から始まる。

9、
会場に緊張感が走る。

8、
7、
6、
5、

4、
ここで手を離してしまう人たちも。

3、
2、
1

。。。。。


。。。。。。。。。。



そして打ち上げ。


熱されているものはさっさとお釈迦様の方へ一直線。ほどほどのものはゆっくりと満月が心細くいらっしゃる空へ昇っていく。いろんな速度のランタンが上がっていくことで綺麗に見えるのだろう。後ろの方の席ではランタンの紙に火を点してしまい、キャンプファイアをして楽しんでいらっしゃる方も。

私たちは燃料が燃えるのが遅く、飛び上がっていくまでに時間がかかった。手を離してみて浮いたら飛ばせますと説明があったが、そうなるまでにだいぶ時間がかかった。よしいけるとなった時には周りの人たちは次の準備をしている。


そして手を離すと風向きが変わったのか、みんなとは違う方向へ飛んでいく。私たちはそれをみてゲラゲラ笑った。

ゆっくりやって、大多数とは違う方向へ飛ばされていく。私たち夫婦のようである。

どんどん打ち上げさせられる作業になる

私たちはこの時まだ2人で一個しか打ち上げられていないので焦っていた。次の準備をしてくださいと運営側が何度も呼びかける。
ラプンツェルとは異なる光景だ。一瞬で現実に引き戻される感覚。ランタン上げは作業と化していた。

インフルエンサーたちが映えさせる裏側ではこんな現実的な忙しさがあった。エモさはemotionalという元の言葉通り、その時に感じた一瞬の感情なのである。現実に引き戻されるのが前提である。

そしてみんな急かされるままにカウントダウンとは全く関係なく放つタイミングがバラバラとなり、最初のような華やかさは回数を重ねるごとにレベルを落としていったのだった。

帰るまで相当待たされる

こうして華やかな祭りが感動と、忙しない感情とともに終了した。午後8時から始まった一斉打ち上げは40分後には終了していた。
全てを打ち上げ終わった後は、自由解散的な感じになり、一足早く市街地に向かうバスに乗れるように送迎場まで向かう。同じ考えの人はもちろん多く、すでに多くのひとが並んでいた。送迎場は席の後方であったため、後ろの人たちがドバっと送迎場に押し寄せたのだろう。私たちが後方に辿り着いたときには8割方席は空いており、もうみんなが送迎場に向かったあとだった。

そして送迎場はすでに長蛇の列となっていたが全然進まない。先に送迎場に来ていた人たちも待ちくたびれている。人生急ぐは損なのだ。それにしても列が進まない。最前列の人がずっと最前列のままだ。

40分待ってようやく最前列に。

まだかねえという話をしていると、大型バスが発車するのが遠くで見える。なるほど、団体ツアーとして来ている人たちを先に出させて、その後手配旅行として参加している人たちの送迎をするのだ。どんどんタテにデカくていかついバスが出ていく。タイの団体用のバスはいわゆるデコトラのようになっている。ぜひタイに来たときに駐車場を見てみてほしい。普通の感覚からするとデザインはめちゃくちゃダサいです。が、内装が日本のバスと違うみたいなので、いつか見てみたい。

ようやく出発

出発できたのは21時10分ごろだったので40分ぐらい待っただろうか。まあいうほどでもない。
私たちはこのバンがおろしてくれるメルキュールホテルからは遠いところに住んでいて、妻の家族のホテルも遠かったので、コムローイに参加する前までチャーターをしてくれた運転手さんにワンちゃん聞いてみたら全然いいよ!とのことなのでバンがくるホテルまで迎えに来てもらうことになっていた。21時ぐらいにホテル着くと思う!と事前に伝えていたので完全なるミスだった。遅くなることをコムローイ発射前にし連絡しようと何度も試みたが、会場は携帯が使えないほどの山奥。インスタ上げようとしてもダメ。ツイッターのリフレッシュすらできない。LINEはずっと送信中の矢印。

なのでもし迎えがある場合は、遅めに伝えておきましょう。私たちは1時間も待ってもらうことになってしまったし、帰ってくる予定時間にまだ現地を出発できていなかったので、バンに乗ってからは電波がつながるかをずっと確認し、つながった瞬間謝罪の電話をかけた。全然いいよ~とすべてを悟ったかのような運転手であった。22時ごろに着いた私たちを迎えるときもいつもの笑顔で迎えてくれた。そして次の日も朝9時から夕方までチャーターしていたが(妻は午前中だけ仕事だったので午前は私が妻の家族をエスコート)、私たちが食事場所に困っていると、朝ごはんや昼ご飯場所をおすすめしてくれたり、朝私たちの家の駐車場に30分も早めについて、職場に行こうとする妻を送迎までしてくれた。何から何まで仏であった。私はお釈迦様よりもチャーターの運転手さんに感謝を伝えたかった。

さいごに

ここまで読んでいただきました皆様ありがとうございました。読み飛ばしていただいても全然かまいません。すでに1万字を超えているこのレポートにお付き合いいただき感謝申し上げます。

チェンマイでしか体験できないコムローイ、そして同時期に開催されるロイクラトンについていかがでしたでしょうか。こちらのレポートはあくまでまったく客観的ではない、無職になって、大学教員になった妻についてチェンマイに移住してきた、かぼちゃ太郎というよくわからないライターが初めてコムローイに参加したレポートです。

性格がひねくれているので隅々まで読んでくださった方はよくお分かりだと思います。

ただ、最後に一つ申し上げたいのは、旅行とはいいモノです。お金がなくて最近はずっとチェンマイにいますが、ここ、チェンマイでしかできない体験をできてあーだこーだいいつつも感動いたしました。ぜひ来年は満席どころか、すぐにチケットがなくなるであろうお祭りですのでぜひ早めにチェックして来年のチェンマイでのお祭りを楽しんでみてください。

私もチェンマイでのほほんと過ごしながら皆様の来チェンをお待ちしております。


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