歩いて、生きて、深呼吸。
興味を胸に、今日も外へ飛び出した。
気持ちのいいくらいの青空。
味方につけた。進む一歩。
どこかの世界にはない空は、確かにここにあった。
ここが現実、そうやって深呼吸をした。
ぼんやり空を眺めて内省していた。
自分から離れたり、戻ったり。感情と似ていた。
思いを馳せる時間が自分には必要らしい。
決められた時間だけでは考えても考えても足りない。
少し離れた場所は、むだに人だかり。
人は動き、私は足を止める。
私が動かなくても、周りは動いている。
そんな当たり前な景色になぜか何かを思い始める。
きっと私が悲しくても、あなたは笑ってて、
私が止まっても、あなたは動き続ける。
それはやっぱり生き続けることなのだと思った。
歩いて、歩いて、歩いて、自分がいる。
誰かがついて回るんじゃない、自分が向かう場所。
当たり前の呼吸も、当たり前に歩くことも
なんだか当たり前じゃないんだって、
これが生きてることで、進むことなんだって思った。
ふと新しい場所へ辿り着いた。
嬉しかった。のに、歩けば歩くほど不安になった。
見知らぬ街を恐れずにいられたのはどんな強さ?
丘を乗り越える勇気はなかった。とても静かだった。
いつも以上に、他の誰でもない自分を感じた。
自分が自分であること、まるで目を覚ましたかのように自覚するほど募る不安。
今までどうして感じずにいなかったの?
見えなかった感覚がまたこうして沸き上がる。
今日の景色もきっと忘れないだろう。
そうやって集めていく、記憶のカケラ。
またこうして歩いていくんだ。
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