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続けるためのノウハウだけじゃなくてもっと人生を楽しむためのコツが詰まっていた本〜続ける思考/井上新八

健康的な食生活、運動、勉強、読書、瞑想、日記。
世の中には、習慣化した方が良いと言われている活動・行動が山のようにあります。

自分の日常を振り返ってみると、歯磨きや入浴といった当たり前のことは除くとして、
・土日両日10km以上走る
・朝ごはんを抜く
・日記を書く
・読書をする
・audibleで耳から読書をする
ことが習慣になっており、もう「やる・やらない」の判断を入れるまでもなくオートモードでこなせています。
でも、もうちょっと読書量を増やしたいな、とか、半分悪い習慣となっている夜中の食事はやめたいなぁと、”継続”の観点から何かヒントが得られればなと思って手に取ってみた一冊。
著者の井上さんは売れっ子のブックデザイナー。
独学で、多い時には年間200件もの案件を抱えるまでになった仕事面での成功の裏には、趣味が継続することというほどの、いろいろなことの積み重ねがあったようです。

習慣化するには毎日する

何かを習慣化しようと思った時。
少し負荷が高い行為だと、ひよって
”週に何回、〇〇をする”
という目標を立ててしまいがちです。

でも、井上さんはなんでもいいから毎日やれ!と主張します。
逆に毎日やることこそ、楽に続けるコツとも言っています。
というのも、毎日よりペースを落とし余白となる日を作ってしまうと、そこに判断と選択が生まれてしまいます。
今日は疲れてるので明日にしよう、となると、いずれ習慣が崩れてしまうのは目に見えています。
それをなくすには毎日すること、だそうです。

勉強でも体を動かすことでも、仕事が忙しかったりすると、「毎日はきついなぁ」とペースを落としてしまいがちですが、短時間でも良いので、自動的に毎日やることが肝心です。

記録することは強力なブースター

継続のもう一つのコツは、「記録を取ること」です。

多くの方は、ものをコンプリートすることに対する欲求や全部揃わないことの気持ち悪さをなんとなくご理解いただけるかと。
自分にとっては、日記もこの「コンプリート欲」によって継続てできているのを実感します。
これまで350日も積み重ねてやってきた、それが途切れてしまうのは嫌だ!という感情を継続のためのブースターに使う、ということですね。

で面白かったのが、ただ行動したことを記録する以外にも、
・明日やる小さな目標
・日々の小さな気づき
も記録することをお進めしている点。
実際、著者の井上さんはある日から突然、納豆についての記録を始めます。
タレ、粒の大きさ、味・・・。
そんな日常のことでも、記録を続けていくと嫌でも解像度が上がっていく。
そうすると、もっと興味が出て好きになっていく。
そんな、ものごとを好きになるための手段としての記録を推奨しています。

好き嫌いと記録の関係は、正直これまで意識したことはありませんでした。
でも言われてみると、その通りかもれません。
好きなことはよく調べるし、調べれば新たな楽しも見つかってもっと好きになる、という良いスパイラルですね。

本書の中では「Away」という映画を作った青年の話(3年半かけて自分一人、Macbook一台で制作)や王様ランキンングの作者 十日草輔さんが2年間家から出ずに漫画を描き続けて成功した話など、興味深いエピソードも載っています。

生まれ持った才能で一瞬にしてスターになる人がいることは否定し難いところですが、継続は力なりということわざの意味がよくわかる内容ですね。

続ける方法を知りたい方に加え、人生を楽しみたいという方にもおすすめの一冊です。

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