「心に残すこと」の難しさ
時間の速度が変化した。
とにかく目まぐるしい。一日一日があっという間に過ぎて行き、記憶のタームが短くなっている。「人の噂も七十五日」ということわざも、今では一週間もあればSNSで炎上騒ぎになったあの事件だって誰も話題にしない。一生懸命書いた文章も、一夜限りの感覚で消費されていく。僕たちは今、「心に残すこと」の難しさに直面している。
時間の速度は「時計」が生まれた頃から変わらないはずである。では、何が原因か。それは情報の量ではないだろうか。体感速度は浴びる情報量と比例する。