生徒に指示を出すときに重要なこと
生徒に指示を出す時に重要なことが大きく2つある。
大きな1つ目は「聴く状況・姿勢の習慣」をつくることだ。
どんなに指示の方法を工夫しても、「聴く状況・姿勢」が前提としてなければ、きちんと伝わらないことが多くなる。
「聴く状況」というのは静かで落ち着いた状態だ。
教師がよくやる手法だが、「静かにまるまで待つ」ということは重要だ。
このような基本的なことを馬鹿にせず、年度の始めから行なっていく。
ここを甘くしていると、些細なおしゃべりがどんどん大きくなっていき、収拾がつかなくなる。きちんと意識して取り組もう。
「聴く姿勢」というのは、「話し手の方に体をむけて、目を見て聴く」という姿勢だ。これは「聴」という漢字について、生徒たちに「耳と目と心で聴くんだよ」という話をしてあげるのもいいだろう。
もちろん、時と場合や発達段階によっては、メモを取らせたりする場合もあるだろう。ただ、真剣な話、心に訴えかけるような話をするのであれば「目を見て聴く」という姿勢をとらせることが大切だ。
次に、大きな2つ目は「指示の技術」を意識することだ。
①「なるべく端的にわかりやすく」ということを心がけること。
②「一つずつ作業を完了させてから、次の指示を出す」ということだ。
特に低学年になると、多くの指示を一度に出されると、対処しきれない。
だから一つずつ作業を完了したのを確認してから、次の作業にうつろう。
③「伝える項目が多い場合は黒板にポイントを書き出す」ことだ。
例えば、朝の会や帰りの会の時に、連絡事項が多くなる時がある。
そのような場合は番号を振った上で、黒板に書き出しておいてあげる。
そうすれば教師も伝え忘れがなくなり、生徒も視覚情報としても理解できる。
④「長い作業工程や複雑な内容の時はプリントで配る」ことだ。
例えば、大掃除などで班ごとに役割が違ったり、作業工程が長い場合はプリントに書き出して、それを配布し、みんなで見ながら指示を伝えてあげるといいだろう。黒板に書き出すのが面倒なものなどが最適だろう。また、そのプリントを自分たちで持たせるか、黒板に掲示しておくことで、生徒が自分たちで確認することもできる。
以上のように、「聴く状況・姿勢」を習慣化した上で、「指示の技術」を駆使しながら生徒たちに伝えていくと、生徒たちにとってもわかりやすい。
ぜひ、意識してみてくださいね。
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