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積ん読note

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あとで読もうと思ったnoteたちの保管庫。積ん読は崩してもお気に入りは再度積んでおくかも。
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2019年10月の記事一覧

同棲することになった。素人童貞じゃなくなった。

 9月の初旬。まだ、歩くだけで全身の皮膚に汗が滲んでいた季節。1年ほど前からネット上でほんの少しだけ交流のあった女性を、初めてご飯に誘ってみた。   ネット上でしか彼女のことを知らなかったけれど、彼女の現れては消える日々の呟きや、写メ日記に書かれた長文を読んで、きっとこの人は自分と気が合う人なのだと、一人で勝手な憶測をしていた。彼女は、僕の文章の感想を、ごくたまに投稿してくれていた。ふざけた風俗レポばかりな文章だけど、ただそれをふざけたものとして面白がるだけでなくて、どこか

¥300

ラブホは建築(たり得る)か?─建築家が設計したラブホに泊まりに行ったらとんでもないことになってた話

大阪で☆昭和ラブホ☆に泊まろうツアー大阪に行くこととなった。 彼女氏が結婚式のビンゴでUSJのチケットを当てたのだ。 今回、週末旅行とはいえ、わざわざ東京から新幹線で行くからには、押さえるべきは押さえたい。こういう時、あれこれ気を遣ってくれる彼女氏に、いつものように「行きたい建築とか、泊まりたい建物ある?」と聞かれて即答した。 シルバーメタルに輝く外観が印象的な、ラブホテル「リバティ」(1985年)である。(現在の名称は「HOTEL BENI」というそうだ) ...何

「お腹が空いていないお客様」

これを書こうと思ったきっかけは以下のツイート。 「お腹が空いていないお客様」が登場するこのツイートをまだご覧になっていない方は、まずこちらからご覧ください。 https://twitter.com/BacchusVinVino/status/1184358018655240192?s=19 改めて概要を説明すると、リストランテのディナーに訪れた親子が、前菜もメインも頼まずパスタだけ注文し、それに対してリストランテなのでパスタだけの注文は受け付けておらず席料を頂戴しようとし

早大生が在学中に子供を身ごもったときのこと①卒論

いきなりヘビーなテーマですね。痛々しくて目を背けたくなります。 もう14年も前の話になりますが、大学3年生の秋に、子供を身ごもりました。 子供ができないための行動を怠ったわけではなく、「本当にこれは事故だっんだ!」と弁明したいのはやまやまですが、無計画で自己管理できていない人間だとレッテルを貼られれば、甘んじて受けるしかないでしょう… このあたりの話を書くのは勇気が要ったのですが、ずいぶん時間も経って、自分なりに消化できて来たこともあるので、ふりかえりながら、一度書いてお

インスタのタグ検索は疲れる。厳選された服を動画でみるほうがいい。20代女子に聞くYouTubeから服を買う理由。無数のインスタ投稿よりたった一人のセンスを信じる

服をインスタ検索よりもYouTube動画で買うようになったという、社会人の女性(23歳 東京)にお話を聞きました。 目次: ・インスタ検索よりYouTuber動画で服を買うようになった ・人のセンスを信じて服を買う「お揃いにすれば可愛いはず」 ・商品だけではなくて「着崩した着こなし」も含めて参考にする ・iPhone11に乗り換えるときに「YouTube検索」をした話 ・ジムではなくフィットネス動画アプリに年額課金した理由 ※このシリーズは定性調査を通じて、ユーザー行動や

デザイナーが読むDesigns for the Pluriverse - 多元的なデザインとは何か?

たげん‐てき【多元的】 [形動]物事の要素・根源がいくつもあるさま。「多元的な考え方」⇔一元的。 筆者も参加するデザインリサーチ学会において、2019年4月、SIG Pluriversal Designという専門フォーラムが立ち上がり、にわかに最新のデザインリサーチ界隈ではPluriverse(多元宇宙)という言葉の盛り上がりを感じてきたので、まだ日本ではほぼ語られていないデザイン論ではあるが、本記事でお伝えしたいと思う。 ここで言うPluriversal Designと

「世界の火薬庫」インドとパキスタンの国境がいま最高にアツい

「Oh 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜?」 マイクを持った兵士が煽る。 「Oh 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜?」 大観衆は両手をあげてそれに呼応する。 長い長い溜めがあったのち、 「インディアァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」 地響きのような歓声とともに、会場のボルテージがブチ上がった。 僕は呆気にとられてそれを眺める。 一体、ここはどこだっけ ── ここは、インドとパキスタンの国境だ。 ◇ インド人への古典的なイメージといえば、炎を吐いたり手足が伸びるほかにも、「ターバン」

ぼくのこころのバロメーター。

おれ、なんだか調子が悪いんだろうなあ、と気づく瞬間がある。 あたまが痛いとかお腹が痛いとか、胃が悪いだとか腰が痛むとか、そういう種類の不調ではなく、もうちょっと自覚のむずかしい、こころのほうの不調だ。いまから10年以上前、ぼくは本格的にこころを崩したことがある。思い返すのもうんざりするほど仕事を詰め込み、食事を粗末にし、睡眠を粗末にし、お風呂に入ることも粗末にし、起きている時間のほぼすべてを原稿に費やす期間が2年ほど続いたある日のこと。 いつものように原稿を書いていた。5

【竹書房と漫画業界を考える】「これから漫画をどう売っていけばいいですか?」マンガボックス編集長・安江亮太のスランプさんいらっしゃい

株式会社ディー・エヌ・エーが運営するマンガ雑誌アプリ「マンガボックス」。 有名作家の人気作から新進気鋭の話題作まで、枠にとらわれない幅広いラインナップを擁し、オリジナル作品の『ホリデイラブ』はTVドラマ化、『恋と嘘』はアニメ・映画化するなど数々のヒットコンテンツを生み出してきました。 そんなマンガボックスの編集長を務めるのは安江亮太さん。今回は安江さんが公私ともにお世話になっているという、竹書房取締役の竹村響さんをお呼びして、竹書房がどのようにコンテンツを生み出しているか、業

はじめての本を出版して1年が経った。~当時とその後をふりかえる

 ちょうど1年前、こんな本を出しました。 『ベートーヴェン捏造 - 名プロデューサーは嘘をつく』  かげはら史帆/柏書房 犯人は、誰よりもベートーヴェンに忠義を尽くした男だった──。 音楽史上最大のスキャンダル「会話帳改竄事件」の全貌に迫る歴史ノンフィクション。  はじめての本(商業本)ということで、いろいろな人から出版の動機や経緯をきかれ、つど答えてきたのだけれど、そういえば自分自身はなにも記録を残していなかった……  ということにいまさらながら気がついたので、1周年

第10回 しあわせになりなさい

おごと温泉駅のホームに立つと遠くに琵琶湖が見える。 うだるような気温だけど、高台にあるため風が吹き抜けて気持ちがいい。改札を出ると誰でも入れる足湯があった。気温よりも高い水温に足をつければ、逆に足以外は涼しさを感じたりしないだろうか? そんなバカなことを考えながら入ってみたら、汗がどんどん出てくる。早々に切り上げたが、ハンカチしか持っていないことにも気づいた。真夏に足湯なんか入るんじゃなかった。少し湿った足のままタクシーに乗り込み、成安造形大学へ向かってくださいとお願いす

本を読む習慣 — オバマ、ゲイツ、バフェット、出口 | きのう、なに読んだ?

こちらのQuartz の記事を読んだ。タイトルは「週5時間を学びに充ててない人は無責任だ」くらいの意味だ。 冒頭部分をざっくり訳す。 オバマ元大統領は、世界で最も多忙な人のひとりだったが、在任中、毎日1時間を読書に充てていた。なぜか? 史上最強の投資家であるウォーレン・バフェットは、若い頃から現在まで、時間の80%を読むことと考えることに充てていた。なぜか? 世界一の大富豪、ビル・ゲイツは、そのキャリアを通して、毎週1冊の本を読み、毎年2週間の読書休暇をとるという習慣を続

バーチャルマーケット3の思い出─空間構成について

バーチャル空間上展示即売会「バーチャルマーケット3」が9/30で終わりましたね。 普段、VRChatはひとりでワールド黙々と巡っている僕は今回も自分のインスタンスに閉じこもって黙々と回っていましたが、非常に楽しかったです。黙々と回っていると、より一層ワールドの空間構成などに目がいきます。 そのあたりはいろいろ議論があったようですが、ロジカルに組み立てられていることが明かされたりと、ちゃんと思想が持ってつくられたことが表明されています。 こういうワールドがつくられるのはとて

「Notion」の使い方に悩んでいる人へ。自分なりのページ管理まとめ(2019年10月)

Notionの自分なりの使い方をまとめたnoteを書いたのが、2019年の3月。あれから半年以上が経とうとしています。実は、今使っているNotionのページの中身を当時からガラリと変えたので、備忘録的にも、どんなふうに使っているかをまとめてみようと思います。 Notionのレビュー記事はこちら ▼ ・・・ 2019年10月現在の親ページは、以下のようにしています(アイコンはMinimal Notion Iconsを使わせてもらっています)。親ページには「Notion O