JOHNNYくん

ジョニーです。一人旅が趣味なので『ジョニーぶらり旅』、武道と格闘技の生活からは『相棒と…

JOHNNYくん

ジョニーです。一人旅が趣味なので『ジョニーぶらり旅』、武道と格闘技の生活からは『相棒と私』を連載。 そのうち、小説もUPします。(現在執筆中) https://twitter.com/JohnnyGedora  YouTubeは更新してません。

最近の記事

『ジョニーぶらり旅』フィリピン編④

3日目。  2日目の朝に会った日本人に、またラウンジで会った。年齢を聞くと、同い年だった。フィリピンにハマって、これまで5回ほど1人で来ているらしい。  その人は体の小さい小学生くらいのフィリピン人の女の子を連れていたので、訳を聞いてみた。  「あれ、23歳で子供いますよ」  信じられなかった。小学生6年生くらいにみえるのに、既に子持ちだと。  どうやら彼がクラブに行った際に、女の子の方からナンパしてきて、今は一緒に過ごしているらしい。  そして、その彼女の家に行った時

    • 『ジョニーぶらり旅』フィリピン編③

       アメリカ人男性とのドライブは、なかなか刺激的だった。彼の経歴を軽く聞くことができたり、窓から見えるフィリピンの景色について英語で会話することができた。  モールが見えてくると、開いた口がふさがらなかった。信じられない位デカいのだ。日本でこんなショッピングセンターなんか見たことない。とにかく大きかった。  周りは依然として東南アジア風土なのに、モールのある区画だけが先進国トップクラスの見た目だった。  驚いたことに、入店時に警備員の金属探知機によるチェックを受けなければな

      • 『ジョニーぶらり旅』フィリピン編②

         2日目の朝。窓からさす明かりで目が覚めた。 部屋の窓から、外に広がるトタンの建物の景色が見える。父にその景色の写真を送ると、「懐かしいな。子供の頃にそんな景色がまだあったよ」と返信が返ってきた。  かつての日本にも、そんなスローな時代があったのか。  朝食を食べるために、ラウンジへ降りて行った。とても雰囲気のあるラウンジで、無料のジュースサーバーがあったり、ビリヤード台があったりと、なかなか設備が良い。  カウンターに座り、食事が出てくるまで待っていると、日本人青年を見

        • 『ジョニーぶらり旅』フィリピン編①

           2023年8月。  グアムから帰還して、はや半年が経とうとしていた。グアムで過ごした南国景色は既に過去のものとなり、また少年のような好奇心が芽生えた。  貯金は10万ほどしかないため、今回こそ東南アジア圏にいくチャンスである。  「遂にフィリピンに行くか」  重い腰があがった。  「セブ島」     「5日間」  この二つの言葉が頭に浮かんできた。  出発一週間前から、毎度おなじみの予期不安に悩まされた。フィリピンという、すこし治安の悪い国にいくことがとても不安で。

        『ジョニーぶらり旅』フィリピン編④

          『グアム追補編&写真』

          ①初日に買い出しのために歩いていると、アジア系の男性とすれ違った。その時に、「おっす」みたいなアイサインをされ、アジア人同士の連帯感を感じ、嬉しかった。 ②クラブに行く前に、なんとなくアプリで現地女性と仲良くなりたくなって、メッセージをしていた。すると、今から会おうと言われたので、警戒して話を逸らすと、「80ドルでアナルマッサージをしてあげる」と言われ、全力でブロックした。 ③クラブで会った日本人のヤングおじさん。20代の日本人女性を必要以上に口説いていて、かなり強引にデ

          『グアム追補編&写真』

          『ジョニーぶらり旅』グアム編⑦完

           最終日の夜。やはりもう一度騒ぎたくなった。  そこで、ホテルの近くのバーを探し、歩いていくことにした。眼鏡をかけなければ踏み外してしまうほど暗い夜道を歩き続けた。  マップでは、左方向となっている。しかし、左には茂みの道しかない。こんなところに本当にバーがあるのだろうか。進んでいくと、狼男が出てきそうな雰囲気の街灯のない一本道で、両脇には茂み。食われそうだ。  「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ」  突然地響きと共に、爆音がした。びっくりして首をすくめると、頭すれ

          『ジョニーぶらり旅』グアム編⑦完

          『ジョニーぶらり旅』グアム編⑥

           オレンジジュース1杯で夜中3時まで踊っていたので、とにかく座りたかった。  人のいないところに座るのが危なく思えたので、たむろしている付近に座ることにした。  道端では、怪しいマッサージ勧誘のおばあさんが、通る人皆に声をかけていたが、私にだけは声をかけてこなかった。  なぜか?私が薬中のふりをしていたからさ。なめられたら襲われかねないと考えて、変な動きをすることで誰も寄せ付けないようにしていた。  必要以上にペットボトルを潰して地面に叩きつけてみたりと。 完璧に疲れてい

          『ジョニーぶらり旅』グアム編⑥

          『沖縄追補編&写真』

          ①沖縄から帰ってきて、なぜか三日間ほど信じられないほど体調が悪かった。日中、ずっと布団の上で生活していた。  野宿した心霊スポットのことが気になって、何かにとりつかれたのではないかという恐怖感にかられて塩を振りかけてみたりした。  しかし、普通に数日たって復活したので、やはり体調が悪かっただけだなと感じた。 ②国際通りのミリタリーの店で、中古のドックタグがたくさん売られており、家族の生年月日のを探して、お土産として買った。  ひたすらドックタグを漁っていると、通りを街宣車が

          『沖縄追補編&写真』

          『ジョニーぶらり旅』グアム編⑤

           三日目の朝。前日に約14キロほどグアムの悪道を歩いたせいか、とても疲れている。  実は、二日目の夜にホテルで強めのパニックの発作が出ていた。突然家から何千キロも離れたところに一人でいるのが、とてつもなく恐ろしくなったのである。そう考えると一気に血の気が引いて、脳の思考が止まる。そして吐き気に襲われる。  こういった症状には慣れたものなので、どうすれば良いのか知っている。まず深呼吸をし、できるだけ下を向かないようにする。そして、頭の中でポジティブな言葉を繰り返す。これら二つの

          『ジョニーぶらり旅』グアム編⑤

          『ジョニーぶらり旅』グアム編④

           フードコートに来た。私の大好きな、タコベルがあるではないか。  タコスとの出会いは、約3年前になる。私はそれまで、タコスという食べ物を聞いたことはあっても、食べたことがなかった。映画なんかで見る程度だったので、とてもアメリカンな食べ物だなという知識だった。  そしてある時渋谷に遊びに行くと、タコベルがあるではないか。急いで買って、本物のタコスを食べることにした。タコスを一口かじった時に、体に電気が流れた。  「これは最高な食べ物だ」  タコスと恋に落ちたのはこの時だ

          『ジョニーぶらり旅』グアム編④

          『子供の頃の夢かなえちゃうぞ』第0話

           皆さんの子どもの頃の記憶は、一体どんなものだろうか。  21歳の私は、まだ子供の頃の記憶が色濃く残っている。というのも、今とほとんど変わらない生活をしていたからだ……。  断言しよう。私の幼少期は、黄金期だった。  なぜか?そんなの簡単さ。  仮面ライダーとウルトラマンのおもちゃ商戦が、今と比べ物にならないくらい全盛期だったからさ。そして、オタク映画も最前線の時代だった。  スーパーに食料品を買いに行くたびに、お菓子コーナーでお母さんに食玩をねだり、ショッピングモールで

          『子供の頃の夢かなえちゃうぞ』第0話

          『相棒と私』第3回

           県大会の練習を始めた時から、私と相棒は近くにある丸亀製麺に通う習慣ができた。  周囲にあるのは丸亀製麺、スーパー、公園くらいの小さな駅なので、うどんを食べてからスーパーでアイスを買い、公園でぼーっとしたり軽く練習するのが、いつもの流れなのだ。  私はカレーうどんか、ぶっかけうどんのどちらかを食べるのだが、相棒はいつもかけうどん。10年近く食べ続けている、ぶれない男。高校生の時に一回だけ、相棒はうどん4玉をたいらげた事があったのを、よく覚えている。2玉食べ終わった瞬間に  

          『相棒と私』第3回

          『ジョニーぶらり旅』グアム編③

           二日目。心地よく朝日と共に目覚め、前日にスーパーマーケットで買っておいた、即席うどんを食べる。  一口食べたところで、食欲を無くした。スープの味が日本のうどんではなかったのだ。パッケージには日本語でうどんと書かれている。具材も、わかめが入っていて日本と変わらない。なのに、スープがチキンの味なのだ。しかも美味しくないチキンの味だ。  「昨日道ばたでみかけた鶏のほうがうまいぞ」  もう一度パッケージを見てみると、「チキン風味」と書かれている。  決めた。  もう二度と日本の味

          『ジョニーぶらり旅』グアム編③

          『ジョニーぶらり旅』グアム編②

           何故か私だけ薬物検査を済ませ、飛行機に乗り込んだ。毎回飛行機の座席に座ると、不安は一気にやわらぎ、興奮に変わる。恐らく、飛行機に乗った時点で、もう引き返せないのが分かっているからだろう。  初めて海外の航空会社を使うので、とても期待していた。  飛び立つ時には、毎度おなじみの『ウルトラマン』の科特隊の出動のBGMが流れ、興奮は最高潮。  「日本を出るんだ」  そんな言葉と共にすかした表情で、窓の外の景色を眺めることにした。なんだかセレブの一員になったかのような気持ちで。

          『ジョニーぶらり旅』グアム編②

          『ジョニーぶらり旅』グアム編①

           沖縄一人旅から帰還して、早くも半年が経とうとしていた。旅から帰ると、常にどこにでも行けてしまう放浪者のような感覚が続く。しかしそれも徐々に薄れ、家と学校、バイトといった日常生活への帰属意識がまた戻ってきていた。  そんな中、学校は春休みに突入し、三か月近く予定が空いてしまった。長期休暇の時こそ、旅に出るチャンスだ。実は、沖縄で二週間ほどシェアハウスでもしてみようかなと考えていたが、なかなか航空券を買う気になれなかった。  なぜだ。どうしてだ。気が乗らないなんて。  これは

          『ジョニーぶらり旅』グアム編①

          『ジョニーぶらり旅』沖縄編③完

           やっと、シャワーを浴びれると思い、ホテルの部屋に入った。なかなか綺麗なホテルで、居心地が良い。  しかし時折、先ほどのフロントでの会話が頭に浮かぶ。  「あそこ出ますよ。何人自決していると思ってるんですか」  おかげでシャワー浴びるときも、後ろの気配が気になってしかたがない。  シャワーを終えて、約30時間ぶりにベッドで眠ることができる。窓からは沖縄の綺麗な空が見える。心地よく眠りに落ちていった。  気が付くと、すっかり夜になっていた。6時過ぎだったろうか。  このままで

          『ジョニーぶらり旅』沖縄編③完