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『子供の頃の夢かなえちゃうぞ』第0話

 皆さんの子どもの頃の記憶は、一体どんなものだろうか。
 21歳の私は、まだ子供の頃の記憶が色濃く残っている。というのも、今とほとんど変わらない生活をしていたからだ……。

 断言しよう。私の幼少期は、黄金期だった。

 なぜか?そんなの簡単さ。
 仮面ライダーとウルトラマンのおもちゃ商戦が、今と比べ物にならないくらい全盛期だったからさ。そして、オタク映画も最前線の時代だった。
 スーパーに食料品を買いに行くたびに、お菓子コーナーでお母さんに食玩をねだり、ショッピングモールでガチャガチャの前を通る度にまたおねだりする。
 そうやって血のにじむような努力をかさね、今押し入れに眠ってある資産を形成していったのだ。その量はすさまじく、たまに押し入れを覗いては自分でも目をそむけたくなるくらいだ。

 幼稚園から帰ると、お母さんに「お土産があるよ」と言われ、ウルトラ怪獣名鑑が一つ渡される。興奮して開けたらまさかのダブりだったので、号泣して八つ当たりする。(当時4歳ごろだったので許してほしい)
 どこに遠出しても、必ずウルトラマンか仮面ライダーのおもちゃが売っている所を見つけ出し、買ってもらう。
 トイザらスに行ったら、法律で定められているかのごとくウルトラマンと怪獣を一個ずつねだる。今考えてみても、オタクとしてとても合理的である。ヒーローがいれば、必ず闘う悪役が必要だからだ。
 映画館では、スターウォーズEP3やバットマンビギンズ、スパイダーマンなどを家族で鑑賞していた。

 私のオタク人生黄金期は、幼稚園入園時から始まっている。なので、2005年から2008年頃までの生活をとても鮮明に覚えている。

 これらの努力と結果は、今や私の血となり骨となり、欠かせない物である。

 周りの子どもは年と共に、そういった特撮ものやヒーロー物から「卒業」していった。
 しかし私だけは違った。「卒業」できずに「進学」した。
 今でも「卒業」できずにいる。きっと、単位が足りないのだろう。いつになったら卒論に着手できるのだろうか。

 そんな濃い幼少期を過ごした私は、「いまでもあの頃のままだね」と親にも言われるし、近所の幼馴染にも言われる。

 しかし、そんな恵まれた幼少期を過ごしていても、手に入れられなかったものや、達成できなかったものがあるのだ。

 この『子供の頃の夢かなえちゃうぞ』では、そんな子供の頃の夢を、大人になった私が叶えていくシリーズである。
 あの頃の夢を追い続けている私を見ていただけたらなと思う。

『おもちゃで遊ぶ私』

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