マガジンのカバー画像

つれづれ505

92
だいたい1記事1,000字くらいです. 頭の中にめちゃくちゃ漂っている言葉たちを文章にしておいておく場所です.
運営しているクリエイター

#エッセイ

5/4

街の景色は変わってしまったが、あの頃と同じ陽の光が差していて、何も変わっていなかった。

普段感じることのない風の匂いで昔を思い出し、かつて幼かった頃の俺を目の前に走らせた。
今よりも圧倒的に毎日毎日を信じていた俺に羨望と若干の苛立ちを感じながら、今日も深く息を吸い込んでポンプのように吐き出す。

学校からの帰り道、受験期だったが家に帰ると受験勉強が待っているため,3時間くらい十字路でくだらない話

もっとみる
吐露/創作をするための営業

吐露/創作をするための営業

昔から自分から声をかけることが多かった。
自分の周りに人が集まることは少なく、自分が目立つしか方法がなかった。一方でクラスには何もしていないのに周りに人が集まる人がいた。シンプルに羨ましかった。憧れていた。
中学では学校内の部活に入ることはなく、カースト外に埋もれていた。特殊枠として自分の立ち位置を確立するように生徒会に所属するようになった。学校では教師の理想の生徒に成り切ることで教師からの信用は

もっとみる
黄金

黄金

この間人生で2回目のサウナをした.外気浴の時に外の冷たい空気と身体の間に熱の幕を感じ,小さい頃父とデュエル・マスターズのカード取りっこ(父が購入していたパックを数パック開け裏返しにし,それを父と交互に取り合う.良いカードを引き当てるとハッピーという遊び)をした際に欲しいカードを当てるために上から手を当ててカードと手の間の空気の幕を感じていた(今考えれば意味ないことだが,当時の僕はそういった「気」の

もっとみる
トイレ掃除

トイレ掃除

PERFECT DAYSを観た.小学生の時にトイレ掃除の担当だった時に最初はハズレくじを引いたと思っていたけど,丁寧に掃除をした時の達成感というか爽快感を思い出した.あのときは掃除が好きだなと思ったな.あれは仕事だったからということもあるが.

いわゆる不浄な場所を綺麗にするという行為は,心を浄化する力があると思う.そういった意味で,掃除というのはとても意味のあることだと考える.「お風呂は心の洗浄

もっとみる
空虚な実験

空虚な実験

魂の重さは21gとされているが、これも逸話だという。もはや魂なんてものは存在しないとして,そしたら僕のこの意識や感情,記憶はどこにあるのだというんだ!だけど,この意識や感情,記憶がたった21gに内包されていたとしたらそれもそれで悲しいな.海くらいの大きさのかたまり出ないと納得がいかない.それくらい悲しんだり喜んだり苦しんだりしてきたはず.人生は短いというが,その単純な時間では測れないほどの大きな意

もっとみる
パピルス

パピルス

葉に文字を書き始めたのが手紙の起源らしく,そこに五線を引いて譜面とした.譜面は楽器演奏者同士の手紙のやり取りと言えるかもしれない.

音楽を手紙と表現するにはいささか不自由すぎるけれど,譜面に言葉を書き連ねているからそう表現してもよいだろう.言葉は誰のものでもないから自由で,耳に届く速さは音速のそれだ.解釈は人それぞれ.独り言のように書き連ねていき,言葉は感情を巻き込みながら特別な意味を持ってそこ

もっとみる

揺れる

おろそかにしていた色々なものに別れをつけて,冷蔵庫からカビの生えたベーコンを取り出しごみ袋にぶち込んだ.とても革命的だったと思う.ぱっと見はわからないので,そのベーコンは永遠の時間が保証されていたように錯覚してしまっていた.見えない裏側が見るも無惨な形に変化していた.そういうものなんだろう.

見えているものは事象の片面に過ぎなく,その裏側には自分が知らないだけで多くの時間が過ぎ去っている.しかし

もっとみる

自分と面識ない人が「頭が良い」とか「給料が良い」とか聞くとマウント取られた気になり鬱になるんだけど、これは認知の歪みですか?

在宅ワークが可能な会社に勤めていますが,今週は4連勤でした,しんどすぎる.出社のデメリットは洗濯が出来ないことです.明日はこぞって洗濯をさせていただきます.

連日の出社によって直接会社の人と顔を合わせる機会が多くなるんですけど,本日もそうでありまして,しっかりと人と接してきましたのであります.そのせいかわかりませんが,やっぱり人と接するのは難しいなと思いました.

ここでこの文章の題名に遡るんで

もっとみる

眠る記憶と感情の切れ端

何かしら文章が書きたくて適当に名前をつけてみました.題名とは文章を書くための助走のようなもので,これを頼りに言葉が溢れ出してくればこっちのものなのです.今回もうまく行きました.良かった.

最近キーボードを新調して,キーボードのボタン入力の音が若干鳴るタイプのキーボードに変更しました.これの良いところは自分が文字を打っている感がかなり強く実感でき,それだけでモチベーションが上がる点です.その御蔭で

もっとみる
最近の困りごと

最近の困りごと

バランス

生活と仕事とバンドの兼ね合いがうまくいっていない。もう少し正確に書くと、それぞれの比重が均等にできていない。この3つにプラスして割り込みで入ってくる出来事(今だと妹の大学の課題など)によりなけなしの体力は奪われ寝落ちを繰り返している。自炊が好きだがここ数日自炊する気力は全くなくコンビニやファストフードで済ます日々が続いている。よくない。

興味の喪失は鬱の初期衝動だと言うことは、以前に

もっとみる

雑記

文章を書くかと思った.とりあえず題名を書いてキーボードを叩き始めると特にブランクがあるような素振りを見せず,すらすらと画面上に文字が並んでいく.文章を書く(文字を並べる)行為と話す行為は明確に脳の使うエリアが異なるような気がする.

ちょっと尖った話をしよう.美しくとも儚い,とか散るものは美しい,とか,自然体がキレイだ,とか,ありのままが素敵だ,とか色々言葉はあるけれどそれは嘘だ.そのまま,という

もっとみる
目標のない破壊衝動

目標のない破壊衝動

若干の疲労を感じており、足取り重く感じながら帰路を辿る。具体的に何に対してではないが、自分の中にひりついた感情が存在することを思い出す。こうなってくると人間の体臭や話している内容、気温までもが嫌悪の対象となり、普段許容できている内容が許容できなくなっていく。そんな自分が嫌い。

今僕の周りにいる人たちは、堂々と良くない話をしていると気付く。普段は聞こえてないだけで、こういう時は良く聞こえてくるもの

もっとみる
一番遠くにあるものを手にしたくなる

一番遠くにあるものを手にしたくなる

人は自分と一番遠くにあるものを手にしたくてしょうがないんじゃないかって思う.一番恋い焦がれる存在はいつだって手の届かないところにあるのだ.

僕らは常に完璧なものではなく、欠けた存在であり、だからこそ欠けた部分を補うために近寄り、触れて、丸になろうとする。

丸いものは美しい。だから満月が好きだ。丸は潜在的に完全を想起させる。

僕らの魂は欠けていて、欠けたもの同士がくっつくことで丸に限りなく近づ

もっとみる
確かに再会の音がした

確かに再会の音がした

鈴のような,確かに再会の音がした.
誰かに会うために生きているわけではないけど,この再会に祝福の言葉を投げたい.

音のない言葉にメロディをのせたらみんなそれを歌だって言うんだから,もうそしたら僕はずっと適当に思いついた言葉に即興のメロディをつけて,なんだったらラララにメロディをつけて歌っていたい.そしたらみんなはそれを笑って一緒に歌えたらもっと良い.

僕らは時間も場所も違うところでたまたま交わ

もっとみる