木坂秋尾

木坂秋尾

最近の記事

退院日

朝4時頃目が覚める。昨夜は22時くらいから寝てしまったのでちょっと早いかなと思いつつ尿漏れパッドをさわると...あれ、湿っている。2時頃少し尿意があったのにトイレに行かなかった事が原因か。日誌を見ると300ミリリットルが最大量なのでこれ以上は膀胱に貯めておけないのかもしれない。退院しても夜間は注意が必要と気を引き締める。 朝食の後、シャワーを浴びて部屋を荷物をまとめる。9時過ぎに家人が来て残っていた洗面道具など片付けて待機していると9時40分くらいに看護師さんが来て診察券と

    • 入院11日目(最終日)

      朝方4時30分くらいに目が覚め、少し寝てはまた覚めを何度か繰り返し6時に照明が点く。 今日は曇りだが夜の内に降ったのか、駐車場の地面は所々まだら模様を描いている。 今日で入院も終わりとなる。病室に来たG先生から病理検査の結果も良かった、がんは取り切れているはずと伺った。 入院生活が終わり、少し不便な既往症有りの日常が明日から始まる。会社から職域接種の案内メールが届くが、厚労省に申請中との事。そして厚労省はワクチンが不足しそうなので職域接種の申請は今日で締切とのニュースを読む

      • 入院10日目

        カテーテルを外したおかげか、夜間の巡回がなかったおかげか昨夜は、入院以来最も深く眠ることが出来たように思う。6時少し前に起床、尿漏れパッドを確認するが湿っておらず、軽い尿意がある。計量カップに尿を取り、日誌につける。やはり尿漏れがない、という事はこの半年間まだがんが確定する前から散歩で信号待ちする度にやっていた骨盤底筋体操のおかげなのだと思う。看護師さんにも誉められるので何だか嬉しくなってくる(単純)。 売店でカミソリを買おうとしたら扱っていないとの事。その足でヘアサロンで

        • 入院9日目

          新しい部屋で過ごす初めての夜、消灯後にやってきたのは蚊だった。久しぶりに耳許で聞くあの音に飛び起き、備え付けのベープをオンにする。6階だから油断してました。 何度か夜中目を覚まし、5:30に採血。6:30にカーテンを開けると梅雨空を椋鳥だろうか、鳥の群れが渡っている。 少し動いたら腸もつられたのか微かな便意が兆す。今日は8日間、どこに行くにも一緒だったカテーテルとウロバッグ、点滴スタンドともようやくお別れ。8:30に看護師さんに呼び出され、2階のレントゲン受付へ。カテーテルか

          入院8日目

          午前5時にもかかわらずカーテンの隙間から入り込んで来る日差しは、真夏のそれでやけに眩しく感じられる。 昨夜嫌な夢を見たせいか眠りが浅い。体温は37.1度、微熱が続く。 昨日立てたスケジュールを早速変更、朝食前にシャワーを浴びる。洗髪も洗顔もやはりシャワーで流すのは気持ちいい、と実感。 8時過ぎにG先生が回診、明日の撮影は手術前の8時頃看護師さんから呼び出しがあるとの事。また8時30分には師長さんから部屋を変わって欲しいとの依頼があった。ナースステーションの近くが必要な患者さ

          入院8日目

          入院7日目

          今日で入院してから丁度一週間。朝は曇っているがこれから晴れるらしい。体温は37.1度、まだ少しあるが体感としても通常と変わりはない。今日から何となくスケジュール決めて1日でも早い退院を目指すことにする。 06時00分:起床、デイルームまで散歩 07時00分:体温計測、洗顔など 07時30分:朝食 08時00分:トイレ、シャワー、オムツ換え 08時30分:デイルームまで散歩、ブログ執筆、骨盤底筋体操など 09時30分:業務(メールチェック程度) 11時00分:デイルームまで散

          入院7日目

          入院6日目

          昨夜洗髪と洗顔を終えて寝る準備をしていた20時30分頃、昼と同じ痛みが左の傷口を再び間歇的に攻撃する。ベッドに横になり鉄枠を握り締めて凌ごうとするが、身体に力が入り、リラックス出来ずに呼吸も浅くなる。ヤバいかな、ナースコールしようかと思っていると30分ほどで水が引いたように痛みと強張りがなくなった。 ひょっとしたら食事をして胃から腸が活動するとドレーン側の傷口を刺激しているのでは、と仮説を立てる。眠剤を持ってきてくれた看護師さんに聞くとドレーンを入れている箇所が腸の動きに干渉

          入院6日目

          入院5日目

          昨夜は手術後、初めて洗髪し汗臭い枕カバーを交換した。動いている最中に熱が下がった実感があり、計測してもらうと37度1分。明日は今日より楽になるかと横になるが昼間の熱でまどろんだせいか、1時間ほど寝ては目を覚ますの繰り返しで傷も痛み始める。体位を変え何とかやり過ごしている内に6時となりいきなりの採血。右腕には結構なアオタンと圧迫痕が出来ていて鼻歌交じりに元気良く働く若い男性看護師を驚かせるのだった。 ドレーンに溜まった血を抜いてもらい、その足でナースステーションに向かい体重測定

          入院5日目

          入院4日目

          眠剤のおかげがそれほど分断されずに目が覚める。まだガスは出ず、腹が張った状態だが昨日よりは大分体調も回復しているので、1時間に一度はデイルームまで歩くと決める。 朝食は明日からパンに変更する事にした。こんな時に限って会社からの電話転送。一応出るけど対応は二週間後にいたしますと対応。 隣りの病室の老人男性が朝7時からナースを大声で呼び続けている。この人は昨日も「今は冬で寒い、お前のカーディガンを貸せ」とごねていた。今日はベッドを汚したので片付けている間車椅子でデイルームに行って

          入院4日目

          入院3日目(術後翌日)

          夜中1時間まどろんでは目覚め、もしくは看護師さんが見回る度に覚醒するのはやはり眠りが浅いからか。 ふくらはぎのポンプは収縮を繰り返し、右腕の血圧計は定期的に計測を始める。何度か痛み止めを点滴してもらったが、横臥の姿勢が変えられないのが一番つらい。術後にあてがわれたのはバスタオルを四つ折りにしたもので、これは頭の向きを少し変えるのも難しく、ほんの少し身体を斜めにする事くらいしかこの日は無理だった。何よりも口呼吸になり自分でもあまりかかない鼾が聞こえる始末。 翌日昼まで水分摂取は

          入院3日目(術後翌日)

          手術当日

          昨日、執刀を担当するG先生からリスクについて説明を受ける。自己輸血の際もそうだったが例え0.1%でも可能性があれば患者に文書で説明するのはいつ頃から始まったのか。先生は午後遅くまで手術だったとのこと。今日も朝早くからになりますがよろしくお願いいたします。 昨夜は12時前に読書を切り上げたがそれまでに下剤が効いて何度もトイレへ。個室にして良かった。夜中何度か目が覚めた。壁に時計がかかっていて顔を上げれば時刻がわかるのが思ったよりありがたい。 朝6時に看護師さんが入室。採血、血圧

          手術当日

          入院初日

          昨日から様々な申込書や必要な品の購入を済ませ、荷物をボストンバッグに詰める。2週間近くの入院は初めてなので、感触がつかめないまま、病院なのでなければ購入できるだろうと見極めて終わりとする。 やはり、入院前日は退院後にどれだけ仕事ができるかわからず、かなり先までの作業までも片付けたため、予想より時間がかかりプールには行けずじまい。手術後はどれだけの期間、尿漏れするのか全くわからないので次に泳げるのはいつになるやら。 朝8:30前に家人と家を出る。東海道線のホームで病院からの連

          入院初日

          PCR検査

          入院前のPCR検査に出かける。三日前より確実に湿度を増した空気に、入梅前に真夏になってしまったように錯覚させられる。 病院へは検体提出だけなのでランチに近くの中華料理店yi-changさんへ。ここは家人の最有力推しである浅田真央さん行きつけのお店。真央さんも大好物だという正宗担々麺をいただいた。アスリート御用達の店らしく俊輔やカズのサイン入りユニフォームが壁に掛けられている。カズが現役の内に試合見なきゃ、などと考えつつ病院へ。 帰路、鶴見川支流の川沿いにまします緑の熊の正体

          入院1週間前

          6月8日朝8:30、横浜労災病院。快晴。地下鉄新横浜駅から病院へむかう川沿いの道は、先週よりも濃くなった木々が差し出す陰が気持ちいいものの、風はなく湿度が高い。 今日は入院前の支援と麻酔科及び歯科検診。看護師さんの丁寧な説明を受けた後、麻酔科へ。 麻酔科の先生は50絡みの笑顔が柔らかい男性。全身麻酔の方法やリスクなどを伺う。全身麻酔の場合、静脈から眠剤を導入するのが通常だが(鎖骨骨折時も頚部の腫瘍除去もそうだった)、今はコロナ対応で薬剤のストックが6月いっぱいで尽きそうな

          入院1週間前