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入院9日目

新しい部屋で過ごす初めての夜、消灯後にやってきたのは蚊だった。久しぶりに耳許で聞くあの音に飛び起き、備え付けのベープをオンにする。6階だから油断してました。
何度か夜中目を覚まし、5:30に採血。6:30にカーテンを開けると梅雨空を椋鳥だろうか、鳥の群れが渡っている。
少し動いたら腸もつられたのか微かな便意が兆す。今日は8日間、どこに行くにも一緒だったカテーテルとウロバッグ、点滴スタンドともようやくお別れ。8:30に看護師さんに呼び出され、2階のレントゲン受付へ。カテーテルから造影剤を入れて膀胱と尿道をつないだ部分に漏れがないかを確認する。頭上のモノクロモニターに造影剤が入って行く様子がリアルタイムで映し出される。G先生は「問題ないですね、退院は週末にしましょう」とのことで入院期間は26日と決定した。
30センチ以上ある尿取りパッドを付けるが、オムツとセットだとさすがにこれは...というボリューム。そして、今日から男もすなる排尿日誌なるものを退院まで書いてみむとてするなり。

その日誌だが内容はほぼ同じ。13時30分からほぼ1時間毎に200cc、尿意有り、排尿時痛無し、尿漏れ無し、残尿感無し、血尿無しと計7回並ぶのだった。しかし、カテーテルとウロバッグがないだけで相当気分的に違う。また尿漏れ無しは100人に一人ぐらいで、8年ぐらい泌尿器科にいるけど二人目です、と親切な男性看護師に驚かれ、半年間骨盤底筋体操を続けてきて良かったと改めて思うのだった。



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