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IPAがAIの業務利用の浸透具合やセキュリティ上の脅威・リスクの認識について、企業・組織の実務担当者にアンケートを実施しました。

調査概要

  • 調査対象:企業・組織の実務担当者

  • 有効回答:事前調査 企業・組織で従事する4,941人本調査  予備調査の回答者の中でAIを 業務で利用している1,000人

  • 調査期間:2024年3月18日~21日

業務でのAI利用 8割近くがない

業務でのAIの利用状況を聞いたところ、2024年3月時点で「利用予定はない」「わからない」が合わせて77.4%と8割近くが業務でAIを使っていないことが分かりました。

【業務でのAI利用】

2023年より前から利用していた ……… 10.6%
2023年1月以降利用しはじめた ………… 5.6%
今後、利用する予定である …………… 6.3%
現時点で利用する予定はない ………… 39.8%
予定はない、もしくは、わからない … 37.6%

AIについて見聞きすることは増えたものの、業務では浸透していません。

AIの業務利用は増加傾向

まだまだ浸透してはいませんが、AIの特徴別にいつから業務でAIを利用しているかを聞いた質問では、徐々にAI利用が増えてきていることが窺えました。

【業務でAIを利用した時期】

  • 顧客向けサービス改善(チャット・質問回答)
     2023年1月より前 … 5.7%
     2023年1月以降 …… 5.3%
     今後利用予定 ……… 5.4%

  • 社内業務効率化(文案作成・文章チェック)
     2023年1月より前 … 4.9%
     2023年1月以降 …… 4.1%
     今後利用予定 ……… 6.1%

  • 専門性が必要(法務文章作成・ソフトウェア開発)
     2023年1月より前 … 2.8%
     2023年1月以降 …… 2.9%
     今後利用予定 ……… 5.3%

チャットなどの顧客向けサービス改善や文案作成などの社内業務効率化といった業種共通で利用可能なサービスから利用が進んでいます。

業種・業務の専門性が必要なものも既に利用しているところは他と比べて少ないものの、今後の利用予定は同程度にあるので業務でのAI利用は今後加速していくと考えられます。

後編では、気になるセキュリティ脅威についてのアンケート結果をご紹介します!

※後編に続きます。


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~後編~

セキュリティ脅威感じる 6割

組織にとって、AIのセキュリティに関する脅威はどの程度か聞いた質問に約6割が「脅威である」と回答しました。

【AIのセキュリティに関する脅威の程度】

重大な脅威である …… 27.1%
やや脅威である ……… 33.3%
どちらともいえない … 21.6%
あまり脅威ではない … 6.2%
全く脅威ではない …… 2.4%
わからない …………… 9.5%

また、セキュリティ対策の重要度については、生成AIも従来のAIも重要であるとの回答が7割を超えました。

【AIの導入・利用に「セキュリティ対策」の重要度】

  • 生成AI
     非常に重要だと思う … 45.3%
     やや重要だと思う …… 29.7%

  • 従来のAI
     非常に重要だと思う … 42.2%
     やや重要だと思う …… 32.3%

また、AI導入可否に重要視する項目を聞いたところ、生成AI・従来のAI共にセキュリティ対策とプライバシーに関する項目が複数上位に入りました。

AIの導入において、セキュリティや個人情報の適切な取扱いが重要と考えられています。

AI利用のルール

AI利用に関するセキュリティ規則の作成・周知やマネジメントの対応手順・体制整備についての質問では中小規模の会社は、ルール作り・体制作りまで
できているとこは少ないことが分かりました。

【セキュリティ規則の作成・周知】

  • 従来のAI
     セキュリティ規則が作られ、周知されている … 9.7%
     規則化を含めセキュリティ対応を検討中 ……… 25.1%
     特に新たな対応を検討していない ……………… 21.2%
     わからない ………………………………………… 13.9%
     当該AIを利用していない ………………………… 30.1%

  • 生成AI
     セキュリティ規則が作られ、周知されている … 8.1%
     規則化を含めセキュリティ対応を検討中 ……… 24.1%
     特に新たな対応を検討していない ……………… 24.1%
     わからない ………………………………………… 14.4%
     当該AIを利用していない ………………………… 29.3%

【マネジメントについての対応手順や体制整備】

ルールが明文化され、部門が連携して対応する … 9.7%
AIを利用する事業部門が関連部門の助言を得て
対応するが、全社的な規則化に至っていない …… 25.9%
AIに知見のある実務者が関連部門の助言を得て
対応するが、全社的な規則化に至っていない …… 22.2%
組織のAIに関する知見が足りず、既存規則・
体制の枠内でのみ対応している …………………… 20.4%
現行の、あるいは想定されるAI利用状況では
あてはまらない ……………………………………… 19.1%

AIを利用しない理由

まだAIを業務に利用していない、予定もない人を対象にその理由を聞いたところ、「ややあてはまる」も含めて「あてはまる」との回答が多かったのは、AIを利用する環境が整っていない旨の項目でした。

【AIを利用しない、導入予定もない理由】
(「あてはまる」「ややあてはまる」の合計)

導入するほどITを活用できていない …………… 35.2%
AIに関するエキスパートがいない ……………… 33.8%
AIを利用したい業務・事業分野がわからない … 28.8%
どのAIサービスを選んでいいかわからない …… 28.1%
利用に関する安全性リスクの懸念 ……………… 26.7%
利用の効果が十分出ないと懸念 ………………… 25.8%
セキュリティ・プライバシーリスクの懸念 …… 25.7%
コンプライアンスリスクの懸念 ………………… 24.9%

一方で、やはりセキュリティなどの安全面に対するリスクを懸念する回答も1/4ほどありました。

まずはITやAIの理解から

AI利用に関してリスクを懸念する回答もありますが、それ以前に、何にAIが利用できるのか理解と検討が十分ではないという面もあるようです。

かくいう私もいまいちよく分かっていません(汗)

業務に有効活用できるよう、少しずつでも時間をとって理解を深めていきたいですね。

最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。


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by事務SOLマン


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