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ゲームと関係ない会社のゲーミフィケーション&ゲーミフィケーションの悪用 ~会員勉強会6月の開催報告

 こんにちは。ゲーミフィケーション賢者Lv98の”きっしー”です。

 6/24(木)19時半よりオンラインZoomにて、日本ゲーミフィケーション協会会員を対象とした月例の勉強会を開催しました。時間は2時間半程。参加者は会員9名で、私はモデレーターです。

今回の話す人は、よっしいさん。テーマは、「ゲームと関係ない会社のゲーミフィケーション&逆ゲーミフィケーション(ゲーミフィケーションの悪用)」です。

テーマ1:ゲーミフィケーションを全くゲームと関係ない会社でどう活用するか?

 まず、よっしいさんのお話し。
「ゲーミフィケーションを全くゲームと関係ない会社でどう活用するか?」

ゲーミーの取っ掛かりがない、ハードモードの職場です。

病院でのサービスです。入院生活用品のレンタルサービス。ポイントは、データ入力と、顧客対応が主。仕事が固定化しやすい。クリエイティブな職場とは言い難い。仕事環境は悪くなく、離職率も低い。しかし、自発的な作業改善や、新しい変化に対応できるか不安がのこる。

こういう時「こそ」ゲーミフィケーションでは?

ハードモードの職場でのゲーミフィケーションの実践

 ハードモードな環境ではありますが、会社や、本人のモチベーションアップに、ゲーミフィケーションにチャレンジしています。
 ゴール 仕事のスケジューリング・プランニングができるスタッフを増やす。
    「真面目一辺倒」な雰囲気に「楽しみを感じる」空気を生み出す。

実践1 ステータス・クエスト化

(課題)
作業に慣れたスタッフが多いため、自分の担当をスムーズに行う一方、誰が何をしているのか、「全体像」を理解しているスタッフが少ない。

(実践)
そこで 全員の仕事をリストアップする。できる仕事、できない仕事をひと目でわかるように。むずかしさ(難易度)も表記する。         
→ジョブローテーションを行い、できる仕事を増やす→評価する

(ポイント)
自分の「レベル」を客観的にみてもらい、次のアクションや、学習意欲につなげます。
※競争への食指が弱いので、ランキング化はしません


実践2 ×放置→クエストと即時フィードバック

(課題)
事の出来・不出来を評価する機会が少ない。やった仕事に対して、周りからの反応が少ない(無い)褒められるよりも、苦情を受ける数が多い。

(実践)
そこで、変化があり、数日で終わるような仕事(データ整理や、説明資料・研修資料作成など)を依頼する            
→完成したら「すぐに」褒める+改善点を少し伝える。                →終わったら、ミスタードーナツを振る舞う                   
(ポイント)
短期間クエストが終わることで、レベルを調整。すぐにフィードバックすることで、「新しいこと=成長・嬉しい」になるよう習慣化を狙います。

実践3.作業のロープレ・名付け化

(課題)
作業分担はしているが、あくまでも「作業」単位であるため、工場のラインのような仕事になっている。何をするかは、管理職が決め、スタッフは実行(作業)だけ。

(実践)
そこで各スタッフに、案1で明示された、仕事を1つ、改めて任せる。
※仕事の役割を名付け、セルフイメージを持ってもらう。
→「どうすれば効率化できるか」、やり方をいっしょに考える。
→そのアイデアを微調整し、本人のアイデアを軸に仕事をしてもらう。

(ポイント)  
マルクスの古典『資本論』で説明されていた、資本主義の短所「構想(計画)と実行(働く)の分離」を予防する方法です。

参加者からのアイデア:

・仕事の棚卸にタートル図を使うと、仕事全体のプロセス構造をつかむことができます。(IATF16949という規格で各仕事の定義に使います。これが無いと審査に落ちます)

・Rewardはコストダウンで駄菓子を使っては。

・ネーミングは壁に貼ってもいい

・ご褒美は、評価される人が欲しいものであるが、全員がもらえる。
      (評価される人が、上司にも同僚にも感謝される形:W称賛)

・ご褒美を通して、どのようなコミュニケーションを引き出すかが大切!!

・ご褒美の渡し方を、くじ引きに(ゲーム性:不確実性・驚き)。自分の好きなものをみんなと分かち合いたい(共感⇒コミュニケーション)

・ご褒美(リワード)は、外発的動機づけを高めるが、内発的動機づけに繋がりにくいため、あまりよくない印象を持っていたのですが、自分だけが欲しいものが手に入るだけでなく、全員がもらえることで、上司にも同僚にも感謝される形:W称賛の形を作ることで、内発的動機づけに繋がる事を学ばせていただき、(逆ゲーミフィケーションの議題提起も含め)、どんなゲームの要素もやはり使い方次第なのだなと思いました。

テーマ2.逆ゲーミフィケーション 悪用されていませんか?


問題提起 社会問題にゲーミーが関係してないでしょうか?

 ニュースで話題になる、依存や中毒の問題や、教育問題にゲーミフィケーションが関わっていないでしょうか?

(内容)ゲーミフィケーションの悪用事例をもとに、「どうすれば予防できるか?」「ゲーミフィケーションの自主規制はすべき?できる?」について考えてみたいです。

ニュース事例:香川県 ゲーム規制条例、WHOゲーム障害

事例1 SNS・ネット依存

ソーシャルネットワーキングサービスや、インターネットへの依存による、心身の不調や仕事・学校生活への悪影響が出ています。

使われているゲーミー:
「いいね」によるドーパミンの分泌→「予期せぬ承認・称賛」
常に新着のニュースが届く、情報の更新 →「変化とニュース」
フォロワーの数を比較し、気持ちよくなる→「スコアボード制」

参考:書籍『スマホ脳』、いいねボタンの後悔、依存症ビジネス
    

事例2 買い物の助長

本来必要ないモノが、ゲーミーを通じて大量生産、大量消費されていないでしょうか? →家計の圧迫、資源浪費

使われているゲーミー:
会員ランクによる称賛と優待     →「ランキングシステム」
口コミ・★評価による商品情報の付加 →「ストーリー・グレード付け」
時間、商品を限定した大安売り    →「期間限定クエスト」
 参考  お買い物マラソン レビュアー番付 Amazonプライムデー 

ディスカッション:
「どうすれば予防できるか?」
「ゲーミフィケーションの自主規制はすべき?できる?」

・ゲーミフィケーションの悪用という視点とそれから自分の子供や家族を守っていくという発想は、まさに今求められている視点だと思いました。
利益が大きいものは別の視点からみると悪用する幅も大きいと思うので、自分や家族を守るという視点からもゲーミフィケーションを学ぶ意義を感じました。

・逆ゲーミフィケーションはすでに日々の生活に密かに仕込まれているので気づいた時に書き出していこうと思います。

・ゲーミフィケーションの負の面。依存症にならない為に、常習化させないのが大事。常習化させないと言う意識は足りてなかったので私自身の依存症予防としても気にしてみたいと思います。

と、熱く2時間が経過しました。参加者はしゃべり足りないことばかりでしたが、今回はこれで終了です。

参加者の感想

・(初参加)職場改善や楽天市場、SNSなど、ゲーミフィケーションは色々な場面に使われているようなので、ゲーミフィケーション≒ゲームだという思い込みを外さなければならないと思いました。

・プレゼンが素晴らしかったです。
自分だけではえられない多くの経験を聞けました。
他の会社の職場の方が、いかに苦労しながらゲーミフィケーションを自社に取り入れられるかを模索している話を聞くだけでもすごく意味がある会だったと思います。

・よっしいさんの日々の職場へのゲーミフィケーションの応用はみんなの取り組みをまとめたら面白い発表会になるなと思いました。

・よっしいさんの考えに関心するばかり。ゲームのいい面、悪い面、両方を考えることが出来る良い機会でした。色々学べたので、学ぶだけでなくさっそく明日から真似して実線したいと思います。

・よっしいさんの部下に寄り添ったゲーミフィケーションのアプローチが素晴らしい。特に不公平感を感じさせないような気配り。自分も見習おうと思いました。

・モチベーションUP作戦 面白い。マネージャーが自分(たち)のことを気にかけているのが伝わる素敵なマネージャーだと思います。25人の女性の方々から恋愛感情をもたれて組織として大変なことにならないか、だけが心配です。

・職場改善や楽天市場、SNSなど、ゲーミフィケーションは色々な場面に使われているようなので、ゲーミフィケーション≒ゲームだという思い込みを外さなければならないと思いました。

・医療系の職場はゲーミフィケーション:ハードモード!!いかにゲーミフィケーションを浸透させるか、頑張っている方の話を聞けて自分ももっと頑張ろうという勇気とやる気をもらえました。
 

よっしい(話す人)感想:
 初めてのプレゼンでしたが、普段職場で語れない、職場自体のデザインの話ができた素晴らしい機会でした。また、多様なキャリアを持った方から、意見・質問をいただくと、こんなに頭が活性化するのかと、驚きました。

ドーナツの配り方ひとつとっても、ご質問に答えながら「そういえば、自分はこうやって配っていたな」と初めて自覚し、ご説明した次第です。
今日、のうさんからの話の中で、「無意識も可視化する」という話題がありましたが、まさにそれを実体験しました。自分だけでは気づかないことも、聞いていただくことでより自覚できます。

依存症の話題。これは単体でまたやりたいです。ゲーミフィケーションと並行して、依存症(ビジネス)についても勉強します。


次回7月は、Tさんによる「ご当地ゲームでまちの活性化を」です。ワクワクしますね。乞うご期待。
※7/16(金)19:30~です。
(おわり)

#jgamifa #gamification
#ゲーミフィケーション #ゲーム要素 #モチベーション #げみー
#日本ゲーミフィケーション協会 #ハードモード #職場 #悪用

執筆:岸本 好弘(日本ゲーミフィケーション協会 代表賢者Lv98)


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