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00人事部長、引き継ぎ

現在の執行役員の2年の任期が終わったら、複数社に渡ってやってきた人事部長の職をおしまいにする予定です。2024年6月ですので、あと1年少し。今の任期を受ける時から決めていました。理由はシンプルで、日本の会社をもっと若い人に引き継がないといけないこと。かなり遅すぎたのですが、これはこれで責任もあったので。

今の会社の後進の皆さんにちゃんと想いと思想を引き継がないとなぁと思い、昨年実施したマネジメント・ミラー(360度評価)での皆さんからのフィードバックにも後押しされて、人事のマネージャーと毎週水曜日にやっている会議で20-30分くらい、毎週何か語ることにしました。もう初めて数か月になります。HRパーソンとして青臭い話をしています。皆にどう伝わるかわかりませんが、話す前に毎回ざくっとした内容をここにも書き残すようにしています。頭に2話を書いているので、00としました。忙しくて書けない時は過去ブログも使わせていただいています。たぶん50回くらいはできると思います。ここは見出しページとしても機能させますので、書く都度に追記していきます。もしもご興味のある方がいらっしゃればご覧いただければと思います。順番は思いつき順です。ほんとは体系的にやりたかったんだけど、余裕がなかったのですみません。

当社ではCHROという言葉は使用していませんが、自分の立場はそれと同じかと思います。Report to は基本的に経営トップです。実担当者と違って引き継ぎ書をいくら書いても引き継げるものではありません。思想と思いと意思決定基準と仕事の進め方と視座を伝えなければいけまん。特に判断基準が難しい。自分でもプロセスを上手に説明できないものもあったりしますが、それを言語化する必要があります。人事という仕事は「正しい判断」をするだけではいけません。「よい判断」「効く判断」をしなければいけません。時にそれが合理的にはけして正しくないこともあります。「正しい判断」はロジカルシンキングができれば、頭がよければ誰でもできます。ある意味とても簡単なことです。もちろんこれができなくて苦労している人も世の中にはたくさんいますが。これに対して、「よい判断」「効く判断」というのは、ロジカルシンキングでは絶対にたどり着けません。これは「判断」ではなく、「決断」だからです。課長がそこそこ優秀であれば、判断レベルの仕事は部長が関与する必要はありません。時に課長が迷った時に、壁打ちの役割をしてあげればいいのです。定期的な1on1はこれに適した場です。そして、部長のやるべき仕事は、「判断」ではなく「決断」です。そして、「伝える」ことです。難しいことをいかにわかりやすく伝えるかです。せっかくした決断も相手に適切に伝わらなければ意味がないからです。

このようなことを1人の人に引き継ぐことはできません。面に引き継ぐのです。チームに引き継ぐのです。文化を残すのです。それが自分を起用してくれたトップに対して果たすべき責任だと思っています。そういった思いで、毎週のマネ会で引継ぎ会めいたことをやることにしたわけです。

その内容の要約を書き連ねていきますので、よろしければ、あと1年と3か月ほどお付き合いください。

001 経営に資する人事パーソンになるには
002 HRの2つの顧客
003 一番嫌いな人事制度は何ですか?
004 (新卒)採用担当者の仕事    【過去記事】
005 人事の本業は「組織開発」「企業内セルフキャリアドック」「経営者のBP」の3つになる   【過去記事】
006 マーケティングと人事➀   【過去記事】
007 人事も「スモール・マス」に ~日経産業新聞 HRマネジメントを考える (2021.12)【過去記事】
008 グレーな世界で考え抜く   ~日経産業新聞 HRマネジメントを考える(2021.05)【過去記事】
009 人事の仕事の本質~「感情労働」の担い手 ~日経産業新聞 HRマネジメントを考える (2020.05)【過去記事】
010 人事における一番かしこい購買の考え方
011リーダーの行動は文化を創る
012 人材開発・組織開発の専門家は…(中原先生のブログから)
013 仕事の5段階~新入社員研修・小さな小さなイノベーション【過去記事】
014 新しい時代にはデザインが必要
015 凡人が人とは違う発想をするために大切な3つのこと
016 目を閉じても、ものごとはちっとも良くならない
017 決まったことをやる人と、やることを決める人
018 思考停止ワードの誘惑に負けない
019 経営目線を持つために
020 日本一敷居の低い人事部に
021 人事部員の安易なアドバイスには要注意
022 課長の支援は人事部の最重要業務
023 大人の学びを続ける
024 あり方・なすべきこと
025 大きな全体図を描く
026 1on1を制度ではなく文化として定着させる
027 人材開発は人事のど真ん中





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